| 道明寺天満宮 |
大阪府藤井寺市道明寺1丁目 |
旧・村社 |
「道明寺」(謡曲)
ワキ「然らば五幾内河内の国土師寺は。天神の御在所なり。かの所に神明を始め奉り。七社の神々を勧請申されたり。又天神は一切衆生現当二世のため。五部の大乗経を書き供養して埋まれたり。その軸より木槵樹の木生ひ出でたり。その木の実を取り珠数として念仏百万遍申さば。往生疑あるまじきと承つて。夢覚めぬ。なんぼう有難き御夢想候ふぞ。
シテ「かゝる有難き御事こそ候はね。やがて寺中の人々にふれ申し候ふべし。まづ唯今仰せられ候ふ木槵樹を見せ申し候ふべし。此方へ御出で候へ。
ワキ「さらばやがて御供申し候ふべし。
シテ「是に神明を初め奉り七社の神々を斎ひ申され候。またこれなるは天神にて御座候。あれに
見えたるこそ唯今御物語り候。木槵にて候。よくよく御拝み候へ。
ワキ「有難や神も仏も同一体とは申せども。天神同意の御結縁今始めて承り候。
ツレ「うたての聖の仰やな。今に始めぬ天神の、弥陀一体の御値遇。天神と申すにその御本地。救世観音にてましまさずや。
ワキ「げにげにこれは理なり。昔在霊山名法華。
シテ「今在西方名阿弥陀。
ワキ「娑婆示現観世音。
シテ「三世利益同一体。
ワキ「その外神や。
シテ「仏とは。
地上歌「たゞこれ水波の隔にて。神仏一如なる寺の名の。道あきらかに曇らぬ神の宮寺ぞ貴き。有難し有難し。げに神力も仏説も。同じ和光の影に来て拝むぞたつとかりけるたつとかりける。