| 阿自岐神社 | 滋賀県犬上郡豊郷町安食西 | 式内社(近江国犬上郡 阿自岐神社二座) 旧・郷社 |
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| 現在の祭神 | 味耜高彦根神 [配祀] 道主貴神・天児屋根命・保食神・須佐之男命・天照大神・大物主神・応神天皇・宇迦之御魂神・大己貴命・猿田彦神・埴山姫神 |
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| 本地 |
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創立年代詳ならずと雖、此地に住みし安食氏の人々が、其祖神を祀りたるものなるべし、 さて安食氏は阿智使主より出でたり、されど此社の祭神に阿智使主の名なきは、後世誤られたるものか、猶考ふべし、 然るに神名帳考証(度会延経著)に「古事記曰、速須佐之男命曰、我心清明、故聖之子得手弱女、按二座者素戔鳴尊、配享道中貴(荒魂也)と見え、又淡海国木間攫第三に「正一位安食大明神相殿保食大明神、所祭神二座、大己貴命、倉稲魂命なり」云々と見ゆ、 又本社には安永八亥歳五月十七日付補陀落山宝珠覚静寺三十九代釈一閑擇記(行年六十八)なる文書を蔵せり、云く、安食大明神記録と、是れ蓋後世の作なるべきも、稍其梗概を窺知するに足るべし。
「夫近江国湖東大上郡安食庄守護神ト号シ奉ルハ両社権現ニテ崇敬仕ル御神体ハ本宮ハ正一位安食大明神ト敬重奉ル 則チ西方仏陀報身之智光暫ク隱シ大悲之門ヲ開キ和朝之詳情ヲ利セン為シ因位ノ行身ヲ顕出シ玉ヒ地蔵菩提薩埵ト名ケ奉ル 迹門ニハ天津児屋根尊ト亦現シ人皇四十八世帝称徳天皇之治天平神護元已歳河内国大和国三笠山ヘ来現シ給フ 是ノ神ハ春日第三殿ノ権化也 次二宮保食十禅師号シ奉ル者則チ国摩大鹿島尊而テ本地者大慈大悲観自在大菩薩也、 中略、 人皇五十三代淳和天皇之御宇天長元庚戌歳三月十六日三笠山春日ヨリ当社ヘ来現シ移リ在ハス正二位大納言森清見卿之願望ニ依テ安食大明神ト円仁大僧都〈慈覚大師ノコト也〉勧請成リ奉ル 此清見卿ハ安食大明神ヨリ廿四代目ニ当リ在ス大明神之御血脈成ル故ニ春日大明神ヲ勧請仕給ヘリ」
〔補遺 1〕
*安食について(今は「あんじき」と称する)
後の調査により、ここには覚浄寺という真宗本派の寺があって、阿自岐神社と因縁の深い寺院であることぶ分かった。 これらの神社、寺院は豊郷町安食西にごく接近して存し、明治の廃仏毀釈の折に、阿自岐神社の本地仏(戸帳によれば寛文二年のものらしい。地蔵尊が正一位保食大明神、観音菩薩が正一位安食大明神と戸帳に書かれている)を、覚浄寺に預けられたという。