日枝社 | 埼玉県さいたま市桜区大久保領家 | 旧・村社 |
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現在の祭神 | 大山咋命 |
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本地 | 十一面観音 |
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歴史
口碑によれば、鴨川の川上の山王様(当社)と川下の氷川様(下大久保の氷川神社)は共に船でやって来た兄弟の神で、この地の開拓の祖神とされている。 また、嘉永四年(1851)の「藤原細沼本系図」(下大久保・細沼幸一家文書)によれば、正応二年(1289)から「五九の市」と称して、五日・十五日・二十五日に鴨川の川上の山王社に市が立ち、九日・十九日・二十九日に川下の氷川社に市が立った。 この二社は本地に十一面観音を祀るという。 一方、「大久保つじ村絵図」(大熊章一家文書)を見ると、当社の現鎮座地には「ひかわみょう志ん」(氷川明神)と「びくにとう」(比丘尼堂)があり、その南西の鴨川沿いに「三のう」(山王)と記されている。
[中略]
化政期(1804-18)の『風土記稿』領家村の項には、絵図にあった氷川明神は既に見えず、「山王社 村の鎮守なり、村持、天王社」と記されている。