氷川神社 埼玉県上尾市原市 旧・無格社
現在の祭神 素盞嗚尊
本地 聖観音

「新編武蔵風土記稿」巻之百五十三
(足立郡之十九)

原市村

長久寺

天台宗川田谷村泉福寺の末天王山自性院と号す、 当寺元庵室なりしか慶安年中一寺となれりと云、 本尊不動を安す
氷川社  本地仏正観音の像を安ず、 勧請の年代詳ならず、 寛保二年再興ありと云

「埼玉の神社 北足立・児玉・南埼玉」

氷川神社

  上尾市原市1520(原市字九番耕地)

歴史

 当社の創建の経緯は不明であるが、『風土記稿』原市村の項に「氷川社 本地仏正観音の像を安ず、勧請の年代詳ならず、寛保二年再興ありと云」と載ることから。少なくとも江戸中期までにはこの地に勧請されていたことがうかがわれる。
[中略]
 内陣には、『風土記稿』の記事にある正観音像と地蔵菩薩立像・秋葉大権現立像・天満天神座像の四体が筥に納められ安置されている。 当社は、江戸時代には境内の東に隣接する長久寺の持ちであり、神仏分離後も、無格社であることが幸いして強い統制が及ばなかったため、本地仏がそのまま残され、祀られ続けてきたのであろう。