又城山続きに大き成宮森あり、 笠主の宮とて上村といふの氏神なり。 此宮の脇に笠主という百姓あり、 此者先祖畑に出有しに、御神体天より此者の笠の上へ下り給ひて告て宣く、 我を此処の氏神に祭るへしと有て、 則此処に勧請するなり。 本地金像の薬師如来の小仏なり、 其日祭礼にて毎年三月二十二日なり