稲荷神社 埼玉県八潮市緑町2丁目 旧・村社
現在の祭神 宇迦之御魂命
本地 荼枳尼天

「埼玉の神社 北足立・児玉・南埼玉」

稲荷神社

  八潮市小作田666(小作田字西耕地)

歴史

 当社は、『風土記稿』小作田村の項に「稲荷社 村の鎮守なり、華蔵院の持ち」と載るように、小作田の鎮守として祀られてきた社であり、明治四年に村社となった。 創建の時期は定かではないが、右の長安寺の板碑の年紀から、室町時代の末期には既に村が開かれ、その鎮守として当社が祀られていたと推測される。 また、内陣には、本地仏である茶枳尼天の像が安置されており、華蔵院によって祭祀が行われていた神仏習合当時の名残をとどめている。 この像は、像高26センチメートルの木像で、台座の裏面には「享保八癸卯歳(1723)四月吉祥日八條領小作田村、織幡五郎右衛門、織幡太四郎」の墨書があるところから、この時期に村の旧家の一つである小幡(織幡)家によって奉納されたものであることがわかる。