北向神社 埼玉県児玉郡美里町北十条  
現在の祭神 素盞嗚命・大己貴命・少彦名命
[合祀] 大雷命 <大天雹神社>
本地 薬師如来

「新編武蔵風土記稿」巻之二百四十
(児玉郡之三)

十條村

北向明神社

鎮守なり、 慶昌寺持、
末社 天神 聖天

慶昌寺

新義真言宗、小茂田村勝輪寺の末、月光山瑠璃光院中道坊と号す、本尊大日を安ず、
薬師堂 鎮守北向明神の本地なり、 貞享五年、時の住僧記せし縁起に、坂上田村麻呂将軍、上州赤城明神の本地薬師へ祈誓し、十條淵の大蛇退治の後、郡内当村及沼上・阿那志・小茂田・下児玉の五村に彼明神を崇て、本地薬師を当寺に勧請せしなど云事を載たり、 信ずべき事に非ざれば採らず

「埼玉の神社 北足立・児玉・南埼玉」

北向神社

  美里町北十条695(北十条字東畑)

歴史

 北十条の鎮守である当社には、主祭神に素盞鳴命・大己貴命・少彦名命、合合祀神に大雷命を祀る。 『風土記稿』十条村の項に「北向明神社 鎮守なり、慶昌寺持」と載る。 その創建については、貞享五年(1688)の奥書のある慶昌寺薬師堂の縁起に「昔、坂上田村麻呂が上州(現群馬県)赤城明神の本地仏である薬師如来に祈誓し、身馴川(現小山川)の十条淵の大蛇を退治した後、郡内五か所に赤城明神を崇めて祀った」旨が記されており、当社はその内の一社であるという。