鴻神社 埼玉県鴻巣市本宮町 旧・村社
現在の祭神 素戔嗚尊 <氷川社>・伊弉那岐命・伊弉册命・速玉男命・事解男命 <熊野社>・別雷神 <雷電社>
[合祀] 大山咋神・国常立神 <日枝社>・徳川家康 <東照宮>・倉稲魂神 <大花稲荷社>・誉田別尊(応神天皇) <八幡社>
本地
氷川社十一面観音

「埼玉の神社 北足立・児玉・南埼玉」

鴻神社

  鴻巣市本宮町1-9(鴻巣字後)

歴史

 当社は、鴻巣宿の内にあった氷川社・熊野社・雷電社の三社を明治五年に合祀して鴻三社と号し、村社となった。
[中略]
 大本となった三社のうち氷川社は、鴻ノ宮氷川明神あるいは端ノ宮(はたのみや・はじのみや)ともいい、『風土記稿』には「氷川社 宿の総鎮守なり、又鴻ノ宮とも云、是鴻巣の地の名の由て起る所の社なりといへば、古き鎮座なること知らる」と記されている。
[中略]
 また、熊野社は『風土記稿』に「熊野社 宿の鎮守なり、法要寺持」と記されており、現在の宮地一丁目にあった社で、東北に鎮座した氷川社を端ノ宮と称したのにして同社を中ノ宮と呼んでいた。
[中略]
 更に、雷電社は元々現在地に祀られていた社である。 合祀の際にこの社地が選定された理由は、中山道沿いの宿の中心地であったためであろう。 『風土記稿』には「雷電社 是も宿の鎮守なり、例祭九月廿四日、遍照寺の持」と記されている。 明治初年の神仏分離により、御神体の風神雷神の像と本地仏の十一面観音像が遍照寺の本寺の馬室常勝寺に移され、代わって白幣を安置したと伝えられるが、十一面観音像については、本来は氷川社の本地仏であったものが、当時雷電社に移されていたのでないかと推測されている。