大崎神社 埼玉県南埼玉郡菖蒲町上大崎 旧・村社 
現在の祭神 級長津彦命・級長戸辺命
本地 十一面観音・愛染明王

「新編武蔵風土記稿」巻之二百八
(埼玉郡之十)

上大崎村

神倉龍蔵権現社

村の鎮守なり、 祭神詳ならず、 十一面観音・愛染の二像を本地仏とす、 金剛院持

「埼玉の神社 北足立・児玉・南埼玉」

大崎神社

  菖蒲町上大崎194(上大崎字中手城)

歴史

 当社は、『風土記稿』上大崎村の項に「神倉竜蔵権現社 村の鎮守なり、祭神詳ならず、十一面観音・藍[愛]染の二像を本地仏とす、金剛院持」とあるように、元来は神倉竜蔵権現社と称していた。 この社名の由来や当社の創始については伝えがないが、別当であった金剛院の山号寺号を神倉山竜蔵寺というところから、同寺とのかかわりが極めて大きかったものと思われる。 この金剛院は、当社の東に隣接する真言宗の寺院で、寺伝に「当所地頭の南条某の姫君帰依深く、剃髪して祖先菩提供養のために建立したもの」といわれている。
[中略]
 祭神は級長津彦命・級長戸辺命の二柱で、『風土記稿』に伝えられる本地仏の十一面観音と藍[愛]染明王は既になく、二間社の各々には宗源祝詞を納めた唐櫃二つが安置されている。