少彦名神社 |
石川県羽咋市川原町 |
羽咋神社の境外末社 旧・無格社 |
「羽咋市史 中世・社寺編」
神仏習合の習俗を今に伝えるものに、羽咋神社の境外末社の少彦名神社がある。
薬師とよばれ、真宗大谷派本念寺の東北隅にあり、同寺と関係の深いところから春秋の祭典には同寺の住職が参列して仏式による拝礼をとげてる。
少彦名神社 川原町 薬師
川原町の薬師区にある。
本念寺の東北隅にあたり、古墳上に鎮座する。
祭神は少名彦名命(神社明細帳)。
もと無格社だったが、戦後は羽咋神社の飛地境内神社となった。
[中略]
本社が薬師とよばれるのは、本地仏に薬師如来を奉祀してきたからであろう。
境内入口右手に井戸があり、羽咋随一の良水が湧き夏でもかれることがないという。
薬師様の水といわれ、羽咋はもとより邑知の里の人々が臨終に際して死に水とするくらい尊ばれた。
[中略]
春祭は四月十二日、秋祭は九月十二日。
なお九月十五日の羽咋神社秋祭には神輿のお立寄りがあって祭典をあげる。
以上の三祭には本念寺よりお供米を献じて住職が参列する。
また正月にも同寺から鏡餅(戦後はお供米)を供えるほか内陣の戸帳は同寺の女が寄付する慣例があり、本念寺との関係も深い。