| 高爪神社 | 石川県羽咋郡志賀町大福寺 | 旧・県社 |
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| 現在の祭神 | 日本武尊 [配祀] 奇稲田媛命・事代主命 |
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| 本地 |
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能登富士とも別称される高爪山(高爪大明神)信仰を背景に造顕された、やや小振りの木製彩絵の懸仏。 各面とも桧の一枚板から円形の鏡胎をつくり、表に本地仏を、裏面には縁を面取りして覆輪を凝らし、両肩には懸吊用の鉄製の鐶を打っている。 表は全面白土下地を施して二重円光を背負い、蓮華座に結跏跌坐した仏・菩薩を面に一尊あて墨線で描き、これに朱、緑青、黄土系の顔料で彩色を施している。
背面は六面共に「建治元年九月九日」「願主伝燈大法師祐禅」の一行の墨書を左右に記し、中央には表の本地仏に対応する次の神名を墨書している。
これにより高爪山信仰を中心に他に伊須留岐、気多に加えて白山神等も勧請されていることが知られるが、当社の内宮にはかつて六社宮が存在したことを合わせ、おそらくはこの六面の懸仏が六社宮と深いつながりをもつものかと解される。
十一面観音 富来之院高爪大明神 十一面観音 若王子 虚空蔵菩薩 伊須留岐権現 阿弥陀如来 八幡大菩薩 地蔵菩薩 気多大明神 十一面観音 白山妙理権現
建治元年(1175) 径23.2~23.6
志賀町 高爪神社
能登富士とも呼ばれる高爪山(標高341m)は、紡錘形の秀麗な山容を示す神奈備である。 中世には、その高爪山信仰の拠点として山麓に大福寺があり、内宮に六所宮として六所権現を祀った。 六面の懸仏は、その六柱の本地仏をあらわしたものである。
六面ともに檜一枚板製で、表に本地仏を描き、裏面の周縁を面取りして覆輪になぞられ、両肩に鉄製吊り金具を打ち付ける。 表は、前面に白土が下地として塗られ、二重円光を背負う仏菩薩を彩色する。 裏面には、六面ともに中央上方に本地仏に対する神名が記され、その右に「建治元年九月九日」の年紀、左に「願主伝燈大法師祐禅」の願主銘がある。 神名と本地仏の対応はつぎの通りである。
これにより、六所宮では高爪大明神を高爪山第一の神とし、気多・石動・白山といった地元の有力神のほか、若王子・八幡大菩薩を勧請していたことがわかる。
1 富来之院高爪大明神 十一面観音 2 気多大明神 地蔵菩薩 3 伊須留岐権現 虚空蔵菩薩 4 白山妙理権現 尊名不明 5 若王子 十一面観音 6 八幡大菩薩 僧形八幡