薬師神社 埼玉県川越市幸町 旧・無格社
現在の祭神 大己貴命・少彦名命
本地 薬師如来

「埼玉の神社 入間・北埼玉・秩父」

薬師神社

  川越市幸町15-8(川越字多賀町)

歴史

 当社は元は薬師堂であり、元町(現元町)市場の市神として常陸国から元和年間に勧請された。 その後、市場内が手狭となったために同九年城主酒井備後守が薬師堂を現在地へ遷座し、瑞光山医王院常蓮寺と称する天台宗の寺になった。 また『明細帳』には「万治年中川越旧城主松平伊豆守家人長谷川源右衛門ノ下知ニ拠り多賀町ニ遷座ス以降同町小鎮守トシテ崇敬ス」とある。
 神仏分離により常蓮寺は廃寺となり、薬師堂は薬師神社と改称し無格社となった。
 祭神は大己貴命・少彦名命である。 内陣には往時の本地仏として薬師如来像、脇士として日光菩薩像・月光菩薩像を安置している。 この像は『風土記稿』に「長二尺、行基菩薩の作なり」と載せる。