神社名 白山神社
現在の祭神 伊弉冉尊
所在地 神奈川県横浜市栄区東上郷町44-9
風土記稿の記事

巻之百(村里部 鎌倉郡巻之三十二)

上之村

○白山社  村の鎮守なり、 祭神伊弉冊尊 神躰(九寸六分)は舒明天皇の作らせ給ひし物と伝ふ、 勧請の年代詳ならざれど近衛帝已前の事と識らる(神職内田和泉が祖、仁平元年死すと云ふをもて推考す)、 昔は小名鍛治ヶ口(所在の字を神戸と云ふ)にありて頼朝建牙の後は鎌倉守艮の神と称す、 今の地に遷座ありしは正中元年九月なり、 別当旧くは実応坊と云ふ、 後証菩提寺其職を兼営す、 神職は内田和泉と云ふ(家伝に、先祖は内田縫殿助儀重と称し、即神職たり、仁平元年二月十五日死す、其十世の孫を和泉守為光と云ふ、実は藤谷為相の末子にて、此家を継しなりと云ふ)、 神宝数種を蔵すれど皆贋物と見えれば採録せず