風土記稿の記事 |
巻之百十五(村里部 三浦郡巻之九)h2>
走水村
○走水権現社
山丘の上にあり、
村の鎮守なり、
祭神日本武尊、
神躰は神秘なりとて石櫃に収め、本社の土中にあり、
今社壇に甲冑を帯し剣を持、船に乗たる木像を安ず(長一尺四寸五分)、
例祭九月十四日、
相殿に牛頭天王を祀る(六月七日神事あり)
又十王と唱る像を筥中に秘置り(享保中、当社回禄に罹りし時、十躯の内五六残りて余は灰燼となれりと云ふ、按ずるに、こは尊の従者などを祀りしものならん、偶十体あるを以て十王と唱へしにや、按ずるに【相模国風土記残本】に興居陵日本武尊、平東夷之時、官軍至此逢疫而死、故葬玆、准寵臣之葬、総五百人と見ゆ、当社若くは其遺跡なるも知るべからず)、
大泉寺持下同じ、
△末社 稲荷
△供所 三宮院の号あり、不動を置く
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