風土記稿の記事 |
巻之百十二(村里部 三浦郡巻之六)
城ヶ島村
○海南明神社
元亀中三崎海南社を勧請す、
六月十八日祭る、
村民持下同じ
○洲ノ御崎社地
小名安房崎にあり、
海を隔て房州洲崎明神の社地と相対す、故に神号とす、
藤原資盈が郎等の霊を祀りしと云ふ、
古は棍栢の神木ありしが、貞享三年四月天災に罹り枯槁す、
村民其枯木を伐て海南社に納め置り
(囲一丈余相伝ふ、此木は源頼朝遊覧の時楊枝を挿置れしに、枝葉を生じ、遂に老木となりしと云ふ)
○楫三郎社地
小名二ツ山に在り、
亦資盈が郎等の霊を祀りしと云碑あり(高二尺)、
洲ノ御崎及此地共に社地の称のみにて社なし
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