COMMAND日本語版

ドイツ装甲軍団シリーズ

CMJJの付録ゲームでシリーズ化されています。

COMMAND 第74号

ハーフサイズのマップのゲームが二個一になっています。共通ルール式ですがゲームごとに2分冊されており、基本ルール+専用ルールという構成ではないのはありがたいです。デザイナーとマップスケールが明示されていないのがマイナスです。本誌とゲームは離して保存するので本誌を見ろというのは無しです。

マーケットガーデン作戦

名前だけ見るとものすごい違和感を感じます。ドイツ軍は再編成途中で戦闘団に毛の生えた程度のSS装甲師団2個と第107装甲旅団くらいがまとまった戦力だったはずです)。で、マップを広げると、フランスからベルギー、オランダ、ドイツを含むかなり広い範囲でVPを稼ぐゲームであることがわかります。VPは敵の除去のほかにアントワープの占領、ライン渡河、ドイツ領の都市の占領で得られるため、結果として連合軍はラインを渡ってドイツ領を目指します。そして空挺作戦がドイツ軍の戦線を突破する非常に有効な手段となっているのです。

デザイナー: 明示なし

A2マップ1枚 ヘクス対辺16mmで実際の??kmを表します。
1ターンは約10日を表し8月上旬から10月下旬までの6ターン構成です。
1ユニットはドイツ、アメリカ、イギリスとも師団規模です。

スモレンスク攻防戦

スモレンスク攻防戦の内、第2装甲集団の戦いを扱います。

デザイナー: 明示なし

A2マップ1枚 ヘクス対辺は16mmで実際の??kmを表します。
1ターンは2日で8ターン構成です。実際の7月15日から7月30日です。
1ユニットはソ連軍がすべて師団規模で、ドイツ軍は戦車が大隊規模、自動車化歩兵が連隊規模となっています。

ヴァリアントユニットとして両軍の機械化部隊の兵科シンボルを戦車や装甲兵員輸送車のシンボルに変えたものが付いてきます。カラー絵ではなくシルエットなのは嬉しいのですが、黒地に白の配色の関係で膨張して見えるうえに印刷が潰れたように見えてしまいます。よーく見るとなかなかシャープな印刷なのですが。
結構有名な戦いなのですが、片翼だけをクローズアップしてマップとユニット数を手ごろなサイズにしています。もう片翼の第3装甲集団もゲーム化して連結可能にすると面白いかもしれません。

COMMAND 第84号

Moscow'41 - Operation Typhoon

ドイツ中央軍集団のモスクワへの最終攻勢です。第2、第3、第4装甲軍と第4、第9軍が登場します。

デザイナー: Nakaguro Yasushi

A1マップ1枚 ヘクス対辺は16mmで実際の??kmを現します。
1ターンは10日で9ターン構成です。実際の9月30日から12月5日です。
1ユニットはソ連軍の歩兵と騎兵が軍団規模、戦車が師団規模で、ドイツ軍は歩兵装甲共に師団規模です。

カウンタシートは厚みがなく物足りない感じですが、デザインは大変良好です。やればできるじゃんという感じのシンプルで味のあるものになっています。フォントはゴシック体かな。グラフィックデザイナーのクレジットがなくなっています。

COMMAND 第85号

Red Typhoon!

Operation Typhoonの続編にあたるソ連軍の冬季攻勢です。

デザイナー: 平野茂

A1マップ1枚 ヘクス対辺は16mmで実際の??kmを現します。
1ターンは3日から10日を現し9ターン構成です。実際の42年1月5日から3月2日です。
1ユニットはドイツ軍が師団で、ソ連軍は部隊の規模が示されていません。兵科シンボルの上が見事に空欄です。ユニット数は両軍ほぼ同数なのでおそらく軍団かと思われます。

カウンターシートは厚みがなく前号と同じです。しかしデザインはいきなり変わりました。数字が不必要に大きく太くなって見づらい感じです。所属を色分けするカラーバンドが追加されています。同じシリーズが1号でここまで変わるとは驚きです。デザイナーと一緒にグラフィックデザイナーも変わったのでしょうか。カウンターシートの左上のタイトルの字体も変わっています。何よりも、シリーズタイトルがPanzer CorpsからPanzer Korpsに変化しています。

マップデザインは白を基調とした冬季戦らしいものです。前作と森林のテクスチャは同じようですが、全体としてこちらのほうが好きです。地名が黒の単色なのも好印象です。


ヴェルキエ・ルキ攻防戦

1943年1月にソ連軍が北方軍集団の第59軍団の戦区で実施した冬季攻勢です。C3Iシステムです。

カウンター: 12.5mmが280個

デザイナー: Dirk Blennemann

A1マップ1枚 へクス対辺は23mmの超大判で、実際の??kmを表します。(何で明記しないんだろう)
1ターンは実際の6日を現します。
1ユニットは、ドイツ軍が戦闘団および大隊規模で、ソ連軍が連隊および旅団規模となっています。

ドイツ軍は第8装甲師団、第20歩兵師団、第3山岳猟兵師団の1個連隊、第83歩兵師団、第205歩兵師団、第291歩兵師団、第331歩兵師団が登場します。初期配置は第3山岳猟兵師団と第83歩兵師団だけで、他は全て増援として登場します。ほかに特火点やスキー大隊、保安大隊、工兵大隊、警戒大隊などが登場します。

ルールブックはA4版の1段組ですが、右側に例を記載するためのエリアが3段組の1段分相当、固定的に設けられており、なかなか見やすくなっています。例の幅が限られるという欠点もありますが。

独ソ電撃戦 ミンスク'41

バルバロッサ作戦の中央軍集団最初の8日間です。

カウンター数: 12.5mmが110個

デザイナー: 黒田幸弘

A1マップ1枚 へクス対辺は21mmの大判で、実際の12kmを表します
1ターンは実際の1日を表します。
1ユニットは両軍ともに師団規模です。ユニット上段中央に所属する軍番号または軍名の頭文字が色分けされた盾マーク(カイトシールド)で囲んで示されているため、ユニットの規模を示すXXがユニット上段右側にあります。普通逆じゃね?
国籍マークがでかく下段中央にありますが、ユニット自体が国籍で塗り分けられているためこの国籍マークに意味はありません。このおかしなレイアウトのためユニットの表面がごちゃごちゃして見えます。

Yom Kippur

1973年の第4次中東戦争のイスラエル軍とエジプト軍がシナイ半島で繰り広げた激戦がテーマです。The GamersのSCSの1つ(2つ目のSがシリーズなのでSCSシリーズとは言いづらい)で、ルールは1.7準拠です。

カウンター数: 280個

デザイナー: 明示無し

A1マップ1枚 ヘクス対辺は


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