「憲法ひとり旅」の道中で出会った素敵な人々

感謝を込めて・・



カジュアルの良く似合うご婦人

 最初の素敵な人は箱根で出会ったカジュアルの良く似合うご婦人。一見さんお断りの多い箱根で私が一夜の宿を求めてさ迷っていたとき、親身になって顔見知りの旅館のご主人と交渉しこの人は73歳で自転車に乗って九州を目指している人だからと言って格安料金で宿泊を承諾させてくれた。そればかりか坂道で私が苦戦しているのを見るとマウンテンバイクを後から押して手伝ってくれた。そのときの光景を影絵にすれば恐らく川端康成の小説に描かれた古き良き時代のワンシーンのように映ったことだろう!? 箱根はその日の夜から翌日にかけて大雨が降った。ただでさえまだ冷え込みの厳しい3月の深夜、もしテントの中であの大雨に見舞われていたら・・そう考えただけでゾッとする。
 別れ際、カメラを向けると笑顔で応じてくれた。自然な身のこなし、両手の指先はまるで畳の上に添えられているかのようだった。このあたりは昔芸者の置屋があったところだという。


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