第4回時刻表検定受験記

其の壱:受験のきっかけ
「暇だし、就職に有利なように、何か資格でも取ろう」と思ったとき、よく買っているJR時刻表に検定の広告が載っていたため。
とりあえずこの試験でいい成績を収め、次に取る資格へのステップボードにしようと思った。
受験勉強は大学受験以来遠ざかっていたため、勉強の勘を取り戻したかった。
…と、まぁこんなところです。

其の弐:勉強
2001年6月の受験に向けて、3月から勉強を開始する。

3月
1.「時刻表検定試験 問題と要点整理」を購入し、家にあった2000年10月版の時刻表と併せて暇なときに練習問題を解いてみる。
2.この本に出てきたものの中で、「暗記できるものは暗記してしまおう」と、小さなノートを買い、それに暗記したい事柄を書き込み、暇なときに眺める。
3.願書をインターネットで取り寄せる。

4月
1.新しい時刻表と「〜問題と要点整理 2001年版」を購入し、従来のものと並行して問題を解いていく。
2.「〜問題と要点整理」の「模擬問題」を、時間を計りながら解き、時刻表を早く、正確に引く練習をする。
3.中でも時刻表のピンクのページ(営業案内、列車編成図)がどうにも苦手なので重点的に問題を解く。
4.出願する。(出願はお済みですか?という葉書が時刻表検定協会から来た)

5月(いよいよ試験まで1ヶ月)、6月
1.「模擬問題」を解く。第2種は問題数が多く、第1種は問題の難易度が高く、かなり参る。そして、時刻表を早く正確に引くことの重要さを思い知る。しかし、何度か解くうちに、だんだん慣れていく。
2.「練習問題」を時間を計りながら解き返す。
3.JRの急行列車の一覧表を作る。(列車編成図に載ってないものも多くあったため)
4.JR時刻表6月号を発売日に購入。通常は20日発売なのだが今回は5月25日発売だった。
5.「まんが喫茶模試」(=まんが喫茶で時間を計りながら模擬問題を解く)を行う。家では何かと雑用が入るためやってみたのだが、適度な緊張感も味わえた。しかも結果は第一種で168点!!予想外の好結果に気を緩めないよう気をつける。
6.受験票が届く。第一種と第二種を併願しているため二枚来る。

其の参:試験当日
東京会場で受験。受験票には「20分前までに集合、遅刻は認めない」とあった。余裕を持って試験場に到着。実際には遅刻してきた人もいた。
第二種は「練習問題」等とのレベルの差は感じられなかった。十分に実力を発揮できたと思う。試験終了後配られた正解で自己採点したところ、195点。3級認定基準を余裕でクリア。
昼食後、第一種。問題冊子を開いて、いきなり列車編成図の問題が出ていて動転する。(列車編成図は時刻表の終わりのほうに掲載され、模擬問題や第二種の問題でも一番最後に出題されていた)ここで大きく深呼吸でもしていれば良かったのだが、あわてて全問題をざっと見渡し、解けそうなものから解いていく。JR以外の鉄道等の問題から解いていき、航空、JRの営業案内と問題冊子の終わりまで解き、最初に戻って編成図、時刻表の記号、JRの路線、地下鉄の路線、駅の構内図、JR新幹線・特急、総合問題と解いたところで時間切れ。時刻表の本文の問題、プッシュホン予約の問題は手つかず。でたらめにでもマークを塗っておけば良かったのだが、その時間もなかった。自己採点の結果は116点。2級の認定基準の120点にわずかに届かず!
結果は7月20日に発表(受験者に郵送)とのこと。しかし7月27日になっても結果が届かないため、協会に問い合わせたところ、「7月28日に一斉発送する」とのこと。7月30日に結果到着。自己採点通りの結果だった。

其の四:参考図書・お薦めの本
1.JR時刻表(弘済出版社→交通新聞社)時刻表検定の必携書。試験場に最新号を持ち込みます。第二種の試験で、JTB時刻表(JTB)を持ち込んでいる人を見かけましたが、JR時刻表が受験時の指定の時刻表です。

2.時刻表検定試験 問題と要点整理(トラベルジャーナル)この本はところどころに粗が目立つのですが、時刻表検定用の問題集・参考書は他にはないのでこれを使いました。2001年版からは練習問題に解説が付くようになりました。時刻表の内容は、路線の改廃や運賃・料金の改定などで変化するため、「〜問題と要点整理」は、最新のものを入手しておくことをおすすめします。

3.月刊誌「鉄道ジャーナル」(鉄道ジャーナル社)時刻表検定の中でも大きなウェートを占める鉄道。鉄道関係の雑誌は他にもありますが、私は何となくこの雑誌を読んでいます(気の向いたときしか買いませんが)。この雑誌には、「Bus Corner」という記事があるため、バスの情報も入手することができます。

4.季刊誌「旅と鉄道」(鉄道ジャーナル社)この雑誌も鉄道がメインですが、時々バスや飛行機、フェリーなどを使った旅行記が載ることがあります。

5.「マニアの王道」シリーズ(イカロス出版)私は「鉄道マニアの基礎知識」「路面電車の基礎知識」「バスマニアの基礎知識」「バスマニアの常識」の4冊を持っています。このシリーズは他にも旅客機などがあります。第二種でレベルアップを図りたい方におすすめです。ただし内容は古くなっている可能性があるので、最新の時刻表や雑誌を照合してください。

其の五:暗記ノートの内容(斜字は実際に出題された)
JR路線の愛称。
JR路線の正式な区間(紛らわしいもののみ)。
新幹線と在来線の駅が離れている区間のアクセス方法。
国際線が発着する国内の空港の空港コード。
国際線を運航する航空会社の会社コード。
表定速度の出し方。{距離/所要時間(分)}*60=表定速度(時速)
ホームの欠番。
急行列車の運転区間。
夜行列車の運転区間。(ドリームにちりん、ドリームつばめ、ムーンライト○○)
山形新幹線・秋田新幹線の繁忙期・閑散期の料金。
JR指定券の発売日の特例(7月31日利用の指定券の発売日など)
ある列車とすれ違う列車の本数の出し方。(X駅→Y駅を走る列車Aとすれ違う列車=Aの発時刻以降にX駅に着き、Aの着時刻以前にY駅を発車する列車)

其の六:試験を終えて
あとわずかのところで2級の認定を逃してしまいましたが、まぁこれは実力が足りなかったということでしかないので、残念だけど仕方ないと思います。第二種試験で195点取れたということの方が大きいと思います。
時刻表検定は暗記だけでは解けません。交通機関に関する知識に加え、時刻表を早く、正確に引く能力が必要です。第二種の試験は「〜問題と要点整理」をやっておけば対応できますが、第一種はそれだけでは不足だと感じました。第一種で認定されるには、「〜問題と要点整理」に加え、多角的な時刻表の読み込みによって苦手分野をなくし、どのような出題形式にも対応できる力を養うことが必要でしょう。
今のところ、すぐ次回の時刻表検定を受けるつもりはありませんが、もしまた受験することがあったら、今度こそ第一種で認定されたいと思っています。



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