2009年10月11日(日) GPSログ
別所温泉〜豆石峠〜保福寺峠〜松本
68km 快晴 

    

 全国的に快晴の予報にじっとしていられず、2週連続の遠出になりました。 まず最初に、昨年、姨捨の田毎の月の 棚田を見に行ったときに、佐久上田駅で見つけた別所温泉のパンフレットで興味を持った別所温泉周辺を散策、その 後保福寺峠を登るコースです。
 先週と同じ長野新幹線始発に乗車。連休の割には空席がたくさんあり、輪行にはベストの最後列のシートを確保で きました。最後列の座席は、後ろに輪行袋を置けるので便利です。
 JRの減収が発表されていましたが、高速道路の週末1000円走り放題の影響を受けているそうです。景気対策とし ては結構なことだと思いますが、温暖化対策には逆行しているのではないでしょうか。 Co2排出量の少ない鉄道への 補助が出れば、車を運転しない人、高齢者の旅行の機会が増えるように思います。 もちろん、輪行族は大歓迎で す。


 市街地を走るのが面倒だったのと上田電鉄にも乗ってみたかったので、改札前にある峠の釜飯の売店でうどんを 食べて2両編成の電車に乗り込みました。 パンフレットに出ていたレトロな車両を期待していたのですが、残念なが ら東急電鉄の車両。 ドアが手動式になっていて、ちょっぴり戸惑いました。 元々が東京を走る電車だったので、寒冷 地車両用の開閉ボタンが備わっていないのですね。 途中駅からは自動になります。



    

 2つ目の三好町駅下車。 料金は初乗り区間170円でしたが、手回り荷物代で300円申し受けたので、自転車の 料金のほうが人よりも高くなってしまいました。 わたらせ渓谷鐵道でも300円を払ったことがあるので、地方の鉄道 ではしっかり徴収することが多いようです。



    

 三好町下車だとまだ市街地でした。 もう少し先の大学前か下之郷あたりの下車のほうがよい感じです。 下野郷まで 走ると南側にくっきりと山並みが目に飛び込んできました。 上田電鉄の別所線周辺マップの表紙に同様の写真がパ ノラマで掲載されてます。 左側の写真の一番高い山が 安曾岡山(あそおかやま)1080mだそうです。



    

稲の天日干しが広がっていました。 先週ぶどう峠に行くときに佐久町で見た掛け干しとは違うやり方です。



    

 塩田平にある前山寺に寄り道。 境内には室町時代建立の三重塔があります。国指定重要文化財になっています が、別所温泉から塩田付近は、こういった歴史のある建物がたくさんあり、信州の鎌倉と呼ばれているそうです。 この あたりだけゆっくり見て回るのも楽しそうです。



    

 前山寺参道にある樹齢700年の大ケヤキ。 そのほか、松や桜の古木も並んでいます。



    

先はまだまだ長いのですが、木造の小学校を見つけてまたもや寄り道、なかなか先に進みません。  



    

 別所温泉に到着し、安楽寺にある国宝の八角三重塔に。 山門から本堂を抜けて、山腹の階段を登ると到着です。 屋根は四重に見えるのですが、一番下はひさしなので三重塔なのだそうです。 先ほどの前山寺は人が少なかったで すが、こちらは温泉街のすぐ近くなので、大勢の人が来ていました。



    

 お寺めぐりはとりあえずおしまいにして、鹿教湯別所温泉上田線(上田市野倉上から、小県郡青木村豆石峠まで)  に入り、本格的な登りが始まりました。
 予備知識ゼロだったのですが、別所温泉はマツタケの産地としても有名だそうです。所々にマツタケ料理の店があ って、賑わっていました。 



    
 
 別所学校野倉派出所跡。明治に使用されていた分校だそうです。 外から中を覗いてみると、古いはた織り機など が並んでいました。



    

激坂地帯が続きます。 マツタケ山だけあって、あちこちに赤松が生えていました。 



    

峠に近くになるにつれて、徐々にフラットに。 稜線には、蓼科山も顔を出していました。



    

 豆石峠に到着。 ここから保福寺峠に行くには、ここから少し登ったところから向かうのが最短距離ですが、道路状 況があてになりません。 道路状況を確認してから決めることにしました。



    

 ここが峠への近道となる保福寺林道。 大明神岳の脇を抜けていくルートになります。 時刻は12時30分。 日没が 17時過ぎなのでまだ余裕はあるものの、ほとんど押しになりそうな路面状況です。 十分に情報を把握していなかった ので不安もあり、先ほどの豆石峠から沓掛温泉方向に下り、登り返すコースを選択しました。 別所温泉から稼いだ 登りの分を下ってゆきますが、再度登らなければならないことを考えると、気持ちよさ半分、もったいなさが半分という 気分になります。

 帰ってから地図を見直すと、断念した林道が舗装路までは高低差が少なく3km弱、迂回したコースが10km。 保福 寺林道をぜんぶ押して歩いたとしても、時間、労力的には楽だったような気きがします。



    

 奈良本まで約300m下って、県道181号下奈良本豊科線に。 ここから保福寺峠まで登り返します。 センターライン のある立派な道は、集落を過ぎるとすぐに狭くなり、1〜1.5車線となりました。 

  

    


 車の通りはほとんどなく、峠まで追い抜かれた乗用車は2台か3台、対向車は全くなく2台のバイクとすれ違っただけ でした。


    

律令時代(ということは1000年以上も昔!)の官道だった東山道(とうさんどう)と交差しています。




     

緑に包まれた静かな道。 アスファルトがひび割れ、センターにはコケが生え、雰囲気のよい道です。




    

 秋に赤く染まるマムシ草と、『松茸山に付き落札者以外の入山を禁ず』という木札とビニールの紐。 収穫に影響す る降雨量なんかを参考に入札するのだと思いますが、いったい落札価格はどのぐらいなのでしょうか。 気になるとこ ろです。 



    

峠まで1kmあたりの最後の登りで苦労してしまいましたが、15時に保福寺峠1344mに到着。 



     

 県道からの見通しはまったくないのですが、松本側に向かって左手にある道をちょっぴり登ると開けたところがあり、 脇には『ウォルター・ウェストン北アルプス絶賛の地』という碑が建てられています。 この日は、快晴の予報でかなり 期待していたのですが、雲が広がっていたため北アルプスの稜線がぼんやりと見える程度で残念でした。 



    

 峠から松本に下り始めるとすぐに蝶ケ原林道がありました。  ここを進むと三才山峠を経由して松本市内まで行くこ とができますが、すでに時刻は15時を過ぎ。 夕暮れの17時に到着するのは不可能ななので今回は見送りました。 ち ょっぴり偵察したところ、峠に向かって比較的平坦な道が伸びていて、路面も何とか乗って走れそうな感じでした。



    

 松本側の下り。 コーナーを曲がるたびに風景が変わり、気持ちの良いダウンフルでした。 路面は、奈良本側より も整備されています。 



    

 集落に出ると、民家の前に保福寺峠と手書きで書かれた看板がありました。 途中で峠の名前になっている保福寺 があったはずですが、そのまま通過してしまいました。



    

 最後は旧・四賀村から松本まで国道143号線を通り、松本駅へ。 交通量が多いので途中から農道に逃げ、夕日に 照らされながら松本駅へと急ぎまいた。  自転車を輪行袋に入れてすぐに券売機に行きましたが、連休のためすでに 上りのスーパーあずさの指定席は売り切れ。 とりあえず、新宿まで2時間30分以上かかる長い車中に備え、駅前の 中華料理店でラーメンとギョーザ、生ビールをお腹に収めたあと、早めにホームに行き自由席を確保して家路に向か いました。

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