2008年9月23日(火)秋分の日 GPSログ
坂城駅〜坂上トンネル〜古峠〜一本松峠〜猿ヶ馬場峠〜姨捨〜鳥坂峠〜篠ノ井駅 
55km 曇りのち晴れ

しなの鉄道 坂城駅   

 直前まで畑に行こうか、自転車で出かけるか迷っていたのですが、前日の天気予報で長野地方は快晴。 こうなると ツーリングへの衝動が抑えられなくなります。 前夜は長男の運動会の慰労会を約束していたので、22時過ぎまで近 所のお好み焼き屋で宴会。 帰宅後に大急ぎで携帯GPSに予定ルートをダウンロード。 タイヤ交換が途中でほったら かしていたのを何とか終わらせて就寝は1時過ぎ。
 朝4時30分に起き出して、上野発6時30分の長野新幹線 あさま501号で上田駅に。しなの鉄道に乗り換え8時2 3分に坂城(さかき)駅 に到着しました。



   

 新幹線の車窓からは、大宮から高崎あたりまで青空が広がっていたのですが、こちらは曇り模様。それでも、青空 が少し顔をのぞかせているので、好天が期待できそうです。 今日のコースは、『峠でたずねる信州』でチェックしてお いた千曲市のいくつかの峠と、田毎の月として知られる姨捨の棚田です。



   

 まず、千曲川を越えて最初の峠の四十八曲峠(しじゅうはちまがり)へ。 集落を通る道の両脇には、りんご畑が広が っていました。



   

 最近は大型コンバインで刈り取りとそ脱穀、機械乾燥をする農家が多い中、天日干しをしていました。 苦労も多い と思いますが、家族総出で刈り取ったお米で食べるごはんは、さぞかしおいしいことと思います。
 この道路は、峠に向かって直登コースになっていて勾配は10%以上。 こんな道が生活道路になっていると、心肺機 能は相当に強化されるはずです。 これが長野県の長寿の理由かもしれません。



   

2kmで200mほど登ったところで県道55号線に合流。 こちらの勾配は緩やかになります。



   

 旧道の分岐があったものの、無情にも老朽化で四十八曲峠トンネルは全面通行止めの触れ書き。 ネットで調べて おいた情報でもトンネル入り口が封鎖されているということだったので、そのまま新道を進むことにしました。 ゲートの 向こう側を見てみると、自転車で走るには気持ち良さそうな舗装路が続いているだけに残念。




   

 新道の峠にあるのは坂上トンネル。 『坂上峠』ということになるのでしょうか。
全長約1.5kmのトンネルを抜ける間に抜いて行ったのはプリウス1台だけ。 道路が立派な割には交通量は少なく、 アンバランスな雰囲気の峠でした。 峠のすぐ手前には千曲川方面の展望が開けていましたが、この時点ではまだ雲 が多く眺めはもう一つ。

※坂上トンネルは、筑北村と更埴(こうしょく)市のアクセス向上のために平成16年度末に完成。車による所要時間が 15分短縮されたそうです。 



   

 トンネルを抜けると筑北(ちくほく)村に。 更埴地区側と比べると道幅狭く、こちらのほうが素朴な雰囲気で、気持ち の良い下り道が続きます。




   

 峠から3.5kmほど下り、味噌工場の先を右折。 冠着(かむりき)駅を過ぎると小さな田んぼが続き、家族総出で稲 刈りの最中でした。 刈り取りは、手押しの小型コンバインを使用していました。 バインダーと名前だそうです。わが家 のミニ耕運機・こまめぐらいの大きさのですが、刈り取った稲を自動的に束ねて、小気味良くパタン、パタンと横に投 下しながら進んでいました。 初めて見ましたが、楽しそうな作業です。  道ばたで、ワレモコウ(吾亦紅)が咲いてい ました。



   

 2つめの峠、一本松峠に向かう道。 激坂を上りきって県道498号に合流。 



   

 合流地点の10mほど右側に戸倉町を結ぶ林道・冠着山線の終点があり、『古峠』の表示を発見。 事前に調べてお いた地図に表示されていなかった峠です。  晴れ間が広がり、信越線、長野自動車道、善光寺平(長野盆地)がよく 見えました。




   

古峠からゆるやかに下り、わずかに登り返して一本松峠に到着。 



   

 次の峠の猿ヶ馬場峠(さるがばんばとうげ)に向い、一本松峠からさらに登ってゆく道を進みます。 ものすごい急勾 配で、コンクリート道路に滑り止めの蛇の目模様が。 
 この先に別荘街があり、そのために整備された道のようです。 きちんと維持されている建物は少なく、案内図も色あ せていました。



   

 別荘街を抜けて道を下ると聖湖畔に。 湖畔にあるホテルは閉鎖され、数人の釣り人が桟橋から釣り糸を垂らしてい ました。 猿ヶ馬場峠は国道403号沿いの湖畔にあり、千曲市と東筑摩郡麻績村(おみむら)の境に位置していま す。  一本松峠から上り返したあと、しばらく下りが続いていたので、峠を越えるという感じのしないところです。



   

 猿ヶ馬場峠からヘアピンの続く国道403号を下ると、千曲川方面に広がる善光寺平の展望が開けてきました。 (写 真左)
少し下の長野自動車道・姥捨PAの隣に棚田があり、もしかしてこれが田毎の月?と思い、自転車を道端において徒 歩でぶらぶらと登ってみました。 作業をしている人が2人ほどいるだけで、見学している人は私だけ。どうもここではな かったようです。
 こちらは、一枚一枚が割りと大き目の棚田ですが、筑北村と同じようにグラインダーでの刈り取り作業で、天日干し をしていました。



   

 千曲川展望公園と篠ノ井線・姥捨駅からの眺め。 どちらも善光寺平の眺めがすばらしいです。 姥捨駅からの眺 めは日本三大車窓の一つだそうです。 この日は、ホームのベンチでスケッチをされている方が数人いらっしゃいまし た。
  




 姥捨駅の少し下にある姥捨公園に自転車を置いて、長楽寺の境内を通って田毎の月と呼ばれる棚田に到着。こち らが本当の姨捨の棚田です。 先ほどの棚田と比べると一枚一枚がかなり小ぶりのサイズ。月夜にたくさんの月が本 当に見えるかというのは怪しいようですが、戸隠・飯綱山、善光寺平を背景に黄金色に輝く稲穂の眺めは素晴らしか ったです。



   

姥捨から篠ノ井方面に県道77号を北上。 稲荷山では、たくさんの蔵が並んでいました。 


   

右の写真の建物は、稲荷山宿蔵し館。幕末に建てられたものを修復してあるそうです。



   

 篠ノ井駅の手前にある鳥坂峠。 左の写真が取り付き部分、右が鞍部になります。 途中に廃棄物処理場などもあっ て雰囲気はもう一つ。



   

 峠を越えると信更町(しんこうまち)に。こちらも刈りいれ直前の田んぼが広がり、秋で一杯でした。 最後に、しなの  鉄道・篠ノ井駅で自転車を輪行袋にしまい、帰路につきました。

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