８月１５日（日） 晴れ時々曇り
「船にゆられて 〜 小樽の夜」パチッとまぶたが開く音がするくらいの目覚めだった。
ＡＭ７：３０。
清々し・・・しまったぁぁぁ！日の出の写真を逃してしまった！！
高速船になったから、今日の午後８時半に小樽に着いてしまう。つまり、海の日の出はもう撮るチャンスが無いのだ。
仕方ない。帰りに期待しよう。朝の風に当たってこようと側甲板への出入り口に行くと、風が強いので甲板には出るなと書いてある。高速船になって最高時速が６０ｋｍ位になったので、単純にそれだけの風が吹くことになる。で、危ないと。後甲板には出られるんだけど、プールは無くなってた。
禁止と言われると出てみたくなるのが人情と言うもの。それに、フェリーの側甲板に出られないなんて、フェリーでの楽しみの大半を失ったようなものだ。幸いカギは普通に開けることが出来る。カメラを取り出すと、そばでじ〜っと見ている子供に「ナイショだよ〜！」と合図を送り、側甲板に出てみる。
意外にも風はそれほどでもない。
今までの”低速船”で風の強いときの方が、よっぽど飛ばされそうだった。
誰もいない側甲板を散歩してみる。誰か居ても良さそうなのに、みんな船内で我慢してるのかな。甲板はしんとしていた。
天気は曇り空。夏の雲ではなく、すっかり秋の雲が流れている。
結局誰とも会わなかった。
真夏の景色に比べて、少し涼しげ。
朝食はレストランでとることにする。バイキング形式で１１００円ナリ。どうしても前のフェリーと比較してしまうけど、このバイキング形式には賛否両論あると思う。前のフェリーではカフェテリア形式で、好きな量だけ取って清算する方式だったためだ。
ま、バイキングの方が「元を取ってやる！」という人には有利かもね。でも、前よりレパートリーが減ってる気がする。
ひと通り好きな量だけトレイに乗せる。この焼き魚、骨が全然無い。病院食や介護食と同じもの？これには少々びっくりした。多い？ま、バイキング形式ですから。
食事の後は、ＣＤを聴く・寝るなど、ダラダラ・・・
再び側甲板に出てみると、午前中よりも雲が増えている。夕焼け撮れるかなぁ〜
と思ってたら案の定厚い雲に覆われて、きれいな夕日は絶望的だった。夕焼けは、暗雲にさえぎられる。
ひと眠りしてからツーリングマップルを眺めていると、あっという間に下船時刻になる。もう小樽？やはり１０時間の短縮は大きい！
でも僕にとっては残念な面もある。
なぜかと言うと、
「以前は朝の４：３０に下船なので、１日目の距離が稼げた。」
「１０時間早くなっても結局夜に下船なので、小樽かその近辺に泊まらないといけない。言わば、宿代が要る。」
という２つのデメリットがあるからだ。バイクの下船は最後なのでしばらく待ってから、また重い荷物を抱えて階段を延々降りる。しんど・・・
さぁ、北海道ツーリング出発だ！小樽ヴィラマウンテンＹＨまで！目と鼻の先！！
しかしすんなりユースに行き着いても味気ない。街頭に照らされて下船。
そう。小樽の夜といえば、寿司だぁ〜！というわけで、蔵寿司直行。
一年ぶりの蔵寿司。
フェリーターミナルを抜け出し、小樽駅方面に向かう。小樽運河を渡り、蔵寿司にバイクを着ける。
ドアが開くと「いらっしゃい！」と威勢のいい声。今年も来たんだな〜！荷物を置き、カウンターに座る。いつもお話をする板さんは、チラチラとこちらを気にしているようだ。覚えてるかな？
僕の方から切り出す。「ニンジャは元気に走ってますか？（この板さんは、ニンジャ乗り）」
（しばし間・・・）「あれあれあれ〜？あ〜やっぱり！」
嬉しい〜思い出してくれたようだ。一年ぶりのご無沙汰です！早速「おまかせ」で握ってもらう。バイクで来てるので、お酒が飲めないのが悔しいっ！
フェリーであまり動かなかったため、その時は小腹が空いた程度だったけど、１つ寿司を口の中に放り込むと、途端にお腹が空いてくる感じがした。美味・・・これ、これですよ〜！一年ぶりのご無沙汰の味！！
至福のひとときを・・・
その夜は、顔なじみの板さん、僕、そして岐阜から来たという方と３人でおしゃべりが盛り上がる。板さん、忙しいときに来たのに、相手してくれてありがとうございます！
そうそう。ちなみに板さんは、先月みず＠氏が訪れたのを覚えていたようだ。
「誰か連れてませんでした？」とか聞いたりして。大本命の「あぶりサーモン」をおかわりして、お腹いっぱい。いいねぇ〜！また帰りに寄りますから！
今年から小樽天狗山ＹＨがユースから抜けて、代わりに小樽ヴィラマウンテンＹＨが小樽で唯一のＹＨになった。北海道第一日目の宿はここだ。
小樽ヴィラマウンテンＹＨ（次の日撮影）
みんな寝始めてすっかり静かになったＹＨの中で、消灯時間までロゼのグラスワインを味わう。
明日から本格的なツーリング開始。どんな旅になるかな。ワクワクしながらベッドにもぐる。本日の走行距離：6km
本日の音楽：「Midnight Bossa」(Mario Berger)
