楽々連の楽書き 合邦庵室の段
   
二人の独白

ぼやき

玉手Y

これは内緒ですよ。決して人には言わないで下さい。
私・・・やっぱり本当に俊徳さまが好きだったのですよ。
後妻に入ったわけですけどね、そりゃダンナさまより、若くてハンサムな俊徳さまのほうに心惹かれますわ。
自らの命を投げ出してまでお救いしたかったのは、恋しい俊徳さまです。

玉手X

私が俊徳さまに本当に恋をしていたと言う人もいますけど・・すべてはお家のため。
私が命をかけてお守りしたのは、愛する息子の俊徳さまですわ。
お救いするためには偽りの恋を仕掛けなければならなかったのです。

俊徳丸 玉手Yと玉手X、どちらが真実の姿なのだろう。それが問題だ。
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