楽々連の楽書き 新口村
   

「八右衛門敵役に変身」
純子 「八右衛門が新口村まで追いかけてくるけど、これ変じゃない?」
凡子 「やっぱりそう思う?」
純子 「うん、「封印切」では八右衛門は忠兵衛のことを心配していたはずなのに。  捕手としてこんなに遠くまで追いかけて来るって変」
凡子 「だからね、これは近松門左衛門の「冥途の飛脚」に書かれてある「新口村」とは違うのよ。改作の「傾城恋飛脚」に書かれてある「新口村」なの。外題もそうなっているでしょ?」
純子 「ふーん、八右衛門の描き方が違うんだね」

「美しければそれでいい」
純子 「梅川と忠兵衛の衣裳、素敵だね〜。雪景色に映えるね」
凡子 「うん、そうだね。でもさあ、あんな格好してたら追手に『見つけてちょーだい』って宣伝してるようなもんだよ」
純子 「何を言ってるのん。お芝居なんだからそんなことは気にしないの」
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