紅茶と映画と深い夜

注意 以下もろネタバレ!!


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[大宮東映オスカー 1999/01/14]

映画版ビーストウォーズ スペシャル 超生命体トランスフォーマー

 小さなお友達から大きなお友達までに大人気のビーストウォーズのCG1&2とアニメのセカンドの 映画版上映。はっきり言ってビーストウォーズを知らないと全く面白くない映画である。
 最初にTV放映されたビーストウォーズCG版第1段の総集編。単なる総集編だと思ったら、 吹き替えをすべて映画用に変更してあった。ある意味でビーストウォーズの人気に火を付けた 吹き替えの妙がここでも発揮された形で、何回も見たエピソードながら案外楽しめた。
 次に、アニメ版ビーストウォーズセカンドが上映。まぁ可も無く不可も無くといったもの。
 最後にお目当てのCG版第2段ビーストウォーズ メタルスの上映。本編の前にメタルスの あらすじが紹介された。ここでコンボイの復活の理由などが明かされて、本編の上映が始まる。 本編はどうやらメタルス編のあるエピソード1話をピックアップしたものだと思う。
 新キャラのランページの登場とシルバーボルトが活躍する話で、シルバーボルトとブラックウィドウ のラブロマンスも織り交ざっていた(笑)
 メタルスになっても声優人の吹き替えは相変わらず。個人的にメタルスのタランスが爆走する シーンで爆笑してしまった。ただ、気になるところはシルバーボルト役が岩田光央なのだが、 その役がまじめなキャラのだ・・・これでは下ネタ声優の本領が発揮できないぞ!!


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[シネセゾン渋谷 1999/01/28]

イン&アウト In&Out
監督:フランク・オズ
出演:ケビン・クライン ジョーン・キューザック マット・ディロン トム・セレック 他

 小さな田舎町の高校教師ハワード・ブラケット(ケビン・クライン)がかつての教え子にして アカデミー主演男優賞を取ったキャメロン・ドレーク(マット・ディロン)に授賞式で突然ハワードが ゲイであると言われてしまい、婚約者エミリー・モンゴメリー(ジョーン・キューザック)やゲイの TVレポーター(トム・セレック)が絡んで大騒動が起こる。
 
 さんざん映画館の予告などで面白いシーンなどを見てしまったので新鮮な気持ちで 観れなかったのがちょっと痛かったが、それでもコメディーとしてとても面白かった。
 意外だったのが、そのストーリー展開。最後にハワードがゲイであることを否定して 万事ハッピーエンドだと思ったら、ゲイであることを認めて婚約解消してしまい、婚約者の エミリーはキャメロンとイイ仲になって最後に結婚式を楽しみにしていたハワードの両親の 結婚式を行って終わり。途中からこういう展開になるとはと驚きながら映画をずっと観てたのは この映画に惹き込まれていた証拠かも。
 
 ちなみにこの映画はトム・ハンクスが「フィラデルフィア」でアカデミー主演男優賞を受賞したとき のスピーチで彼の恩師であるゲイの教師へオマージュを捧げたということが事の発端だそうで。  あと、劇中劇であるブラッド・ピットの物真似?キャメロンのアカデミー受賞作「ホモに生きて」 (To survive and protect)が最高にバカ映画(笑) それと、エミリーが結婚式でゲイだと ハワードに告白されて結婚式から逃げ出してからのミステリーゾーン発言は最高だった。


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[大宮ハタシネマ2 1999/02/01]

ラッシュアワー RUSH HOUR
監督:ブレット・ラトナー
出演:ジャッキー・チェン クリス・タッカー トム・ウィルキンソン 他

 中国領事令嬢がロサンゼルスで誘拐されてしまう。領事は香港から捜査に協力させるために リー刑事(ジャッキー・チェン)を召喚する。しかしFBIはリーを厄介払いするために地元警察に お守りを頼む。LAPDはトラブルメーカーのジェームズ・カーター刑事(クリス・タッカー)に うまいこと言ってリーの担当にしてしまう。中国人と黒人のマイノリティーコンビが捜査を 引っ掻き回しながらも事件の核心に近づく。  やがて彼らは香港で撲滅したジュンタオという犯罪組織が絡んでおり、そのボスが 香港最後の総督トーマス・グリフィン(トム・ウィルキンソン)と知る。 そしてリーとカーターは大激闘の末にジュンタオを倒して令嬢を無事救出した。

 中国人と黒人のマイノリティー・バディという点が斬新なアクション映画。 ストーリーはありきたりなので、ストーリーよりもジャッキー&クリス・タッカーのやり取りや ジャッキーのアクション、クリス・タッカーのギャグが好きなら楽しめる映画だと思う。 気楽に何も考えず楽しめるということで私は充分に楽しめた。ただ、ジャッキーのカンフー映画が 好きな人にはちょっとアクションシーンが物足りないと思う。

 この映画、あのシネマ通信の「ロミー&ラスティ」の2人が2人とも満点付けたんだよな。 やっぱりアメリカ人には新鮮だったんだろうねジャッキーは。
 あと、犯罪者のボス役のトム・ウィルキンソンはイギリスでも有名な俳優で、「フル・モンティ」では 失業したことを妻に言えないおじさん役を演じていた。 でもパンフ見るまで気づかなかったよ俺は(ダメじゃん)
 そして、映画のラストではお約束のNG集。これがないとジャッキー映画とは言えないね(笑)


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[大宮ハタシネマ1 1999/02/01]

メリーに首ったけ THER'S SOMETHING ABOUT MARY

監督,総指揮,脚本:
 ボビー・ファレリー&ピーター・ファレリー
出演:
 メリー:キャメロン・ディアス
 テッド:ベン・ステイラー
 ヒーリー:マット・ディロン

 高校時代に憧れの美女メリーとプロムナイトに行くことになったテッドだったが、彼女の家の トイレでナニをチャックにはさんでしまい、そのまま救急車で運ばれメリーともそれ以後会わずじまい。
 13年後、メリーを忘れられないテッドは親友のドムの紹介で探偵のヒーリーを使って、 メリーを探させる。メリーを探し当てたヒーリーだが、メリーに一目ぼれ。テッドに嘘の報告をして メリーに近づくが、建築家で足が不自由なフリをしている詐欺師のタッカーやメリーの隣人の飼い犬 などが邪魔をしてうまくいかない。
 一方、テッドはヒーリーの報告が嘘だと分かりメリーのいるカリフォルニアに向かうが、途中で 殺人犯として警察に捕まる。だが、ドムが助けに来てくれ、2人でカリフォルニアに行く。
 テッドはメリーと再会し、イイ仲になるが、ヒーリーがタッカーと手を組み、2人の仲の邪魔を始め、 麻薬でラリった犬や、実は高校時代にメリーに付きまとっていた変態クツフェチのドムが絡んで 更に混乱してくる。テッドはメリーに探偵を使ってメリーを探させていた事を知られてしまい、 2人は離れてしまう。テッドは彼女のイイ仲だった元恋人のアメフト選手ブレットがタッカーの策略で 彼女からふられた事を知り、彼を彼女に引き合わせて自分は立ち去る。だが、彼女は49ner'sの ファンであるという伏線から最後にテッドを選んだ。

 「ジム・キャリーはMr.ダマー」のファレリー兄弟の下ネタ爆発ラブ・コメディ。のっけからのチャック でナニをはさむという展開からしておバカ(笑) しかも、その映像まであるしまつ(爆) さらに、そのトイレに警官やら消防士が入り込んできて、みんなでそのナニを見るというシーンは なんかモンティパイソンのスケッチみたいな不条理さがあって最高。
 その後の展開もムチャクチャ、下ネタと身体障害者をネタにしたタブーというか見事に志が低い ギャグがこの映画にぴったりのおバカをかもし出している。特筆すべきはあの犬を使ったギャグ。 人形だと思っていながらもやっぱり笑える。
 メリーのセリフからもわかる通り、アメフトのネタがチラホラと出てきているので多少なりとも アメフトを知っているとよりこの作品が楽しめると思う。
 最後にエンドクレジットで出演者のみんなが踊っているのがいい雰囲気だった。


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[新宿東亜興行チェーン 1999/02/03]

ビッグ・ヒット the big hit

監督:
 カーク・ウォン
出演:
 メルビン・スマイリー:マーク・ウォールバーグ
 シスコ:ルー・ダイアモンド・フィリップス
 クランチ:ボキーム・ウッドバイン
 ビンズ:アントニオ・サバトJr
 ケイコ・ニシ:チャイナ・チャウ

 プロのヒットマン、メルは仲間のシスコ、クランチ、ビンズと共にボスのパリスからの命令で 殺しを行う。しかし、メルはお人好しで他人から嫌われたくないと思っているから、シスコに いいように使われて、せっかくの手柄も横取りされてしまう。
 メルはビデオ屋から「キングコング2」を返せと催促の電話が掛かって来たり、ユダヤ人の 婚約者パムと愛人のシャンテルにいつもお金をせびられて、金欠状態とプロの殺し屋らしくない。
 そんな時にシスコから金になる仕事として日系企業の令嬢誘拐を誘われる。メルは引き受け、 シスコ、クランチ、ガンプとともにケイコを誘拐。だが、ニシ電気は社長のニシが道楽で作った 映画「黄金のしぶき」が大コケで破産。さらに、メルはシスコに言われてケイコを自分の 家に隠さなければならなくり、シャンテルとの別宅に連れて行くが、シャンテルは別の男と町を 出るためにケイコをパムとパムの両親が来ているメルのいる家に置いて行ってしまい、 慌てるメル。

 そんな中でシスコはボスのパリスに呼び出される。パリスはニシの親友でケイコの名付け親 だったのだ。パリスは犯人を見つけて殺せと命令するが、そんなことはメルは全然知らない。
 シスコは自分身を守るため、誘拐の首謀者はメルだとガンプに言わせてガンプを殺してしまう。 メルがユダヤ人じゃないので結婚を認められないため、パム親子が出かけている間に ユダヤ料理を作ってご機嫌を取ろうとするが、その間にケイコの世話をする内にイイ仲になると 思いきやケイコが脱走。ケイコを捕まえ、料理はデリバリーを取ることに。パム親子が帰ってきた そのとき、クランチから電話があり、メルにシスコが裏切ったことを教えてクランチは逃げてしまう。
 そして、ディナーの時にシスコがやって来て、メルはケイコを連れて逃げてしまう。逃げる最中に シャンテルから「キングコング2」を奪い返してケイコにビデオ屋で会おうと言って、シスコとの 闘いで彼を倒して、ビデオ屋にビデオを返しに行く。しかし、生きていたシスコがビデオ屋にやって 来て、さらなる闘いが始まる。メルはシスコを殺すが、シスコの爆弾のスイッチが入ってしまい、 ビデオ屋ごと大爆発。
 ケイコは以前と代わらない生活に戻るが、彼女の元にメルがやって来て、2人で愛の逃避行。

 ヒップ・ホップ・アクションという名前に偽り無し、というか気楽なノリでテキトーに観れる映画。 冒頭からジョン・ウーばりの無意味なアクロバットポーズ爆発の(笑)ガン・アクションで飛ばす。
 しかし、この映画の最高なのはやはりルー・フィリップス・ダイアモンドでしょ!! もう、あのキレっぷりといい、ナイスなナイフアクションといい、あの狂った衣装といいマジ最高!! 出演者達は続編があるなら出たいと、乗り気なんだけど、シスコが死んじゃったからなぁ〜 この作品だけのキャラなんてスゲーもったいないよ、シスコは。
 最後のアクションシーンのビデオ屋がまた最高にイカス。ビデオ屋内は「カブキマン」 「悪魔の毒毒モンスター」などのトロマ・ムービーのポスターが張ってあったり、アダルト部門 最優秀レンタル者で、マスかきこそ経済的だと信じるクランチのポスターが張ってあったりと アヤシサ爆発。
 こーいうノリが大好きな人には最高の映画だろうね。

 そういや関係無いけど、映画中盤でメルの家の隣人たちが一斉に芝刈りを始めるシーンで かかっていた曲は俺の大好きなSAVE FERRISの「Come On Eileen」だった。


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[新宿ジョイシネマ2 1999/02/03]

マイ・フレンド・メモリー Freak the Mighty [1998年 アメリカ]

監督:
 ピーター・チェルソム
出演:
 マックスウェル・ケイン:エルデン・ヘンソン
 ケビン・ディロン:キーラン・カルキン
 グエン・ディロン:シャロン・ストーン
 ロレッタ・リー:ジリアン・アンダーソン

  第1章「恐竜なみの脳みそ」
 マックスは祖父母と暮らす中学1年。体は大きいが頭が悪く、また父親が人殺しであることから、 いつも不良グループにいじめられていた。ある日、マックスの家の隣にケビン達が引っ越してきた。 ケビンはモルキオ症候群という難病に犯されており、体が不自由だったが、頭が良くて勇気があった。
 不良グループのボス、ブレードは体育の時間にバスケットボールをケビンにぶつけて、それをマックスの せいにしてしまうが、マックスは本当のことを言えなかった。マックスは頭が悪く、進級するには特別授業を 受けなければならなかった。リーディングの授業の講師はケビンだった。そこで、マックスはブレードのことを 話し、2人の間のわだかまりが少し薄れた。
 ケビンはマックスに花火を見に行くためのボディーガードになってほしいと頼む。2人はカーニバルに行き、 花火を見る。ケビンの背が小さいために花火は見えなかった。その時、マックスは自分でもわからないうちに ケビンを肩車した。花火が終わった後、彼らはブレード達に追いかけられて逃げるが池に追い込まれる。 ケビンの言うように池に入るマックス。ブレードも池に入るが溺れてしまう。マックスも溺れそうになるがなんとか 助かる。
  第2章「世界をはるかに見おろして」
 ケビンを肩車をしたマックスの2人は円卓の騎士の気分になり街を歩く。ケビンはマックスに騎士道精神 について話した。ある時、ケビンは昼間にブレードが盗んで下水に隠したバッグを取り返して持ち主に返そうと する。夜中にケビンはマックスを誘いバッグを見つけるが、ブレード達に囲まれてしまう。しかし、マックスは勇気 を出して彼らと戦い、追い返す。バッグの持ち主はロレッタ・リーだった。彼女の家に行くが彼女の同棲相手の ミートローフはマックスの父親の刑務所仲間だった。マックスは父親のことを言われて恐怖心から逃げてしまう。
 逃げ出したマックスは「騎士ごっこ」をしなければこんな思いをしなかったと後悔する。
  第3章「地球に落っこちて」
 ランチの時にマックスはケビンにゆっくりと食事をしないと危ないと言うが、ケビンは言うことを聞かずに ケンカをしてしまう。ケビンは気にせずランチをゆっくりと食べず、呼吸困難の状態になってしまい病院に運ば れる。自分の不甲斐なさに後悔するマックス。そして、母親のグエンは病院からケビンの病状が悪化していると 聞かされる。
  第4章「煙突からおりてきたもの」
 2週間後にケビンが退院してきた。喜ぶみんなだが、仮釈放になったマックスの父親ケニーがマックスを 誘拐した。
  第5章「その年いちばん小さな騎士」
 ケニーはマックスをロレッタとミートローフのいるアパートに監禁する。異変に気づいたケビンは単身マック スを追いかける。ロレッタはマックスを助けようとするがケニーに気づかれてしまい、2人とも監禁されてしまう。 しかし、ケビンが警察に通報して助けることができた。
  第6章「真っ白なページの本」
 ケビン一家とマックス一家は一週間遅れのクリスマスを祝う。その時、ケビンはマックスに「勇者フリーク ス」と表紙に書かれた本をプレゼントした。しかし、その本の中は白紙。そしてケビンは「言葉は絵の一部、 文章は絵だ。君はそれをまとめるんだ」とマックスに言った。
 その夜、ケビンは突然死んでしまう。悲嘆にくれるマックス。やがて街で偶然にロレッタと出会うマックス。 そして、マックスはケビンとの出会いを描くのだった。

 期待してなかったので、見た後に以外と面白かったと思った。映画番組で映画の世界の現実に虚構の 世界のアーサー王の話がインサートされたり、マックスがケビンを肩車して橋を渡るときにアーサー王と円卓の 騎士が馬に乗って2人と一緒に橋を渡っていくなどの現実と虚構が同時に現れたりするということを聞かなけれ ば見に行こうと思わなかったかもしれない。実際にその映像や演出はストーリーとあいまって良かったと思う。
 ところで、なぜに邦題が「マイ・フレンド・メモリー」かと言えば、松竹には「マイ・ライフ」「マイ・フレンド・ フォーエバー」「マイ・ルーム」という「マイ」シリーズと言う物があってその流れで付けられたそうで・・・でも勝手 にシリーズ化としていいのかね。なんかセンス無いし。
 あと、スティングの主題歌と曲も良かった。ミュージッククリップも映画では流れなかったがカッコイイ。


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[ビデオ]

エル・トポ EL TOPO [1967年 アメリカ・メキシコ]

監督:
 アレハンドロ・ホドロフスキー
出演:
 エル・トポ:アレハンドロ・ホドロフスキー
 ブロンティス(少年):ブロンティス・ホドロフスキー
 ブロンティス(青年):ロバート・ジョン
 小人の女:ジャクリーヌ・ルイス

 大佐の支配する町にやってきたエル・トポとその息子は大佐を殺して、町を開放する。 エル・トポは息子を捨てて、大佐の女になっていたマーラと旅をする。砂漠にてマーラの 誘いでエル・トポは砂漠の4人の銃の達人を殺すことにする。盲目の修験者、変なロシア人風、 ウサギと戯れるメキシコ人、老人の4人を卑怯な手を使って倒すが、その後に発狂してしまい 途中から一緒に旅をしていた女ガンマンとマーラに撃たれて捨てられる。
 奇形に助けられたエル・トポは洞穴に住んでいる奇形が外に出られるようにトンネルを 掘るため、近くの町で小人の女と資金稼ぎに出る。その町は典型的なマイノリティーを差別する 南部の町。そこでエル・トポは大道芸などで資金を稼ぎ、いつしか小人の女を愛するようになる。 2人は結婚するために教会に行くが、偶然に町の教会に来ていた成長した息子に出会う。
 殺そうとする息子だが、小人の女に助けてと言われてトンネル掘りが終わるまでは殺さないと 言って監視をする。トンネル掘りが進まないため、早く殺せるようにとエル・トポが息子をトンネル 掘りに誘い、そして息子は資金集めの大道芸や雑用とトンネル掘りを手伝うようになる。
 そして、トンネルが開通する。息子は結局「師は殺せない」と言って立ち去り、奇形たちは外に 飛び出して町を目指して走っていくが、町で奇形たちは撃ち殺されてしまう。怒ったエル・トポは 町の住民を撃ち殺して焼身自殺をする。息子は残された小人の女とエル・トポの間の赤ん坊を 馬に乗せて去っていく。

 奇才アレハンドロ・ホドロフスキーの西部劇。なんと言っても冒頭の傘をさして子連れで旅を するエル・トポのカッコイイこと。でも、なぜに子供がフルチン?
 暗い話だと思いきや、クツフェチ、バナナ切り、自分の描いた絵とヤルという変な盗賊団が 出て来たり大佐を去勢しちゃうとか、シニカルな笑いに満ちてるような気がする。
 特に突然4人の達人を倒しに行く辺りなんかスゴイ。銃で撃たれても瞑想してると死なない 盲目の修験者を落とし穴に落として撃ち殺し、占い師の変なロシア人の男を不意打ちで殺し、 砂漠で無数のウサギと戯れるメキシコ人を胸に隠した鉄板で弾を防いで殺し、 最後の達人(これがスゴイ)ヨボヨボの老人なんだけど虫取り網でエルの撃った銃をはじき返す のだが、エルが倒す前に自分で勝手に死んじゃう(笑)
 そして、ここからの展開がもうムチャクチャ。発狂して女2人に捨てられ、奇形に助けられれて、 奇形を助けるための資金集めで町に行ったらフリーメイソンのようなマークを掲げる変な町。
 さらに美輪明宏のようなオバハンズにはマイッタ(笑)
 奇形が町で撃ち殺されるくだりはオープニングクレジットのセリフ「モグラは太陽を求めるが、 大地に出ると死んでしまう」が意味しているのだろう。
 映像が幻想的と言うか独特のタッチがある。これが好きになればアレハンドロの他の作品 「ホーリー・マウンテン」「サンタ・サングレ 聖なる血」も楽しめるかもしれない。


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[ビデオ]

タイタニック TITANIC [1997年 アメリカ]

監督:
 ジェイムズ・キャメロン
出演:
 ジャック・ドーソン:レオナルド・ディカプリオ
 ローズ・デウィット・ブカター:ケイト・ウインスレット
 キャル・ホックリー:ビリー・ゼイン

 今更なのでストーリーは簡略(笑)
 現代で宝石探しでタイタニックを探してた人達がおばあさんローズから話を聞くと言う話。 んで、ジャックとローズの関係がてんやわんやの騒動となって、タイタニックは沈没。 ジャックは死んでローズとキャルは助かる。それで、現代のローズが宝石を持ってて、 海に捨てて終わり。

 ホントなら観る気はなかったんだけど、ビデオレンタル190円の日&吹き替えでキャル役が 山寺宏一ということでレンタルして観ました。
 ところで、これはどこで泣けば良かったのでしょうか?(笑) なんか全編通してツッコミながら爆笑してました。
 ローズの回顧録なのにどおしてローズの知らない話が展開するのかとか、 アナスタシアのセリフは20世紀FOXの宣伝か?とか、 ローズの斧持って走るシーンがミザリーを彷彿させるとか、 ジャックの手錠を壊すのにジャックの体の後ろから振り下ろすのアブネェぞ、カメラの都合か? とか、ジャックはヌードを描いた後もとっても紳士的だったわとローズが言った後で、 他人の車の中でカーセックスするなんて最低だぞ(笑) 他にも氷山ぶつかってるのに甲板でずっとキスしてる2人の図太さとか、 お前らがキスしてなきゃ沈没してねぇよとか、もう数え上げたらきりが無い(笑)

 最後にレスリー・ニールセンよ「裸のタイタニック」期待してます(爆)


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[ビデオ]

ボディ・スナッチャー 恐怖の街 INVASION OF BODY SNATCHERS [1956年 アメリカ]

監督:
 ドン・シーゲル
出演:
 ベネル:ケビン・マッカシー
 ベッキーダナ・ウィンター

 医師のベネルが救急病院で精神科の医師ヒルに恐ろしいことが隣街のサンタ・ミラの街で起こって いると話し出した。ベネルは看護婦のマーサの急報により医師会からサンタ・ミラの街に帰ると、患者が居た はずなのにみな全開していた。また、自分の母親や叔父が別人のような気がするという相談が相次いで 起きていた。友達の精神科医ダニーによると集団ヒステリーだと言われる。
 恋人のベッキーと共に食事をしようとした時小説家のジャックから家に至急きてほしいと電話が来る。 ベッキーと共にジャックの家に訪れるとそこには奇妙な死体があった。その死体は顔がのっぺりしており、 指紋も無い。2人が帰り、ジャックの恋人テディがその死体を見ると死体はジャックそっくりになっており、 先ほどジャックが怪我をした場所と同じところに傷までできていた。ジャックとテディは恐怖にかられて急いで ベネルの家に逃げ込む。ベネルは精神科医のダニーを電話で呼んだあとに、突如不安にかられてベッキーの 家に向かう。その地下室にはジャックの家にあったような死体があり、その死体はベッキーの姿になりつつあ った。ベネルはベッキーを助けて自宅に戻った。ダニーがベネルの家に来て死体を見に行くと、死体が無かった。 ダニーに諭され、あきらめるベネル。
 次の日の夜、ベネルが家に帰ると温室に奇妙な巨大な豆サヤがあった。そして、その中から出てくる 人間の複製。ジャックは自分の家にもこれがあったと叫ぶ。ベネルは街の外から助けを呼ぼうと電話をするが 繋がらない。ジャックとテディを街の外へ助けを呼びに行かせ、ベネルとベッキーは複製を殺して逃げる2人。 だが、すでに看護婦のマーサまで複製されていた。2人はジャックと待ち合わせをしている診療所に逃げて 寝ないように覚醒剤を飲む。
 朝になり外を見ると、街の人間が集まりトラックいっぱいの巨大なサヤを街の外に持ち去ろうとしている。 ジャックが戻ってくるが、既にジャックも複製されていた。そして、ジャックと一緒に現れたダニーはこの現象の 理由として「いかなる生命体に転身できる宇宙種子がサンタ・ミラに降り注いで、あのサヤから出てきたものが 人間が眠っている間に原子レベルまで吸収する」と語った。
 ベネルとベッキーはなんとか彼らを倒して逃げる。2人は追っ手を鉱山の中に隠れて窮地を脱する。 ベネルはベッキーを鉱山の中に残して外を偵察しに行き、巨大サヤの栽培所を見つける。ベネルは鉱山の 中に戻ってくると、ベッキーは寝てしまい複製されていた。逃げるベネル。ハイウェイにたどり着くがみな彼を 精神異常者として扱わない。
 ベネルの回想が終わるが、信じようとしないDr.ヒル。だがその救急病院に急患が運ばれる。救急士は 交通事故なのだが事故現場には巨大サヤがたくさんあったと言う。そのトラックはサンタ・ミラから来ていたのだ。 驚くDr.ヒルはすぐに道路を封鎖しろと警察に連絡する。ベネルは信じてもらい安堵した。終わり。

 ジャック・フィーニーの小説1955年の「The Body Snatchers」、邦題「盗まれた街」の映画化。 後に1978年「SFボディスナッチャー」、1994年「ボディスナッチャー」と度々リメイクされている程の名作。
 映像的には半世紀ほど前なのでSFX技術などは比べられないが、モノクロ作品独自の雰囲気とSFXや VFXなどの技術に頼らない作品としての面白さがあると思う。
 コナミの名作ADVゲーム「スナッチャーズ」がおもいっきり影響を受けていると思われる。特に作品の 基底部分はもとより、初期のPC88、MSX2版のラストの「闘いはこれからだ!!」と突然終了するのも、 この映画のラストを思わせる。


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[ビデオ]

市民ケーン CITIZEN KANE [1941年 アメリカ]

監督:
 オーソン・ウェルズ
出演:
 チャールス・フォスター・ケイン:オーソン・ウェルズ
 リーランド:ジョセフ・コットン
 トムソン:ウィリアム・アランド

 新聞王チャールス・フォスター・ケインが死んだ。彼は死に際にガラス玉の中に雪が降る小物を持って、 「バラのつぼみ」という謎の言葉を残した。
 新聞記者トムソンはケインの記事を書くために「バラのつぼみ」という言葉の意味を探ろうと、ケインの 関係者に会いに行く。
 だが、誰もその言葉の意味は分からなかった。トムソンは諦めてケインの住まいである宮殿ザナドゥ を後にする。一方、ザナドゥではケインの遺品のなかでガラクタとして評価されたものを焼却していた。 その中にはケインが子供時代に後見人に連れて行かれる前、家族と住んでいた場所で遊んでいた橇があった。 そして橇にはバラのつぼみの文字が刻印されていたのだった。

 実在の新聞王の話を元にオーソン・ウェルズが製作した映画。半世紀以上も前の作品だが、シーンの つなぎなどの演出などはなかなかのものだと思う。また、ストーリーも主観的な感情を持ちこまない、要するに 新聞記者の仕事として割り切っているトムソンがケインの知り合いにケインの過去を語らせるというのは トムソン=映画の観客と思えて面白い。



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