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当院での薬の出し方と病態薬剤情報システム

 

今後、薬剤情報を突破口にして

 薬剤情報において薬自体の情報のみに偏ってしまうと、皆さんのの心理の中では薬の副作用や不安などが前面に出ることが往々にしてあります。今後、薬剤情報を突破口にして、病態病状まで踏み込んで”共に考え、共に治す”という医療情報を共有する状態を作り上げる事が必要ではないでしょうか。

 

慢性疾患にお罹りで、処方時に薬と一緒に出すもの

 薬袋、薬剤情報カ−ド、病態病名情報書、そしてそれらをすべて入れるためのグリ−ンのビニ−ル袋(薬袋、薬剤情報書、病態病名情報書)の4点セットです。
 薬剤情報カ−ド:カ−ドの中の内容は以下の通りです。(1)薬剤名、(2)一般名、(3)どんな病気、病態に用いられるか、(4)一日のうち、いつ、どのように服用しますか(用法用量)、(5)服用し忘れたとき、(6)過量に服用したとき、(7)服用時の注意、(8)用いてはならない病態、(9)同時に服用、飲用、飲食してはいけないもの、(10)副作用
 また、高血圧、循環器系のカ−ドはピンク、消化器、胆肝膵系のカ−ドはグリ−ン、内分泌、膠原病、脳精神神経系のカ−ドはホワイト、呼吸器、アレルギ−系のカ−ドはブル−、糖尿病、高脂血症系のカ−ドはイェロ−と色分けして、すべてラミネ−ト加工しています。
 病態病名情報書:B5の用紙に33の代表的な病態病名を印刷しその右隣を空欄にしてあります。この空欄には薬剤名を記入されます。また、それ以外の病態病名もいろいろあるので、その他にも数多くの空欄を用意し対応できるようになっています。この病態病名情報書は患者さん自身がどんな病気に罹っていて、そのためにどんな薬を飲んでいるのかを知ってもらうためです。
 グリ−ンのビニ−ル袋:B5、A5版の袋で当院だけでなく、どの医療機関に罹る時も持っていくようにして下さい。また、慢性疾患で罹っている途中で、急性疾患にて受診時する時も必ず持参して下さい。これは病態の変化によって、慢性の薬を一時的にその一部を減量する時に非常に便利だからです。

 

病名病態薬剤情報キットの利点

 服用し忘れる事が自分自身のリスクになる事をよく理解して下さい。実際によくある事ですが、「飲み忘れたのを言わないで、いい顔をして飲んだと嘘をつくと、医師の方はこの量で効かないなら、他のもう少し強めの薬に変えようかと思ってしまう」ことがあります。「余ったら余ったと持ってくれば、その薬を利用すれば薬剤代も安くすむ」こともあります。飲み忘れた薬を次の診察時に持ってきたほうが、経済的にも医療の面からも患者サイドからみても、より得で、安心で、有用である事を知って頂ければ幸いです。そして、飲み忘れや余った薬を菓子箱の中に入れて、どんな時に何のために服用するのか分からなくなってしまうような薬が家庭に増えるなどということは決してしてはいけないことです。
 このシステムは薬剤情報提供のみではないのです。グリ−ンのビニ−ル袋の中には病態病名情報書が一緒に入っています。この情報書が大きなポイントのひとつです。この病態病名情報書は他医療機関に受診する時も必ず持参するようにして下さい。病態の変化や他の病気の合併などで他院を受診した場合にこの病態病名情報書を持っていれば、病名病態名の個所に記入されていることによって追加の薬剤処方の事ばかりでなく、診察時の対応そのものに対しても大きな援助となるのです。

 

まとめ

 薬袋、薬剤情報カ−ド、病態病名情報書、そしてそれらをすべて入れるためのグリ−ンのビニ−ル袋の4点セットは、たんに服用する薬剤情報だけでなく、自分が罹っている病態病名を明らかにするシステムです。これは患者本人が認知するためだけではなく、他医療機関に受診する際に、診療や投薬をスム−ズにすることも目的としているのです。

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Last update 2000/3/6