卒業研究テーマは「A級ディンギー」

 東京都立航空高専卒業記念航海までの全行程  2008/03/31作成

 

2008年2月2日、東京都の荒川区南千住の隅田川河畔から都立航空高専(荒川キャンパス)から 品川区の都立高専(品川キャンパス)脇の京浜運河まで、全行程18.5Kmを機帆走したA級ディンギー があった。それは、東京都立航空高専学生が製作したヨットの卒業記念の航海の勇姿であった。



 A級ディンギーヨットの製作 


 

ヨットってどうやって造るの?


そんな素朴な疑問から、このプロジェクトは始まった! まず模型を作って、ヨットの概要と構造を理解しようと こんな1/5の立体模型に取り組みました。 まず艇体の各部の断面図を立体的に並べてみる。 これまで見たことのない、立体感が美しい。

 

 

この立体感を、どうしたらヨットになるの?

そこで、艇体表面を8等分に縦割りにしてみたら。 いっそう船らしくなってきた! このスジスジ(ストリンガー)の上に1枚ずつ薄板を 貼り付けていくと、鎧張りの船体が出来上がりました。 これって「クリンカー構造」と言うのだ。造りた~い!

 クリンカー・ボートの製作に詳しい、千葉県松戸市の 「糸川ボート研究所」に弟子入りすることになった。

 



ヨットの製作をスタート

このボートは18世紀に実際に造られていたのと同じ

構造で、作り方もまったく同じなのだ!

名前を「A級ディンギー」と言うのだそうだ。

模型では上下反転して板を貼ったが、この時代には正立

組み立てだったのだ。 キールの上に型板(モールド)を

並べてから、ラワンの板を片側12枚貼り付けるのだ。

夏休みは泊まり込み同然の作業となった。

←これは、外板を張り終わって内側に肋骨(フレーム)

を当てて、外側から銅リベットを打ち込み、リベットの

内側頭をハンマーで叩いて、潰しているところ。

”リベッティング”という作業なのだ。

 

リベッティングの船尾を作業を見てください。

まず外板同士をリベットで繋ぎ、さらに肋骨を等間隔に

曲げ付けて、リベットで締め付けます。

肋骨はケヤキの角材を何時間も釜で蒸したもので、素手で

触れないくらい熱いです (^^;)。

外側ではリベットをしっかり押さえ、内側からハンマーで

叩いて頭を潰します(チャンチャンと言うらしい)。

 



ヨットが完成

 今回のプロジェクトは「ヨットを造る」だけではない!

完成したヨットで、荒川キャンパスから品川キャンパス

まで、卒業航海をするんだ(大丈夫?(^^;))。

完成しただけでは喜んでいられないが‥完成は嬉しい。

まずは荒川キャンパスの屋上プールで進水式だ!

プールの深さが十分で、センターボードを降ろすことが

できたので、テストセイリングにも成功!

 いよいよ隅田川、東京港航海の準備開始だ。

 



そして、航海へ

 地図(海図かな?)で調べてみると、全行程は18.5Km

と解った(10海里と言うんだって!)。 

その間に橋が15もあることも判った。

最大の橋はレインボーブリッジ、これは大型帆船でも

通り抜けられるが、途中には橋桁高さが3mくらいの橋

も‥‥A級ディンギーのマストは3.6mある!!

通り抜けることが出来ない~~っ (^^;)

 そこで、マストを1m程短くして、手漕ぎと電動船外機

を併用して、橋の下を通り抜けることにする (^^)v

 

えっ!船外機をA級ディンギー(長さ3.6m)に付けると

小型船舶操縦士免許と船検が必要ですってっ (@_@;!

 何でもチャレンジするぞ~~っ!

 

卒業航海の直前に船検を取得 \(^o^)/

晴れて、電動船外機と機帆走による卒業記念航海を

無事に終えることができました。

一番上の画像のように、ちょっとマストが短いですが

その分帆を縮めて(リーフ)機帆走しました。

 

皆さまの応援、ありがとうございました m(_ _)m

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