もう一度、GL

GL(グルード・ラップストレーク)工法
            「KAZI」誌'95年9月号「アマコン・ジャーナル」より
           
本文:土井 厚   イラスト:中澤 金四郎 無断転載禁止

GL(グルード・ラップストレーク)工法:

 これまで一般に合板ではラウンドボトムのハルを形成できないと理解されていたが、旧世代のクリンカー(鎧張り:銅リベットで繋ぎ合わせる)構造を合板とエポキシ接着によって置き換え、ラウンドボトムを実現したもの。

クラシックな外見にもかかわらず非常に軽量で、理想的なモノコック構造を形成できるのでフレームは必要でなくなる。

満足な美しいラウンドボトムを実現するためには片側で最低7~8枚のストレークが必要であり、その重なり部分(ラップ:幅は板厚により18~25ミリ)を斜めに削ってから次のストレークを接着する。このときに出来る板厚分の段のラインがこのハルの外観上の最大の特徴となる。このラインは設計図では普通示されないので、各自が幾何学的方法で決定するのであるが、プランンキング作業での修正の程度が流れるようなラインの出来映えを決定する。

普通市販の合板の長さは8フィートであるから、15フィートを超える艇では2ヵ所スカーフ(そぎ継ぎ)しなければならないので、作業効率が落ちる。総合的にみて小型艇向きの構造であると言うことができる。

 クリンカーとはリベットしたものという意味であるので、この新世代の工法の名称としてはふさわしくないが、アメリカでは鎧張りのことをラップストレーク(重なり合った外板)と呼んでおり、この工法のことを一般にグルード・ラップストレークと呼ぶようになった。

 

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