大いなる 時の彼方の 女神達
迦逗麻 凉己
0.【ロンドン東部の洪水による被害の状況 ヘリから地上を映す映像】
「私の手元の時計は、夕方の5時を指しております。普段なら、ビジネスマンの多くが、一日の仕事を終えて、家族の待つ我が家への帰途へと着く時間帯です。しかし、これを御覧下さい。この悲劇を。この惨劇を」
「倒壊したビル、流された橋、学校、病院・・・」
「いったい、この地獄絵図を誰が予想し得たでしょう」
「倒壊したビルには、多くの人が閉じ込められています。水没した地下鉄構内や地下街にも、当然ながら相当な数の人々が、今も、いつ来るのかも判らない救助を待ち続けているはずです」
「山の山頂に逃げ延びた人々は、自らの街が巨大な水の塊に押し潰されていく様を、ただ指を咥えて見ている事しか出来ません」
「統合された被害状況は、どの機関からも発表されてはいませんが、世界全体では恐らく第二次世界大戦の全犠牲者数さえも上回る程の被害が出ているはずです」
「私は、ここで問いたい。何故、神はこれほどの試練を我々に課そうとなさるのか、と」
「私は問いたい。何故、人類の前には、こうも茨の道ばかりが続いているのか、と」
「視聴者のみなさん。私も、先日、あの『絶望的な啓示』を聞きました。しかし、しかしです。私は思うのです。これは神の御業ではない、と。神が・・・我らの偉大なる父である神が、我々にこれほどまでの悪意を持っているとは、どうしても思えないのです」
「私は、眼下の・・・ほんの1日前までは街であった場所に、突如として出現した巨大な海に枯れ葉の様に浮かんでいる無数の遺骸を見て、確信するのです。これは、神の成された事ではない、と」
「みなさん、今こそ、真の信仰に目覚める時です。貴方の神は、何と云う名前ですか? アッラーですか? ブッダですか? エホヴァですか? これらのどれかであれ、またこれ以外の名前を持っているのであれ、その神の言葉を思い出して下さい」
「恐らく貴方の神も、私の信じる神と同じく、こう仰っているはずです。慈愛と友愛こそが、神へと至る道である、と」
「みなさん、泣くのは、後にしましょう」
「今、みなさんが成すべきなのは、既に失われたものを嘆く事ではありません。今、まさに失われつつあるものを一つでも多く救う事です」
「文化を、文明を・・・そして、命を」
「貴方の側で苦しみ、助けを求めている人が居るはずです。その人を救いましょう。そして、その人と一緒に協力して、もう一人、救いましょう。次は3人で協力して、もう一人救いましょう」
「使い古された言葉ですが、『明けない夜は無い』のです。この悲劇もいつかは必ず幕が引かれます。その時に、再び貴方の神の前で胸をはれる行動をしましょう」
「その時にこそ、私と一緒に、既に失われたもののために、涙を流しましょう」
「今は、涙を流す時ではありません」
「さぁ、みなさん。涙を拭って、貴方の隣で苦しんでいる人のために、手を差し伸べて下さい」
「それこそが、信仰です」
2016年6月5日に放送されたBBCの現地リポート
この後、このリポーターは流木に乗って流されていた少女をヘリへと引き上げた後に、バランスを崩して水面に落下、3ヶ月後に遺品が発見された
2017年度のピューリッツァー賞授賞リポートとして再編集版が、世界147ヶ国で放映された
サブタイトル 『最終部 幼年期の終わり』 (赤バックに黒字)
1.【空中で激しい戦闘を繰り広げる初号機とカヲル 超遠景から】
初号機の放ったATフィールドの刃が、カヲルの左腕を切断した。
数十m下の南極海の海面へ向けて落下していく左腕は、水面に届く前に、やや黄色みを帯びた液体へと変化し、幾つかの水滴となって着水する。
離れた位置から用心深くこちらを見据える初号機を前に、たった今、左腕を根元から切断されたばかりのカヲルは、痛がる様子さえ見せない。
「さっきも言ったはずだよ。僕に、こんな攻撃は無意味だって」
次の瞬間、カヲルの肩から新たな左腕が瞬時に生えてくる。
「くそっ!!」
さっきから何度も攻撃をしているにも拘らず、一向にダメージを受けた様子を見せないカヲルに、シンジは悪態を吐く。
最初は、右足首を切断した。
次は、右腕。
一度は、腰の辺りで胴体を真っ二つに切断する事にさえ成功した。
しかし、それらの攻撃を受けたカヲルは、痛がるでもなく、ただ無意味な攻撃を繰り返しているシンジを嘲笑うかの様な笑みを浮かべるだけだった。
そしてその自信の通りに、僅か数瞬の後には、与えたダメージが完全に回復している。
「休んでいる暇は、無いはずだよ」
カヲルが手を振り上げると、まるでその手に引き寄せられるかの様に海水面が持ち上がり、逆向きに生えたツララの様な姿のまま、氷へとその様相を変える。
音速を超える速度で真下から伸び上がってくる『氷の槍』。
ATフィールドを下向きに、やや角度を付けて展開し、氷の槍がATフィールドに触れた瞬間、そのプレッシャーに逆らわずに初号機を移動させる事により、その威力を相殺してのけるシンジ。
初号機の外部を覆う特殊装甲板に幾つもの深い傷を作りながらも、シンジが学んだ対処方法だ。
しかし、現時点では装甲板の内側の素体にはダメージが達していないとは云え、それも時間の問題だ。
何しろ、こちらの攻撃は全く効果がないのだから。
「避けているだけじゃ、勝てないよ」
そんな言葉と共に、左手の掌に超音波の塊を作り出し、それを初号機へと投げつけてくる。
「くっ!!」
ぎりぎりまで引きつけてから、何とか躱す初号機。
「遅い」
声に反応して顔を上げたシンジは、目の前に居るカヲルを発見する。
とっさに両腕を顔の前でクロスさせ防御するが、カヲルはそんな初号機の動きには構わず、右掌にも作り出していた超音波の塊を、初号機の防御の上に叩き着ける。
「うぐっ」
瞬間的に数十Gもの反動を受け、シンジの意識が一瞬だけブラックアウトする。
制御を失った初号機が海面に向けて落下していく。
初号機が海面から50m程の高さになった時、再び水面が盛り上がり、初号機の両手両足を包み込んだ状態で凍結した。
両手両足に感じた途轍もない冷たさに、シンジが意識を回復する。
状況を確認するために周囲を見渡したシンジは、自分の頭上で、両掌の間に今までに無い大きさの超音波の塊を作っているカヲルを見つける。
シンジがカヲルの動作に気付いた瞬間に、カヲルは特大の超音波塊を、両手両足を固定され動けない状態の初号機へと投げ下ろす。
シンジはとっさに自分の下にATフィールドを展開し、自分の手足を拘束している氷を切断し、思い切り身体を捻る。
超音波塊は目標を失って、海面に激突した。
「お見事。流石に、なかなかしぶといね」
カヲルは、再び笑った。
2.【暫定国連本部本会議場 壇上の事務総長】
アメリカ、ニューヨークにあった国連本部は、洪水の影響で完全に倒壊してしまった。
しかし、だからと云って国連としての役割を停止するわけにはいかない。
いや、こんな状況だからこそ、余計に国連の国連としての役割が必要とされるのだ。
幸いにも、一部の国連大使に軽傷者は出ているものの、死亡者はゼロで、常任理事国の国連大使は全員、無傷だった。
洪水被害の直後でさえ、取り合えず会場さえ用意できれば、いつでも国連の緊急総会を始められる状態だったのだ。
アメリカ政府の大統領府が国内で多発する様々な緊急事態の処理に忙殺されているため、国務省と外務省が中心となって、ニューヨーク州の二つ隣の州であるオハイオ州の州都コロンバスに暫定国連本部を設営した。
実際には、各国の国連大使をコロンバスに集めてから、公会堂を軍が接収し、職員を無理矢理に追い出した上で、公会堂の責任者達を無視した形で、勝手に『この建物を、暫定国連本部とする』と宣言したのだが。
本来なら烈火の抗議が予想される様な暴挙だが、状況が状況だけに、公会堂の責任者達も従わざるを得なかった。
そして州兵の協力も仰いで、大急ぎでマイクやスピーカーの設置が行われ、各国マスコミの場所も用意された。
各国の国旗は、流石にこの短時間では全ては用意できなかったらしく、また用意できた国の国旗だけを飾るわけにもいかず、結局、本会議場に飾るべく用意されていた国連旗だけが掲揚された。
そして如何にも『取り合えず』と云う雰囲気で完成された本会議場の壇上で、国連事務総長の呼び掛けが始まった。
「この放送を聞いておられる、みなさん。これから行う放送を、良くお聞き下さい」
一瞬、言葉を切った事務総長に、数十のフラッシュが浴びせられる。
「現在、我々人類は、全地球的な規模での危機に直面しています。それは、この空前絶後の洪水被害を指しているわけではありません。あと僅か1時間足らずに迫っている、もう一つの出来事に対してです」
コップの水を口に含み、口を湿らせる。
「それは、みなさんも薄々感づいておられるはずの、化け物の事です。その化け物は、現在、旧南極大陸に居ます。この化け物を、あと1時間以内に倒さねば、人類は・・・究極の状況に陥ります。つまり・・・完全なる絶滅です」
事情を知らされていないマスコミの取材班の口から、低い声が漏れる。
「こんな唐突な話を、即座に信じられないのも無理はありません。その責任は、長年に渡ってみなさんの目を欺き続けていた我々に有ります。具体的に、その化け物と人類の絶滅にどの様な因果関係があるのかや、そもそもその化け物とは何なのかと云った、当然の疑問がみなさんの脳裏に渦巻いている事でしょう。それをいま、説明するには余りにも時間が足りません」
大きく溜め息を吐く、事務総長。
「この事態がうまく解決できた暁には、みなさんに御納得頂ける説明をする用意がある事を、名言致します。しかし、今は、どうか私の言葉に従って頂けないでしょうか?」
再びフラッシュが閃く。
「それは、貴方の神に祈って欲しい・・・と、云う事なのです。何の説明もせず、ただ従えと言う私の言葉が、非常に身勝手で、傲慢に聞こえる事でしょう。この事態が解決すれば、我々は如何なる裁きも、如何なる責めも進んで甘受します。しかし、今は・・・今だけは、どうか神に祈って下さい」
会議場内をパーンするカメラには、真剣な表情で頷いている各国の国連大使の姿が映し出されている。
「別に、化け物を前に、神頼みでしか事態を打開できないのではありません。祈りこそが・・・正確には、ある統一された方向性を持った思念の集合が、その化け物を倒すための武器を呼び寄せるのです。みなさんの暮らしておられる地域の神話にも、人間の精神に反応する道具の記述があるはずです。それと同じ様な物をイメージして下さい」
一度だけ、静かに目を閉じる。
そしてすぐに正面を見据える。
「その武器は、今は宇宙空間に存在しています。それを、南極で化け物と戦っている戦士の元に届けなければならないのです。そしてその武器を移動させる手段は、スペースシャトルのロボットアームではなく、統一された方向性を持った人間の思念だけなのです。謝罪も贖罪も、後で如何様にも致します。しかし、今はその戦士の元に武器を送り届けるために祈って下さい」
マイクの前で手を組み合わせる。
「その武器が戦士の元に届かなければ、人類は全ての希望を失い、数日前に全世界規模で起きた『不吉な啓示』の通りになってしまいます。そう、あの『不吉な啓示』こそ、その化け物が人類に対して行った攻撃の一つなのです。貴方達の神の名をかたった化け物の狡猾なる攻撃だったのです。そしてその化け物を倒す事が出来るのは、いま南極でその化け物と相対している戦士・・・たった15才の戦士だけなのです」
大きく手を広げ、カメラに、カメラの向こうの視聴者に呼び掛ける。
「詳しい事情は、必ず後ほどお話します。しかし、今は、今だけは、祈って頂けないでしょうか?」
深々と頭を下げる。
「その15才の戦士と・・・・・・我々の未来のために」
3.【大きな舞台 ローマ法王が民衆に呼び掛けている】
「偉大なりし、我らが父。先に居まし、今に居まし、後に来られたる御方。我は地上に於ける父の教えの伝道者として、ここに宣言する。今こそが審判の時である、と」
ドミネ・クォヴァディス教会の近くに用意された特設会場で、ローマ法王が民衆へと呼び掛ける。
第二次世界大戦からセカンドインパクトを経て現在へと至る、最も激動たる時代に法王と云う職務を勤めてきた老人は、その年齢に似合わぬ張りのある力強い声で、呼び掛ける。
「暗闇の中、ただ父の教えのみを明かりとしてきた、人々よ。さぁ、共に祈ろう・・・今こそ、我らの信仰心が試されているのだ。さぁ、祈ろう。我らの父に・・・我らの光を絶やさぬために」
会場に詰めかけた人数すら定かではないほどの聴衆は、誰一人として私語をする者もなく沈黙を保ったまま、静かに祈り続けた。
4.【民家の一室 子供が玄関から入ってくる】
ソビエト連邦ウクライナ共和国の首都キエフから南に80kmほどの距離にあるベラヤツェルコフの郊外の一戸建て家屋。
明らかに周囲の家よりも上等な作りの家の玄関を、10才前後の少女がくぐった。
「ただいま!!」
小学校での授業が急遽中止された事を訝しみながらも元気に帰宅した少女は、家の中の雰囲気が普段と違う事に即座に気付いた。
何やら張り付けた様な、空気。
そう、去年、祖母が亡くなった時の様な、沈欝な空気。
「ママ!! 何かあったの?!」
リビングに飛び込んだ少女は、この時間帯には絶対に家に居るはずのない父の姿と、資本主義の象徴である英語の言葉に合わせて、ウクライナ語の字幕が流れているテレビ画面を目撃する。
どちらも、普通では有り得ない光景だ。
「パパっ!! ど、どうしたの?! 何かあったの?!」
テレビ画面から目を離し、後ろを振り向いて、愛しい娘が帰宅した事を知った男は、少女を手招きする。
「こっちにおいで、ターニャ」
父の隣で無言のまま頷く母を見て、少女は、自分の指定席である父の膝の上に座る。
そして無言のまま、父の顔を見上げる。
そこに見えるのは、『せいぎのみかたのKGB』として活躍している父の顔であり、『あくのしほんしゅぎしゃ』と日夜戦いながらも、休日には何時間でも遊んでくれる大好きな父の顔だ。
「ターニャ、お祈りをしよう」
「お祈り? でも、まだ御飯の時間じゃないし」
父の顔に、微かな笑みが浮かぶ。
「そうだね。でも、パパは、いま、ターニャにもお祈りをして欲しいんだ。ダメかな?」
父の悲し気な顔を見た少女は、大きく首を振る。
「ううん。私もお祈りするっ!!」
「有り難う、ターニャ」
その隣でさっきから無言のままでいる母親は、実は本当に何も喋っていないのではなく、小さく同じ言葉を何度も呟いている事に、少女は気付かなかった。
「神よ。ターニャの未来を奪わないで下さい。代わりに私の命を差し上げます」
呟きは、この後、数時間にも渡って続けられた。
5.【護摩壇を前に豪華な袈裟を纏った大勢の阿闍梨】
奈良県の高野山、金剛峯寺奥の院には、真言密教の奥義を修めた阿闍梨達が、天井近くまで届く護摩の炎を前に、低い読経の声を響かせていた。
空気には金剛部で用いられる焼香である『黒沈香』が、その、人を闇へと誘うかの如き薫りを立ち上らせている。
護摩壇の向こう側の壁に掛けられた金剛界曼陀羅が、炎の明かりを受けて、不気味に揺らめいて見える。
「妙適清浄句是菩薩位、欲箭清浄句是菩薩位、触清浄句是菩薩位、愛縛清浄句是菩薩位、一切自在主清浄句是菩薩位、見清浄句是菩薩位、適悦清浄句是菩薩位、愛清浄句是菩薩位、慢清浄句是菩薩位、荘厳清浄句是菩薩位、意滋沢清浄句是菩薩位、光明清浄句是菩薩位、身楽清浄句是菩薩位、色清浄句是菩薩位、声清浄句是菩薩位、香清浄句是菩薩位、味清浄句是菩薩位、何以故一切法自性清浄故般若波羅密多清浄」
阿闍梨達の口から出る低く力強い経は、この場に居る数十人の口から出ているにも拘らず、まるで一つの口から紡がれているかの様に、完璧なまでに乱れがない。
完全な宗教的トランス状態に没入している彼等にとって、もはや『個』と『全』と云う概念さえ意味を失っているのだ。
彼等が唱えているのは、一般に『理趣経』と呼ばれる物で、正確には『大楽金剛不空真実三摩耶経』のうちの、『般若波羅密多理趣品』と云う教典だ。
その余りにも奇抜で大胆な教えの故に、長い間、一部の高僧にのみ伝えられ、普通の人間の目に触れぬ様に隠されてきた秘密教典である。
邪教の代名詞ともなっている立川流の経典に選ばれている事からも、その教えの奇抜さが窺える。
本来、高野山に於いて、立川流を行った者は、破門とまではいかないものの、出世街道から弾き出され、山を降りる事を余儀なくされる。
それを金剛部と胎蔵部の両方を修めた大阿闍梨が、金剛界曼陀羅を前に複数の阿闍梨を従えて、堂々と唱えているのだ。
常識では、有り得ない光景である。
しかし、『化け物を討つ武器を、宇宙空間から召喚する』ともなれば、常識的な行動では如何ともし難い。
『もはや、体面に拘っている場合ではない』
その決意こそが、『理趣経』なのである。
男女の性愛は元より、殺人までも肯定し、本来仏教が禁じる全ての戒めを『それもまた、菩薩へと至る道である』として完全肯定してしまう禁断の経文。
それこそが、人の闇に根付く精神の暗黒面を利用して、強烈な精神統一を可能とする、最も近い道なのだ。
6.【空中で激しい戦闘を繰り広げる初号機とカヲル 超遠景から】
「くそっ!! 目の前で、アスカが助けを待ってるのに!!」
シンジが、先の見えない戦闘に苛立ち、唇を強く噛みしめる。
そのシンジの視線の先には、氷により巨大な塔の壁面に固定された弐号機がある。
実際には数kmの距離があるのだが、戦闘に突入した事で極度の精神集中状態にあるシンジには、弐号機の装甲板の僅かな傷さえも認識できている。
「シンジ君。僕が、こうやっていろんな事が出来るのは、何故だか判るかい?」
カヲルは、言葉と共に超音波塊を投げつけてくる。
「僕は、本来、チルドレンとなるべくして作られたんだ」
とっさに躱したシンジは、何もない空中で見えない壁に衝突する。
ATフィールドだ。
「でも、その運命に疑問を持った僕は、僕を作った人々を裏切る事にした」
反射的にそのATフィールドを、初号機のATフィールドで中和すると、それとほぼ同時に高密度ATフィールドの刃が、先ほどまで初号機が居た空間に振り下ろされる。
「彼等の元を出る時に、僕は4つの使徒の卵を持ち出した」
大きく後ろに下がった初号機の、更に背後の海面が、音速を超えて持ち上がり、初号機の背中に迫る。
「色々と遊んでいる内に、それらの使徒のコアを、僕のコアと同調させたら面白い事が起きるのに気付いたんだ」
背後を映すモニターで攻撃に気付いたシンジは、自身の右手の甲にATフィールドを密着させて展開し、その右手をバックハンドで振り、背後から迫っていた水塊を殴りつける。
「同調した使徒が死ぬと・・・いや、破壊されると、と、表現した方が良いかな? とにかくその使徒が『壊れる』と、その使徒が持っていた能力が僕に移植されるって事にね」
水塊を殴りつけた反動で少し浮かび上がった初号機の下を、超音波塊が通り抜けていく。
「完全に偶然の産物だったんだけど、宿命を感じたよ。戦う宿命を」
ふと気配を感じたシンジは、目標を確かめるまもなく、左の拳を再びバックハンドで振るう。
拳にATフィールドを展開し忘れている事を思い出した瞬間、左の拳に冷たさを感じ、次の瞬間、拳の指が氷によって互いに接着されている事に気付いた。
「この冷却能力を持つ使徒を倒したのは、シンジ君だったよね」
カヲルの言葉を無視したシンジは、左右の拳を思い切り打ち合わせる事により左拳の氷を砕いた。
「霜焼けには、ならなかったかい?」
カヲルの嘲笑を含んだ声に、シンジはATフィールドの刃を振り下ろす事で応えた。
7.【第3新東京市のシェルター 多くの市民の姿】
遠くで赤ん坊の泣き声が聞こえる。
第3新東京市に幾つも用意されているシェルターの中の一つである、第334地下避難所。
近隣の市民が全てどこかのシェルターに退避しており、この第334地下避難所も、多くの人が居る。
それなのに、遠くで泣いている赤ん坊の声が聞こえる。
誰もが陰気な表情のまま、壁に設置された超大画面に映し出されている国連事務総長の演説を聞いている。
使徒の攻撃と、それに伴うEVAの戦闘を身近に体験してきた第3新東京市の市民にとって、事務総長が言う『化け物』が使徒の事であるのは、自明の理だ。
使徒の持つ奇妙な能力の数々を、時には伝聞で、時には自分の目と耳で見てきた彼等には、『人の精神で呼び寄せる事が出来る、武器』と云うのも、『そんな事もあるだろう』と云うレベルであっさり受け入れられた。
だからこそ、既に多くの人々が祈り始めている。
どうせ、明日の昼頃にならねば避難命令は解除されない。
どうせ、今夜は、このシェルター内で過ごすしかないのだ。
なら、暇潰しに祈りの一つもしてやろう。
そう云った程度の動機が、殆どだったのだけれど。
シェルターの隅で、ケンスケの持つ携帯テレビに映る映像を見ていた、ケンスケとトウジとヒカリは、小さな声で言葉を交わした。
「なぁ、この『15才の戦士』って、シンジの事とちゃうか?」
「だろうな。厳密には、明日が誕生日だから、あと1時間ほどは、14才だけどな」
「アスカは? アスカの事は、何か言ってない? 綾波さんの事は?」
ヒカリの質問に、ケンスケが溜め息混じりに首を振る。
「駄目。何も言ってないよ」
「・・・そう」
がっくりと肩を落とすヒカリ。
「まぁ、気ぃ落としなや。ワイらでも出来る事が有るんやから」
「・・・そうね」
「だな」
一度、視線を交わし合った3人は、静かに手を組み、祈り始めた。
遠くで孤独な戦いを強いられている、彼等の友人を思って。
8.【NERV本部第一発令所 モニターに戦闘中の初号機の姿】
「映像、来ました!!」
日向の声に、NERV本部第一発令所に居る全ての者の目が、中央のモニターに向けられる。
NERVの命を受けた米軍の初期警戒機が南極に到着したのが2時間前の事だ。
しかし、初号機が戦闘に突入した直後に取り付けられていた発信機が壊れたらしく、居場所の判らなくなった初号機を求めて、初期警戒機はあちこちを探索する羽目になった。
そして2時間に及ぶ無意味な時間の末に、やっと初号機を発見したのだった。
モニター上の初号機は、カヲルに向けて、目ではっきり見えるほどに収束されたATフィールドの刃を振り下ろしていた。
しかし、その刃も、カヲルの展開するATフィールドによって、即座に中和されてしまう。
予想外の苦戦ぶりに、発令所要員の表情が苦しげに歪む。
「何か・・・何か、手は無いの?!」
ミサトが、怒りにまかせて、日向の前のコンソールを殴りつける。
その余りの剣幕に、日向と青葉がすくんでしまう。
そんな様子にも気付かず、ミサトは苦悩の表情のままで唇を噛みしめる。
その時、発令所の奥から、声が上がった。
「ミサト!! 状況は?!」
巨大使徒を倒して、そのまま大急ぎで駆けつけた、リツコとレイだ。
「リツコ!! レイ!! 二人とも、無事? 怪我はない?!」
ミサトが、二人の元に駆け寄ってくる。
「大丈夫よ。それより、初号・・・」
途中まで口にしたリツコは、正面のモニターに初号機の戦闘シーンが映し出されている事に気付いた。
「・・・碇君」
同じくモニターを見たレイが、小さく呟く。
「いま、我々に出来る事は、見守ってやる事だけだ」
司令官席から声が降ってくる。
ゲンドウだ。
「赤木博士、レイ。ご苦労だった。後は、シンジの為に祈ってやってくれないか?」
今までにない、優しく柔らかな口調だ。
「・・・司令」
リツコが呆然と呟く横で、レイは手を合わせて祈り始めていた。
9.【国際宇宙ステーション 遠景で全体を】
洪水被害で、帰還は元より補給物資の到着さえめどが立たなくなった国際宇宙ステーションでは、常駐している25人の内で、ただ一人を除いて全員が一心不乱に祈り続けていた。
その、ただ一人の例外。
それは、国連職員としての身分を持ちながらも、アメリカ政府からロンギヌスの槍の監視と云う特殊任務を与えられていた。
日々ただ、何の変化もなくぼんやりと宇宙空間に浮かんでいるだけの槍を、その男は今まで、忠実に監視し続けてきた。
そんな彼だからこそ、その変化に気付けたのだろう。
槍が、僅かに発光して見えるのだ。
太陽光を反射しているのではない。
それなら、今までに何度も観測している。
それとは明らかに違う。
内部からの光だ。
彼が驚きに目を見開いた次の瞬間、槍は消滅していた。
そう。
まるっきり、影も形もなく。
もはや視界のどこにも、槍は無かった。
そして、その監視員は悟った。
槍は、『彼』の元へと向かったのだ、と。
10.【余裕の笑みを浮かべるカヲル 遠くの空に光】
「さぁ、そろそろ、決着を着けよう・・・シンジ君、行くよ」
カヲルが、静かに告げた。
シンジは、その言葉を聞き、こちらも最後の賭に出る決意を固めた。
数分前に思い付いた事だ。
初号機へと向かう加持の車の中で、彼から聞いた言葉がヒントになった。
レイの核爆弾の処理方法だ。
それと同じ事を、する。
恐らく、離れた場所から展開したATフィールドでは、カヲルを捕まえる事は出来ないだろう。
だから、カヲルを直接手で掴み、初号機、そしてそれに搭乗している自分ごと、ATフィールドで包み、逃げ道を断った上で、ATフィールドを爆縮させる。
それによって、自分ごとカヲルを原子の大きさにまで押し潰す。
『恐らく、もうこれしか倒す方法はない』
壁に固定されている弐号機にちらりと視線を送り、シンジは全身に力を込めた。
そして、カヲルに向かって飛びかかろうとした瞬間、その当のカヲルの視線に気付いた。
どうも、視線が自分の方を向いていない。
もう少し、上を見ている様な・・・
自分の方を向いていないから、当然ながら注意もそれているはず。
本来なら、攻撃の絶好のチャンスだ。
しかし、ふと嫌な予感のしたシンジは、背後の斜め上空を映すモニターに視線を走らせた。
何か、光った。
何かが、まっすぐ自分に向かって飛んでくる!!
『まだ、別の使徒が居たのか!!』
心の中で叫び声を上げ、必死に身体を捻って後ろを振り向き、『何か』に対処しようとした瞬間・・・
その『何か』・・・宇宙空間から飛来したロンギヌスの槍は、初号機のATフィールドと特殊装甲板を紙の様に貫き、その下に隠されたコアに突き刺さった。
「ぐぁぁぁぁぁぁ!!」
しかし、槍はそれで留まらず、槍自らに意志でも有るかの様に、ぐいぐいとコアに潜り込もうとする。
シンジも、それを両手で掴み引き抜こうとするが、力が拮抗しているのか、槍の動きは止まったものの、引き抜く事もできない。
更に力を込めようとした時、シンジと初号機の双方に、同時に同じ現象が起きた。
何らかの攻撃をされたわけでもないのに、両手の掌と両足首から出血し始めたのだ。
「馬鹿な!! 無理矢理にでも、聖痕を刻むつもりか?! それが、ガイアの意志か?! 槍など使わなく」
カヲルが台詞を言い終えるよりも前に、シンジは血でぬめる手に力を込め、槍を抜いた。
先ほどまでは、いくら力を込めても動きを止めるだけで精一杯だったのにも拘らず、掌が血で濡れるとほぼ同時に、槍からの抵抗が全く無くなってしまったのだ。
しかし、今のシンジに、そんな事を考える余裕はない。
いつ、カヲルからの次の攻撃が来るか判らない状況なのだ。
抜き取った槍を振りかぶったシンジは、さっきカヲルの声が聞こえた方向に、ろくに目で確認もせずに、全力で投げた。
初号機の顔が、そちらに向き、モニターの正面に槍の軌跡が映し出された瞬間・・・
「アスカ!!」
そう。
槍の射線上に、確かにカヲルは居た。
それは間違いではない。
その事自体に、シンジはもう躊躇はない。
しかし、その向こう。
その向こうには、塔があった。
そして、その塔には壁面に固定されている弐号機の姿が・・・
偶然にも、初号機とカヲルと、壁面に固定されている弐号機が、一直線上に並んでいたのだ。
それに気付いたシンジは、槍を追いかける様に初号機を飛ばせるが、その余りにも違い過ぎる速度から見ても追いつけるわけがない。
恐らく、1秒にも満たない時間だっただろう。
しかし、シンジには、数時間にも感じられた。
『もし、アイツが槍を躱したら・・・もし、アイツの身体を貫いても、槍の勢いが衰えなかったら・・・』
シンジは、視線に全ての力を込め、カヲルを睨んだ。
その視線の中で、カヲルは、落ち着いていた。
正面から迫る槍に向けていた瞳を、自分の後ろに転じる。
そして、再び前に。
まるで自分の後ろに弐号機がある事を確認したかの様な、動作。
そして、その口元に柔らかい、優しげな笑みを浮かべた。
シンジは、カヲルが槍を躱すと、確信した。
しかし、シンジの予想とは異なり、カヲルは逃げなかった。
その場で、両手を広げたのだ。
更にカヲルの背後に、巨大な氷の壁が出現する。
何枚も、何枚も、何枚も、何枚も。
「えっ?!」
その時、カヲルの身体を、ロンギヌスの槍が貫いた。
後ろに吹き飛ばされて、自分が作った氷の壁に激突する。
壁は一瞬だけ耐えたが、すぐに粉々に砕け散る。
次の壁も、その次の壁も、その次の壁も・・・
最後の壁が砕け散り、もはや弐号機とカヲルの間に何もなくなった時、カヲルは弐号機の前にATフィールドを展開し、その、いま自分が展開したATフィールドに、そのまま衝突した。
停止。
やがて、ゆっくりと、ゆっくりと、カヲルが自分で展開したATフィールドを、重力に従ってずり落ちていく。
そのまま、支えの無くなったカヲルは、ATフィールドの表面に血の後を残して、海に落ちていった。
直後、ATフィールドは自然解除され、表面に付着していた血液も、南極海へと向けて落下していった。
11.【投擲姿勢のままで固まっている初号機 遠景】
カヲルが水面に落ち、小さな水しぶきを立てたのを見たシンジは、大きな音を聞き、我にかえった。
その音は、目の前の巨大な塔が崩れていく音だった。
「アスカ!!」
その中で、手足の拘束を解かれ、水面に向かって落下する弐号機があった。
初号機を駆って先回りし、ATフィールドを展開して、弐号機を受け止める。
「母さん、少し頼むよ」
シンジは、誰にともなく、そう呟くと、エントリープラグを機体から飛び出さない程度に排出した。
内側からハッチを開け、そこから外に出て、初号機の装甲板に手を掛け、上り始める。
初号機の頭部に達したシンジは、初号機が展開し続けるATフィールドの上に飛び乗ると、弐号機に向かった。
弐号機は、全く動かない。
シンジは、そんな事を意にも介さず、弐号機のプラグ排出スイッチを押す。
軽い機動音と共に排出されるエントリープラグ。
中央付近にあるハッチの開閉レバーを力いっぱいに廻す。
中には、愛しい少女の姿があった。
栗色の髪を持つ、ゲルマン系アメリカ人の美少女。
惣流・アスカ・ラングレーだ。
「・・・アスカ」
シンジが小さく呼び掛けると、アスカの瞳が薄く開いた。
「シンジ!!」
アスカは、一気に起き上がり、シンジに抱きついた。
「シンジ・・・やっぱり、助けにきてくれたんだね」
瞳に涙を浮かべている、アスカ。
「遅くなって、ごめん」
「また、謝ってる・・・ふふふ」
「そうだね・・・・ははは」
お互いに瞳を潤ませながら、微笑みを交わす。
シンジは、ゆっくりとした動作で、アスカを再び抱き締めた。
「アスカ・・・もう離さないよ」
そんなシンジの肩をゆっくりと押し戻す、アスカ。
「シンジ・・・大好きよ」
「愛してるよ・・・アスカ」
シンジは、透き通る様な笑みを浮かべるアスカの唇に、自らの唇を重ねた。
数瞬の時。
やがて離れた二人は、それでも、お互いに抱き合ったままだ。
「さぁ、帰ろう。みんなが、待ってるよ」
「そうね」
シンジは、弐号機の下で支え続ける初号機に向かって、小さく呟いた。
「母さん・・・行こう・・・第3新東京市へ」
初号機が、動き始めた。
懐かしい、騒がしい、愛しい・・・
故郷へと。
二人のシルエットは、再び重なっていた。
その時、少年は15才になっていた。
12.【海面に浮かぶカヲル それを見下ろす、水面に立った制服姿のレイ】
「スティグマ[聖痕]を防ぐ事は出来なかったが、『赤い土の禊ぎ』の方は何とか阻止できた・・・あれさえ防げば、例えセフィロト[生命の樹]が展開されても、サード・インパクトを起こす資格は与えられない」
「・・・」
「・・・シンジ君に、クライスト[救世主]の重責を負わせずに済むんだ・・・」
「・・・」
「君も知ってるんだろう? ・・・起こり得なかった、『もう一つの終末』を・・・・・・『紅い月』と、『巨大なリリスの顔』と、『夜の浜辺の二人』を・・・」
「・・・えぇ・・・」
「あの結末だけは・・・何としても、阻止したかったんだ・・・僕の思惑が外れて、あの結末が再現されそうになった時の・・・ために、最後の手段として『記憶を消す』能力まで、手に・・・入れておいたのだが・・・使わなくて済んで・・・本当に良かった」
「・・・」
「それに・・・今回の、僕の『殺され方』なら、シンジ君に残るトラウマも、少しはマシ・・・だろう・・・前回は、失敗だったよ・・・死に因って得る『絶対的解放』ばかりに気を取られて、残されたシン・・・シンジ君への配慮が足りなかった・・・『握り潰させた』のは、間違いだった・・・だが、今回の『殺され方』なら、それほどの罪悪感も感じずに済むだろう・・・」
「・・・」
「・・・今回は、ちゃんと『悪役』と受け取ってくれているはずだし・・・シンジ君に憎まれるのが、これ程までに苦痛だとは思わなかったけどね・・・全く、損な役廻りだったよ・・・」
「・・・貴方は、死ぬの?」
「・・・ふっ・・・流石は、マリアだ・・・メタトロン如きのする事など、全て御見通し・・・か・・・」
「・・・」
「・・・11年後だ・・・次は、11年後だよ・・・」
「・・・男の子・・・なのね?」
「いや・・・僕は、2番目だ・・・最初は、女の子だよ」
「・・・そう・・・」
「これからは、君の役目だ・・・我らが親愛なる、アダムとイブを頼んだよ・・・アーマゲドンを終えたリリンには・・・次の千年王国には、彼等が必要だからね」
「判ったわ」
「・・・それじゃ、暫しのお別れだ・・・・・・さようなら・・・クライストの母よ・・・さようなら・・・リリン達・・・愛してるよ・・・シンジ君・・・・・・さようなら・・・」
「・・・貴方の想いは・・・私が継ぐわ・・・さようなら・・・」
13.【廃虚 中央にスポット 明かりの中にぬいぐるみ】
地球上のどこかにある、廃虚。
白々とした月光の中、破壊の傷跡も生々しいアスファルト。
そのアスファルトに、小さな猿のぬいぐるみが落ちている。
腹の部分が破れ、中から綿が出てしまっている。
小さな子供・・・恐らく、少女が持ち主だったのだろう。
本来の縫い目の他に、つたない縫い目が幾つもある。
破れてしまったものを、持ち主が一所懸命に修繕したのだろう。
しかし、もはや持ち主もなく、慈しんでくれる者も居ない今、腹の破れ目を修繕してくれる者も居ない。
辺りに人の気配は無い。
このぬいぐるみの持ち主は、無事に避難できているのだろうか?
それとも・・・
そんな静止した月明かりの世界に、空から一枚の羽根が落ちてくる。
ひらり、ひらり・・・
右に、左に揺れながら、無風状態に近い中を落ちてくる、漆黒の羽根。
羽根はやがて、ぬいぐるみの上にゆっくりと覆いかぶさった。
次の瞬間、僅かな風が、漆黒の羽根をどこかへと運び去る。
再び戻った、静かな月光の世界の中で・・・
傷一つ無いぬいぐるみが、ビーズの瞳を、虚空に向けていた。
FIN
再び1年ぐらいのご無沙汰です。
迦逗麻です。
女神シリーズの本編最終章の最終部をお送りします。
長年に渡りご愛顧を頂いておりました、通称『女神シリーズ』も、これにて終了です。
足かけ6年に及ぶ、長丁場となりました。
これも、皆さんから頂いた多くの感想メールのお陰です。
誤字脱字の指摘から、これからの展開予想、『早よ書け』メールまで(笑)、本当に多くのメールを頂戴しました。
本当に有り難うございます。
この作品を書き始めた当初は、インターネットがブームを迎える直前で、超売り手市場の中、各プロバイダが暴利をむさぼっていた時代でした(笑)。
しかし、今やブロードバンドによる常時接続が当たり前の時代。
時の流れを感じさせます。
しかし、私の中にある『新世紀エヴァンゲリオン』は、決して色褪せていたりはしません。
そしてそれは、永久に色褪せることはないでしょう。
こんな素晴らしい作品に出会えた事を、非常に幸運に感じています。
女神シリーズは、これにて終了しますが、私が『趣味の小説書き』をやめるわけではありません。
次に皆さんにお会いするのが、再びエヴァのSSとなるか、それとも別の作品のSSとなるのか、それともオリジナルの作品になるのかは判りません。
しかし、必ず、皆さんの前に、再び登場する事をお約束します。
その時は、今回と同様に、ご愛顧いただければ幸いです。
感想メールは、迦逗麻 凉己宛に送って下さい。
では、最後にお約束の一言を・・・
『問答無用の、大団円!!』
参考文献(敬称略)
Books Esoterica 密教の本(学習研究社)
EVANGELION ORIGINAL(富士見書房)
FRONTIERS【宇宙】謎の収集(青春出版社 アイザック・アジモフ著 宮田都訳)
imidas(集英社)
RPG幻想事典・日本編(日本ソフトバンク 飯島建男監修 門倉直人・柳川房彦・高井夏生・近藤功司・飯島建男共著)
Truth In Fantasy IX 幻想世界の住人たち IV <日本編>(新紀元社 多田克己著)
サイコダイバー・シリーズ(祥伝社 夢枕獏著)
トンデモ本の世界(洋泉社 と学会編)
パラケルススの魔剣(ログアウト冒険文庫 安田均原案 山本弘著)
空想科学読本(宝島社 柳田理科雄著)
黒魔術の帝国(徳間書店 マイケル・フィッツジェラルド著 荒俣宏監訳)
新世紀エヴァンゲリオン(ニュータイプ100%コレクション)
新世紀エヴァンゲリオン・フィルムブック(ニュータイプフィルムブック)
新約聖書(日本国際ギデオン協会)
世界オカルト事典(講談社 サラ・リトヴィノフ著 荒俣宏監修 風間賢二訳)
世界ミステリー人物大事典(学研 ムー特別編集)
星界の戦旗(ハヤカワ文庫 森岡浩之著)
星界の紋章(ハヤカワ文庫 森岡浩之著)
戦慄のチェスゲーム(角川スニーカーG文庫 友野詳とグループSNE 安田均監修)
大辞泉(小学館)
闘神伝説(KKベストセラーズ 今野敏著)
百鬼夜翔シリーズ(角川スニーカー文庫 グループSNE)
不死テクノロジー(工作舎 エド・ジレス著 大貫昌子訳)
封殺鬼シリーズ(小学館キャンパス文庫 霜島ケイ著)
魔術師オーフェンはぐれ旅(富士見ファンタジア文庫 秋田禎信著)
妖魔夜行シリーズ(角川スニーカー文庫 グループSNE)
容赦なしっ!(角川書店 友野詳著)
迦逗麻さんに送っていただきました女神シリーズの最新作、そして最終作をお送りしました。
連載開始から6年を経ての作品の完結…。なんつーかこう、感無量です。
迦逗麻さん、ほんっとうにお疲れさまでした!
これだけの作品をGehenに掲載させていただき、管理人として誇りに思いますよ。
内容に関しては……別に俺が駄文を書く必要はないですね。
読者の皆様、ぜひ第1話から時間を掛けてじっくりこの「女神シリーズ」を読んでみてください。
そして十分満足な読後感に浸りながら、「大団円!」な気持ちになってください(w
作者の迦逗麻さんへの感想は上記まで!
是非是非お願いしますっ!!
いやーそれにしても6年ですか…。月日の経つのは早いなぁ(w
同人の方でも思いっきり迦逗麻さんにはお世話になっちゃってますが、またWebでの新作の方も期待しております。
迦逗麻さん、執筆お疲れさまでした!&素晴らしい作品をどうもありがとうございました!
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