『それいけ!鋼鉄娘!(仮称) 【R】』Disk1


























−まえがき−

 リレー小説「私を浜辺で抱きしめて」を最初に読まれる事をお勧めしますです。

 っていうか………どーもすいません>関係者様各位







−第1.1戦−

 沖縄。駅からの路上にて。

「大体なんで一時間も歩かなきゃいけないのよ〜、足痛〜い」
「アスカが寝坊するからだろ、何度起こしても起きないんだもん」

 みんなで一緒に行くことになったというのに、何で僕達が二人だけでこの道を歩いているかというと、つまりそう言うことだ。アスカの寝起きが悪かったのと、そのくせ準備が遅かったので、みんなとの待ち合わせの時間に間に合わず、飛行機に乗り遅れてしまったのだ。

「だってしょうがないでしょ!………二人っきりで飛行機に乗りたかったんだもん」

 そう言って、アスカがそっぽを向く。語尾は小さくなっていたが、僕はしっかりと聞き取る事が出来た。

「………僕も、ホントは二人で嬉しかったよ………ホントのホントは、二人っきりで沖縄に来たかったなぁ、なんて………思ったりして」

 僕の言葉が終わる前にアスカが振り向く。強い日差しの下、僕たちは期せずして見詰め合った。

「あ、あたしも………ホントは、二人っきりがよかったの」

 僕はそのままアスカを抱きしめた。




「………これで勝ったと思うなよぉ!!」

 捨てぜりふとともに走り去る鋼鉄娘。

 って、あんたの出番はまだだってば。

−完−








−第1.2戦−

 沖縄。駅からの路上にて。

「全くなんでこんな辺鄙なところに保養施設なんて造るのよ。電車は通ってないし、車の通りはまばらだし、全く信じらんないわね」
「保養施設だからね・・、そんなに喧噪のないところの方が良いんだよ」

 ご存知の通り沖縄は余り交通網が発達していない。保養施設から一番近い駅で、5、6キロ離れていた。そして今、僕達は歩いてそれを踏破せんとしている。

 しかし、こうやって僕が解説するのにも、ちょっと限界が来たようだ。夏の日差しの下でもアスカはかわいい、アスカが愛しい、突然のことで大変申し訳ないのだけれど、僕はアスカの方へ倒れることにした。バタ。

「ちょ、ちょっとシンジっ!?………あぁん、こんな所でぇ♪」

 薄れ行く意識の中で、世界一愛しい少女の甘い声を聞いた。




「………これで勝ったと思うなよぉ!!」

 捨てぜりふとともに走り去る鋼鉄娘。

 って、だからあんたの出番はまだだってば。

−完−








−第1.3戦−

 沖縄、謎の家にて。

「良いの良いの、気にしないで。いいなぁ、恋人同士で旅行かぁ」

 失敗した上にえらく勘違いされている。

「だからそんなんじゃないんだって、同居してるのも色々な事情があって仕方なくしてることなんだ。ね、アスカ。」
 その言葉を口にしたとき少しだけ胸が痛んだ。

「そ、そうよ。私達は何でもないの」

 アスカのその言葉を聞いたとき、また少し胸が痛んだ。何だろう。

「だって………しょうがないでしょ。正体不明な変な人の前でベラベラ喋る訳にもいかないじゃない」

 突然、アスカが僕の耳元に口を寄せて小声で囁く。息が微かにかかったのがくすぐったかったが、嫌ではなかった。

「うん………けど、ちょっと………アスカと一緒に居るのを『仕方なく』なんて、言いたくなかったなぁって」

 同じようにアスカの耳元に囁く。沖縄の強い日差しに焼かれた髪の匂いと、アスカの匂いが交じり合った、何ともいえない甘い匂いが僕の頭を染めていく

「それは、私も同じよ。例え嘘でもシンジと『何でもない』なんて………あぁ、こんな変な人がいなければシンジと二人っきりでいられるのに」

 再びアスカが囁く。顔を見るとうっすらと頬を染めている。先ほどからの耳元への刺激、甘いアスカの匂い、そして今の表情………くらくらするような刺激で、もうどうにも止まらない感覚に襲われる。どうやらまだ日射病の余韻が残っていたらしい。

「………アスカ」

 そのまま、アスカをそっと抱き寄せる。

「あ………シンジ………ん」

 僕のすべての感覚はアスカで埋まっていく。全ての事はもうどうでもいい。アスカしか見えない、感じられない。そういえば何でここにいるのか、他に誰かいたような、といった事が頭を一瞬過ぎたけど、今アスカといる事に比べればどうでもいい事だ。




「………これで勝ったと思うなよぉ!!」

 捨てぜりふとともに走り去る鋼鉄娘。

−完−








−第1.4戦−

 ネルフ第弐保養施設前にて

「じゃあ、行こうか。随分遅くなっちゃったけど」
「・・そうね。これから思いっきり遊ぶわよ、シンジ!」

 ほら、やっぱり元気だ。

 もう一度振り返ると、もう霧○さんの姿は見えなかった。自分の分のリュックとアスカのドラムバックとアスカを抱き上げて、僕は建物の方に足を向けた。と、思ったら、二階の部屋の窓を開けて、トウジとケンスケがこっちを見て変なポーズをとっていた。

「「・・・惣流を抱き上げて御入場なシンジ・・・嫌ぁんな感じぃ!」」

 本日ただいまをもって、僕達と海のストーリーがはじまった。




「・・・これで勝ったと思うなよぉ!!」

 捨てぜりふとともに走り去る鋼鉄娘。

 って、あんた帰ったんじゃないの?

−完−








−第2.1戦−

 コンフォート17マンションにて。

「ア、ア、アスカぁっ!?」

いつも通りの放課後、いつも通りの帰宅。そして、いつも通りの夕方・・・・・になるはずだったこの日。
事の始まりは、シンジのこの素っ頓狂な声だった。

「何よシンジ?騒々しいわねぇ。」
「こ、こ、こ、これ・・・・・」

震える手で差し出してきたのは、一通の小綺麗な茶封筒。
切手が貼ってあるところを見ると、どうやらシンジ宛の手紙らしいけど・・・・・何をそんなに慌ててるのかしら?

「んで?これがどうし―――――!?」

そこまでいって、あたしも思わず硬直してしまう。

『碇 シンジ様』宛のその手紙。差出人は―――「碇 ゲンドウ」―――中身は―――「婚姻届」―――

「ちょ?!なんで、碇司令がわざわざあんた宛に手紙を出してくるわけ!?」
「そんなの、僕にわかるわけないじゃないか!だからこうして・・・」
「あたしに見せたわけ?でも、そんなのあたしが知るわけないでしょ?」
「あ、そういえばそうか・・・・・・ごめん。」
「でも・・・・・・これって、碇司令も祝ってくれてるって事よね」
「・・・うん。多分、そう思う。ちょっと気が早いし強引でずれてるけどね」
「・・・あたし、嬉しい。司令って、ファーストばっかり贔屓してるみたいだから・・・でも、そんな事なかったんだなぁって」
「アスカ・・・幸せになろうね」
「・・・シンジ」




「・・・これで勝ったと思うなよぉ!!」

 捨てぜりふとともに走り去る鋼鉄娘。

 や、だからあんたの出番はまだまだないんだってば。

−完−








−第2.2戦−

 コンフォート17マンションにて。

「いい、アスカ。これはチャンスなのよ?」

保養施設の件をあらかたミサトから問いただした後、シンジを夕飯の買い物に行かせた直後のミサトのセリフはコレだった。

「何がよ?」
「決まってるじゃない、シンちゃんとの仲を大幅に進展させる事のよ♪」
「んなっ!?」

既にミサトは3本目のえびちゅに手を出している。
いくらお酒が入ってからの発言ったって・・・・・・やだ、あたし、顔が赤くなっちゃってる・・・・・?

「そ、そんな事ミサトなんかに言われなくたって分かってるわよ!!ってゆうかアタシとシンジは、もう充分らぶらぶぶっちぎりなんだってば!!」
「・・・え?」
「・・・・・・・・・あ」




「・・・これで勝ったと思うなよぉ!!」

 捨てぜりふとともに走り去る鋼鉄娘。

 って、何であんたがここにいるのか当方には理解しかねるがいかがなものか。

−完−








−第2.3戦−

 沖縄。駅からの路上にて。

「ちょ、ちょっとシンジっ!?」

なんかふらふらしてると思ったら、いきなり倒れちゃった!?

「シンジぃ!ねぇ、シンジってばぁ!」

慌てて駆け寄るあたし。楽しい旅行のはずが、いきなりこれ!?
軽く揺すってみても全く反応なし。あたしの頭の中は、もうパニック状態だ。

「と、とにかくどっかで休ませないと!」

とはいえ、ここはあたしの全く知らない土地だ。
どこへどう行けば、シンジを休ませられる場所に行けるのかなんて、わかるわけない。
とりあえず、人気のない木陰へシンジを引っ張り込んで横たえる。

「あぁ・・・呼吸が乱れて、弱まってる気がする・・・何とかしないと!」

あたしはシンジを抱き起こして人工呼吸を始めた。
男らしいとはいえないシンジの甘い唇の感触に頭がぼおっとなってくる。
あたしはそのまま強くシンジを抱きしめる。シンジもあたしを抱きしめてくる。

「ああ、シンジ・・・」

細かい事はこの際もうどうでも良くなったあたしであった。




「・・・これで勝ったと思うなよぉ!!」

 捨てぜりふとともに走り去る鋼鉄娘。

 だから、もうちょっと待てっての。

−完−








−第2.4戦−

 ネルフ第弐保養施設前にて

「じゃあ、行こうか。随分遅くなっちゃったけど」
「・・そうね。これから思いっきり遊ぶわよ、シンジ!」

思いっ切り良く、あたしはそう答えてやった。
そうよ!あたしはこんな思いをするためにここにきたわけじゃないんだから!!

さぁ!いっぱい遊んで、いっぱい既成事実を作ってやるんだから。覚悟しなさいよ、バカシンジ!!




「・・・これで勝ったと思うなよぉ!!」

 捨てぜりふとともに走り去る鋼鉄娘。

 っていうか、何でアスカの心の声を盗聴できたのか謎な次第。

−完−
























−つづく−

たぶん。きっと。怒られないうちは。








あとがき

 こんにちわ(&はじめまして)です。

 相変わらず基本的なところで間違っていて、怒られたり怒られたり笑われたりしている今日この頃な、笑い猫・くろんでありますです。

 え、と。
 とりあえず、番外編っていうか、鋼鉄娘計画再開であります。
 色々あって思いっきり「書く気力ゲージ」が下がってしまった今日この頃でありますが、別方面の鋼鉄な話をとっとと再開させるためにも、まずはこっちの方から手をつけてみた次第であります。
 ってゆうか、八つ当たりちっくでありますね。あいすみませんです(でもでも、やっぱしがっくし君なのでぃす。最初っから「嫌ぁん」って言ってたけど出ちゃったものは仕方ないから私情は外してきちんと書いたのにあんな事やるんですものぉ………やはり、○ナは滅殺決定なりね)。
 ともあれ、順番通りにというか思いついたあたりからぽこすか書いていこうかなぁと思う次第であります。

 で………勝手におバカなものに仕立てて、あいすみませんです>えふさん・JGさん

 次回はもう少し頑張りたいと思う次第であり、問題無いようなら今後も色々よろしくお願いしますです。
 それでは。



という訳で笑い猫・くろんさんの「それいけ!鋼鉄娘!(仮称) 【R】』Disk1 」でした(^o^
待ってましたよ鋼鉄娘! くろんさんのSSも久々(?)ですしね、うっへっへ(謎)

しかしこの内容……うはははは、ちょっとマジで楽しすぎ(笑)
相変わらず会社で拝見してレスを付けているのですが(オイ)、本気で笑ってしまいました(^^;
形式はいつもの鋼鉄娘なのですが、題材にまさかリレー小説を持ってくるとは…。参ったっす、完敗です(笑)
あ、遅くなりましたけどこの作品を楽しむには当ページのリレー小説「私を浜辺で抱きしめて」を読んでくださいね(^^;


相も変わらずシンジとアスカのラブラブに負けっぱなしの鋼鉄娘……。
頑張れ鋼鉄娘! こんな事で挫けちゃ駄目だ!(爆笑)
このシリーズの次はくろんさんのリレーが入りますよね? ご自分で書いた話をどうアレンジするんだろう……楽しみです!(笑)
もちろん怒りませんから続きを頑張ってくださいね〜(^o^



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