MVP3+K6 300MHz

自作1号を作ったのが1997年1月で、以後、パーツを色々替えてはいるものの、やはりマザーボードが変わらないと2号になったという気はしない。1年半もたつと、そろそろ新しいものが欲しくなる。


FSB100MHzマザー

最近のCPUとマザーに関する話題で最も大きいのは、やはりFSB(Front Side Buss)100MHzだろう。Pentium IIが440BXで350MHzと400MHzを発売し、Socket7陣営も正式サポートのAMD K6 3Dこそまだなものの、FSB100MHzを公式にサポートするマザーが続々と発売されている。

年初からSocket7のFSB100MHz化の動向は見守ってきたが、当初売りとされたコストパフォーマンスも、ここへ来てPentium IIがずいぶん値を下げ、Deschutes(400MHz,350MHz,333MHz)こそまだ高いが、300MHzなら5万円を切るところまで来た。従って、少々割高な440BXマザーを含んでも、差額は300MHz同士なら2〜3万円程度になってしまった。

CPU  FSB×倍率 コードネーム L2 Tag SRAM 製造プロセス コア電圧 最低価格(5/9)
Pentium II 400MHz 100×4 Deschutes 5ns 82459AD 0.25μm 2V \107,800
Pentium II 350MHz 100×3.5 Deschutes 5.5ns 82459AC 0.25μm 2V \82,500
Pentium II 333MHz 66×5 Deschutes 5.5ns 82459AC 0.25μm 2V \67,480
Pentium II 300MHz 66×4.5 Klamath 7ns 82459AB 0.35μm 2.8V \48,800
Pentium II 266MHz 66×4 Klamath 7ns 82459AB 0.35μm 2.8V \33,580
Pentium II 233MHz 66×3.5 Klamath 7ns 82459AB 0.35μm 2.8V \26,800

しかし、何となくIntel漬けじゃ面白くないし、一度AMD K6を使ってみたい。また、440BXマザーは全てATXであるが、FSB100MHzのSocket7マザーはATも多い。AT用ケースなら、小さすぎて使いづらいがTB-000が余っている。

EPoX EP-58MVP3-M

SiS5591を使ったマザーは比較的早いうちに発売されたが、L2キャッシュが100MHzに追いつかないとかで、不安定なものが多かったようである。AladdinVを使ったものはまだ数が少なく、今一番数多く製品になっているのは、VIA Appolo MVP3ではないだろうか。

ということで、マザーはATでMVP3を積んだもの。また、なるべくPCIスロットとDIMMスロットが多いもの。さらに、魅力的な価格という条件で、\15,800で売っていた「EPoX EP-58MVP3-M」を選択した。

100MHz動作確認メモリ

マザーの購入と一緒に、今さらながらSDRAMを初めて買った。本当はPC/100対応の64MBを買うつもりだったが、ショップがたまたま切らしていて、32MBと128MBしかないと言う。32MBじゃ何をするにも役不足だし、128MBは30,000円と高いので、クロックアップなんかで遊んでいて壊したらショックが大きいし。と悩んでいたら、ショップの店員が、「PC/100対応じゃないけど、ウチで100MHzの動作確認しているメモリがあるので、それならPC/100対応じゃない方の500円アップでいいですよ」と言い出した。若干胡散臭くも感じながら、ついついこの誘いに乗ってしまった。\12,800也。

あとは、Mitsumiの2モードFDDを2,780円、訳の分からない箱に入っているノーブランドみたいなNIC(PCI)を2,980円で購入。我ながらケチな買い物だなぁと思う。

組み立て開始

しかし、このマザー、手持ちのケース(TB-000)のバックプレーンの孔と位置が合う孔が1ヶ所しかない。プラスチックのピンはたくさん挿せたが、これではきちんと固定できない。孔を明けるのも面倒なので、もうそのまま。少々ぐらついているが、まあくっついている。

とりあえず最低限の構成で、スイッチを入れてみる。しかし、BIOS起動時、FDDでエラーが発生。よく見ると、FDのケーブルを逆挿ししている。この為かは不明であるが、いつもWindowsのセットアップ用に使っているFDがダメになった。

試しにクロックアップ

マザーを買った日は手持ち資金が尽きたので、とりあえずの動作確認はPentium MMX 166MHzで行うつもりで、CPUは買っていない。実は、CPUは何にするか、まだ決断していない。安くなった266MHzにするか、ちょっと奮発して300MHzにするか、正式100MHz対応の3Dにするか、さてどうしよう。

一応ダメ元で、PentiumMMX166MHzを、100MHz×2として起動させてみる。すると意外に素直に起動した。Pentium-MMX at 200MHzなんて自宅じゃ初めて見た。しかし、翌日少々暑い日はBIOSすら起動しなかったが。

ローレベルフォーマット

ハードディスクはとりあえず現在浮いているWestern DigitalのIDE 1.2GBを取り付ける。しかし、これ、以前Windows95とLinuxをインストールして、そのまま外しておいたので、HDで起動すると、Windows95が起動し始め、新しいデバイスやら何やらを認識しまくって、Windows95のCD-ROMを要求された。しかし、この時点ではまだCD-ROMドライブを付けていなかったし、Windows95は新しくインストールするつもりなので、適当にキャンセルを押しまくった。

さて、Windows95のインストールであるが、毎度のDOSで起動させ、FDISKを実行するが、拡張ドライブ内の論理ドライブにLinuxのパーティションがあるが、DOSでは見えない。DOSのFDSIKは論理ドライブはもう無いと言いながら、拡張領域に論理ドライブがあるので、拡張領域は削除できないとのメッセージ。

仕方が無いので、まずダメだろうと思いながら、LinuxのブートFDでLinuxを立ち上げようとしたが、やはり、Linuxをインストールした時点とマザーボードを始め、パーツ構成が全然違うので、起動できない。またLinuxをインストールし直すのも面倒臭い。こうなったら、BIOSでローレベルフォーマットするしかない。

ということで、ローレベルフォーマットを実行。無事作業は完了し、BIOSの起動に戻ると、ちゃんとHDは認識するし、DOSのFDISKでも容量の認識も間違いなく、領域確保もOK、次のDOSのFORMATも問題無し。いやぁ〜上手くいったぁ〜。

と喜んでいたら、DOS/VmagのCLINICに、「IDE HDDのBIOSローレベルフォーマットは素人は手を出すな」と書いている。ヤバイ。よく読むと、ローレベルフォーマットは記録部に物理的に溝を書いていくが、この作業は普通メーカの気密室などで行われるものである。また現在のIDE HDDはBIOSで認識されるシリンダ、ヘッド、セクタ数と、実際のそれは異なり、さらに内周部と外周部で密度、つまりセクタ数が異なるのも当たり前となっているので、不都合が発生する。などど書いている。

済んだことはしょうがないし、どうせショップの保証は1年以上たっているので切れてるし、とりあえずは結果オーライだから、このまま大事じゃないところででも使うか。

ジャンパピンの位置が悪すぎる

こういういいかげんな調子で、CD-ROMも取り付け、Windows95のインストールまで(無事かはともかく)作業は終わった。ところが、ここでマザーのジャンパピンを見ると、FDDやHDDなどの3.5インチベイの下に隠れてしまう右上にある。ジャンパの変更をしたくても、ちょっと手が入らない。なんでこんな所にジャンパを配置するんだ、100MHz×3とかで遊びづらいじゃないかぁ。

ん?おいおい、何考えてんだ...良い子はそんなことしてはいけません。

項目 自作2号
M/B EPOX EP-58MVP3C-M
(L2cache PBSRAM512KB)
Case TB-000
CPU AMD K6 300MHz
MEMORY SDRAM 64MB(64MBx1)
HDD Western Digital
WDAC21200(IDE 1.2GB)
FDD Mitsumi(2mode)
CD-ROM Melco CDI-4FB(4x)
VIDEO Canopus Power Window T64V MP(2MB)
SOUND -
NIC N/B 10BASE-T,2(PCI) 
Keyboard Mitsumi KEK-EA9AU
Mouse N/B(PS/2)
OS Windows95 OSR2.1

と、こんなものを書いていたら、本日5/23、AMD K6 3D 300MHzが出たとのニュース。しかも、初値でも\40,000弱とのこと。CPUを買ったのは5/19。分かってはいたが、ショック...

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