Broadway復活

MPEGエンコードのスタート時に「Hardware fifo overflow, compression data rate too high.」が出るのと、最近キャプチャしたAVI動画に長方形のノイズは多くなったので、販売店経由でメーカに修理を出してみた。しかし、戻ってきたカードに添付されたメーカの報告では、カードは正常とのこと。ただ最新のドライバとアプリケーションでないと問題が発生する場合があるので、バージョンアップをした方が良いとのコメントであった。

最初からおかしいなら頷けるが、徐々におかしくなったので、どうも腑に落ちない。カード自体は正常との報告が正しいとすれば、頻繁に交換をしているパーツのうちで合わないものがあるのかもしれない。


履歴を整理

もう一度Broarwayに関係する最近の状況を整理してみる。

う〜む、これでは問題が複合的過ぎる!DirectXやMediaPlayer、その他、NET TOOB、DVMPEGなどのソフトウェアまで考えたらキリがない。


現状再確認

まずはそのまま特に何もせず、再びBroadwayを取り付けマシンを起動してみる。BIOS上カードは認識され、次にWindow95では、スロットの位置が前と変わったのか、カードを新しいデバイスとして認識したがドライバは自動的に読み込まれた。Broadwayを起動すると、初めての起動扱いとなり、何かは分からないが自動的に何かテストが行われた。

キャプチャをしてみる。

1回目

2回目

3回目

やはりおかしい。

なお、現在のPCのスペックは以下の通り。


レジストリ

ふと思い出し、レジストリのHKEY_CURRENT_USER/Software/Data Translation/Broadwayを見てみる。

項目 Defaults Settings コメント
CompressionEstimate 0x00048c10 (298000) 0x00153d80 (1392000) 圧縮見積もり ? VideoCD規格が1.3944MbpsなのでほぼOK?
EncodeAudioEnable 0x00000001 (1) 0x00000001 (1)  
EncodeAudioMode 0x00000001 (1) 0x00000004 (4) Stereoに変更したためだろう
EncodeAudioRate 0x0000bb80 (48000) 0x0002ee00 (192000) 44kHzに変更したためだろう
EncodePacketsPerPack 0x00000001 (1) 0x00000001 (1)  
EncodePackSize 0x00000800 (2048) 0x00000800 (2048) VideoCD規格は2324Byte
EncodePlyabackTarget "StandardQuality" "StandardQuality"  
EncodeSofteningLevel 0x00000000 (0) 0x00000000 (0)  
EncodeSquarePixels 0x00000001 (1) 0x00000001 (1)  
EncodeStreamDataRate 0x00000000 (0) 0x002ab980 (2800000) ??? 2.8Mbps ? ストリームデータ ?
EncodeType "Standard Quality" "Standard Quality"  
EncodeUseOptimumRate 0x00000001 (1) 0x00000001 (1)  
EncodeVideoEnable 0x00000001 (1) 0x00000001 (1)  
EncodeVideoRate 0x0003d090 (250000) 0x00124f80 (1200000) 1.2Mbps=1.392-0.192で計算は合う ?
Laptop Playback "LaptopPlayback" "LaptopPlayback"  
LargeImage 0x00000000 (0) 0x00000001 (1) ??? ラージ ?
Small Image "SmallImage" "SmallImage"  
Standard Quality "StandardQuality" "StandardQuality"  
StreamMixType 0x00000000 (0) 0x00000000 (0)  

デフォルトから、EncodeStreamDataRateが2.8Mbpsに変わっているのと、LargeImageが1になっているのが意味不明である。

ちなみにBroadwayの設定で、AVI CaptureOption/Qualityはデフォルトのまま55MB/m(7.333Mbps)になっているが、生成されたAVIファイルのプロパティ/詳細を見ると1010KB/s(8.08Mbps)なのでだいたい話は合う。

またここで最初Broadwayは自作1号(ASUS)で使っていたのを思い出し、そちらのレジストリも見てみるが全く同じであった。どうやらレジストリのエントリでおかしい訳ではないようである。


ドライバとアプリケーションのバージョンアップ

問題の原因となる要素は多く、特にハードウェアに問題あるいは相性などがある気がするが、一つ一つ検証するのは結構面倒である。最初からおかしいわけではないので、Broadwayの故障でもないとすれば、ドライバ等をバージョンアップで対応したのでは問題点を突き止められなくなるが、いかんせん面倒くさい。という訳で、これで解決すれば良しとしてドライバ等のバージョンアップをやってみる。

まずは、念のため現在のバージョンを確認する。

ドライバは http://www.mitc.co.jp/mmedia/video/drivers.html から、アプリケーションは http://www.datx.com/broadway/support.htm からダウンロードし、インストールしてみる。

ところがこれ、起動したBroadwayでバージョンを確認すると前と全然変わっていない。つまり元々最新だった訳である。


自作1号(ASUS)に取り付け

自作2号(EPOX)のハードウェアや各種設定を一つ一つ点検する前に、以前問題なく使えていた自作1号に取り付けてみる。以前とパーツ構成は若干は変わっているかもしれないが、現状で試してみる。

Broadwayを起動し、View/Source Video Optionsを見ると、やはりView source、View during captureともOverlayになっており、以前はこれでちゃんとキャプチャできていたことが分かる。しかし、今この設定でキャプチャをしてみると、「No frames captured. Verify your source video is playing. Press F1 for help.」とエラーメッセージが出てキャプチャはできていない。View during captureをPreviewに変更すればキャプチャは可能になるので、これでやってみる。

コマ落ちしてスピードも狂ったAVIが生成された時には、Broadwayを再起動したりすると上手くいくのは自作2号と変わらない。ただ、映像にブロックノイズはほとんど無い。これは明らかに違う。

次にMPEGエンコードを実行してみると、やはり「Hardware fifo overflow, compression data rate too high.」というエラーメッセージが出る。確か以前はこんなメッセージは出なかった。

やはりカード自体がおかしいのではないだろうか。


問題点の整理

1.「View during capture」を「Overlay」から「Preview」にしないとキャプチャができない。(ASUS,EPOX共)

2.コマ落ちしてしかもスピードが狂った状態でキャプチャされることがある。(ASUS,EPOX共)

3.キャプチャした映像(AVI)にブロック状のノイズが入る。(EPOXのみ)

4.MPEGエンコードを実行すると「Hardware fifo overflow, compression data rate too high.」というエラーメッセージが出る。(ASUS,EPOX共)

ブロック状のノイズが入ること以外は共通の問題となっている。


無償交換

やはりどう考えてもカード自体がおかしいとしか思えないので、今度はメーカへ直接電話をしサポートの依頼をした。以上の状況を紙に書いてカードに添えて送ると(着払い=せこい)、数日後連絡があり、再検証の結果カードに問題があるのが発見され、保証期間の1年以内なので無償交換しますとのこと。あ〜良かった。

もうだいぶ前になるが、Zipドライブもおかしくなって無償交換したし、CD-Rもおかしくなって無償交換、しかも製造中止の2倍速CW-7501だったので、4倍速のCW-7502になったし。どうもPC関連製品はよく壊れる。

到着した新しいBroadwayを、組み立てたばかりの自作3号に取り付けると、今までのことが嘘のように快調に動く。

やっぱり、いいゼ、Broadway!


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