CD-G
とある人から、「こんなCDを手に入れたんで、パソコンに入れたら音は出るけど絵が出ない」と言われ、CDを手に取ってみると、そこにはCD-G(CDグラフィックス)と書いてあった。CD-Gは、そういうものがあるのは聞いたことがあったが、実際見るのは初めてである。即答「わかりません」と言えばいいものを、物好きなのと、パソコンについては彼が詳しいと思ってくれているのを断ち切る勇気もなく、「ちょっと調べますからこれ貸して下さい」と言ってしまった。
CD-ROMドライブでは
まずは自分のPCのCD-ROMドライブに入れてみる。CDプレーヤが自動起動し音楽と台詞が始まる。内容は童話である。ヘンデルとグレーテル、懐かしいなぁ。暫く聴いてしまったが、我に返り調査開始。
言われたように、画像の表示が自動的に行われることはない。ExplorerでCDを見ると、音楽トラックが3曲あるように表示される。一見何の変哲もない音楽CDである。音楽トラックしかないので、画像ソフトで何か見ようにも無理である。
CD-Rでは
次に、CD-Rに入れて、CDの種別を見てみる。
やはり、音楽トラックが3つあるだけで、普通の音楽CDと変わらない。どこかにBMPとかの画像系ファイルがあるのでは、という安易な考えは打ち砕かれた。
インターネットでサーチ
GooやInfoseekでCD-Gなどをキーワードに検索をしてみる。たくさん引っかかった割にこれというものは無いが、情報を整理すると、
1.次のような製品がある。
・CD-G再生ソフト付きビデオカード
・CD-G対応CD-ROMドライブ
・CD-G再生機能付きマルチディスクプレーヤ
・CD-G再生機能付きテレビ
2.CD-Gはカラオケ機でよく使われるCDである。
3.CD-Gは、PC(Win95)での再生は無理である。
何となく矛盾する情報であるが、いずれにしても何も買い足さずに画像を見るのは出来ないようである。
雑誌記事
以前CDの規格について解説している記事を思い出したので探してみる。あった、DOS/V POWER REPORT 1996.12。読んでみると、CD-Gはレッドブックで規定されている規格で、メイン信号エリアにCD-DA、サブコードエリアに静止画像を記録しており、CD-GEという拡張規格もある。分かったような分からないような、要するにCD-Gを再生する方法というのは無い。
どうやら、CD-Gは一見普通の音楽CDであるが、そのトラック内には特殊な記録があり、普通のPCでその画像部分を表示させるのは難しいということだろうか。持ち主にそこまでを報告すると、「何か買い足してまで見たいという気はないので、ありがとう、そこまででいいよ」とのこと。自分は納得していないが、まさかビデオカードを買う気にもならないので、この辺で打ち切りかな。それにしても、3曲目は1分足らずで、そこは音が出ないのも不思議だ。