PC-DVD CineMaster
訳も分からずMPEG2に突入し、デモプログラムではあるが一応MPEG2エンコードとデコードができた。さて、MPEG2といえばやはりDVDである。やはりここまできたら、話題のDVDを見てみたい。
DVDを簡単に見ようとと思えば、家電の範疇に入るDVDプレイヤを買うのが手っ取り早いが、それではPC好きとしては納得できない。ここは一つ、PCでDVDを見ることに挑戦したい。
DVDをPCで見る方法
DVDをPCで見るには大きく次の3通りの方法があるようである。
1.ソフトウエアのみによる再生
CPU等に既に十分な余裕があればソフトウエアのみの投資で済むので最も安価である。ただし、PentiumII400MHzクラスをもってしても、現段階では全くコマ落ちの無い再生は少々難しいようである。
どっちにしても、K6/300MHzというのは半端なスペックで、おそらく十分に快適な再生品質は期待できないように思われる。
2.MPEG2再生支援機能付きビデオカード
だいぶ以前になるが、MPEG1再生支援機能付きビデオカードというのが発売された。手持ちのビデオカードでも「Canopus Power Window T64V MP」がこれに当たる。いわばこれの次世代版というわけで、最近はMPEG2再生を支援するビデオカードが発売されているようである。
これも既に使っているビデオカードにその機能が付いていれば良かったが、あいにくMatrox Mystique220にはそのような機能は無いようであるし、ビデオキャプチャ用のドータカードである「Rainbow Runner」を取り付けているので、容易には変更できない。
3.専用デコーダカード
ビデオカードとは別に、MPEG2デコード専用にカードを追加する方法である。上記1.2.に比べ映像品質は最も期待できそうである。ただし、あちこちの情報ではビデオカードとの相性問題がかなりありそうである。
ビデオカードもピンキリであるが、このMPEG2デコーダカードは1〜2万円で探せそうなので、ビデオカードを買い替えるぐらいなら、この専用デコーダカードを買う方が近道のようである。
以上から、専用デコーダカードを買うことに決定した。また、どうせDVDドライブも買わなければならないし、デコーダカードと対応DVDドライブという問題なども避けたいので、できればDVDドライブとデコーダカードのセット品を目指すことにした。
DVDキット
Webで情報を探すと次のようなDVDキットが見付かった。
No | メーカ | 製品名 | 標準価格 (実勢価格) |
ドライブ | デコーダ |
1 | クリエイティブ | PC-DVD Encore Dxr2 | 34800 | ? (2x) |
? (アナログオーバーレイ) (ビデオカードループバック) |
2 | アイオーデータ | DVD-AB2/GV | 59800 | ? (2x) |
? (アナログオーバーレイ) |
3 | メルコ | DVU-K10FB | 108000 | ? |
CineMaster (デジタルオーバーレイ) |
4 | 松下 | LK-RV8581AT | 128000 | ? (2x) |
? |
5 | ウエップシステム | CineMaster Upgrade Kit | ? | 東芝SD-M1102 (2x) |
CineMaster (デジタルオーバーレイ) |
6 | シネックス | DVD-ROM Drive Kit CineMaster | (39800) | 東芝SD-M1102 (2x) |
CineMaster (デジタルオーバーレイ) |
CineMasterというデコーダカードを採用している製品が多い。
CineMaster
調べてみると、このCineMasterの開発元は米Quadrant International社であるのが分かった。採用メーカは上記以外に、DELL Dimension XPSシリーズなどもあるようである。Web上で拾った情報では、評判はまあまあという感じである。
Synnex DVD-ROM Drive Kit CineMaster
というとで、CineMasterをセットしているDVDキットを探し、Synnex DVD-ROM Drive Kit CineMasterを購入した。早速自作2号(Epox)にドライブとカードを取り付け、ドライバやソフト(DVD Player)をインストール。PnPも問題なく作動し、セットアップは簡単に終了した。
DVD再生
一緒に買ってきたDVDソフト「イレイザー」をドライブに入れスタートボタンを押す。
ん?小さい...320×240程度しかない...
映像ウインドウを引き延ばすと、絵が飛んでしまう。映像ウインドウ上で右クリックして「ビデオウインドウサイズ/デフォルトサイズ」を選択すると、映像ウインドウは大きくなったが、ウインドウの上の方に線がパラパラ表示されるだけでやはり絵にならない。
やはり相性問題かぁ!
と思ってやっとマニュアルを見ると、最後のページに「Matrox Mystique及びMillenniumはCineMasterが期待しているDirectDrawオーバーレイ機能をサポートしていません。このため、これらのカードではEnable DirectDraw Support for Overlyaのチェックをはずす必要があります」とある。
まずい。
言われたとおり、デバイスマネージャからCineMasterのプロパティを開き、「オーバーレイにDirectDrawを使用する」のチェックを外し、再び再生をしてみるがやはりダメである。映像は大きくならない。「Maximum horizontal inlay pixels/Maximum horizontal overlay source pixels」を320にして、やっと小さな映像が見られるだけである。MPEG1をActiveMovieで再生する場合には2倍サイズも可能なのに。
やられた。