K6 クロックアップ
AMD K6-2(以前はK6 3Dと呼ばれていた)が、若干フライング気味にアキバで発売されたらしい。しかし、まだ出たてで、動作クロックは300MHzと266MHzだが、FSBが100MHzなのかは定かでないらしい。
K6-2の発売自体は分かっていたので、それはまあいいが、ショックなのは、いきなり最新でなくなったK6(300MHz)の投げ売りのような値下げである。5/19に\31,800で買ったCPUが1週間もたたないうちに\19,800とかになってしまった。なんなんだぁ、これは。
と嘆いてばかりいても仕方ないので、実は当初からやるつもりでいたクロックアップを敢行することにした。
マザーの設定
使用しているマザー「EPOX EP-58MVP3C-M」は、「Bus CLOCK」を60/66/75/83/100MHzの5種類から選択し、「Multiplier」を2x/2.5x/3x/3.5x/4x/4.5x/5xの7種類から選択する。CPUの動作クロックは、このBus CLOCKとMultiplierのかけ算で決まる。
ここで一つ、このマザーが特徴としているのは、「SDRAM Clock Selection」といって、メモリのスピードを66MHz固定にするか、CPU Bus Clockに合わせるかという選択ができることである。PC/100対応メモリではないが、ショップで割増料金を払って100MHz動作確認済みメモリを買ったので、これは100MHzでトライするしかない。
なお、CPU Vcoreは、2.1/2.2/2.8/2.9/3.2Vからの選択で、266MHz以上のK6は2.2Vを選ぶ。また、PCIのクロックは、マニュアルが英語なので自分ではよく分からないが、EPOXの販売代理店であるマスターシードの案内では、基本的に33MHz固定である(Bus60,75MHzでは30MHz)。
結果
いきなり結果である。ちなみに、冷却に関しては、ペルチェだとか難しいことは一切していない。どころか、CPUクーラ(Cooler Master)は付いているが、シリコングリスなども塗っていないという無努力状態である。評価はよくあるベンチマークではなく、MPEGエンコードのタイムを測っている。
No. |
FSB |
Multiplier |
CPU |
SDRAM |
MPEGエンコード1 |
MPEGエンコード2 |
備考 |
1 | 66MHz | 4.5x | 300MHz | 66MHz | 970秒 | 3144秒 | 仕様どおりで問題なし ただし不明なデバイスにPCIブリッジがある |
2 | 100MHz | 3x | 300MHz | 100MHz | 934秒 | 2994秒 | キャプチャ等色々使っても問題は出ない |
3 | 100MHz | 3.5x | 350MHz | 100MHz | 計測不能 | 計測不能 | 途中「不正な処理で強制終了」 さらに何度もやっていると「例外〜」 そのうち「Windows保護エラー」 |
4 | 100MHz | 3.5x | 350MHz | 66MHz | 計測不能 | 計測不能 | 同上 ただしWindowsの動きもどうもおかしい ディスプレイまわりの設定が勝手に変わった |
5 | 100MHz | 4.0x | 400MHz | 100MHz | - | - | BIOSさえ起動せず |
参考 | 66MHz | 2.5x | 166MHz | 66MHz(EDO) | 1308秒 | 4782秒 | Pentium MMX 166MHz (ASUS P/I-P55T2P4,EDO128MB) |
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350MHzでもWindows95は起動するが... |
K6は、整数演算は速いが浮動小数点演算は遅いとか、MMX命令が並列処理できないとか言われるが、実際スピードの目的であるMPEGエンコードは上のような結果である。Pentium MMX 166MHzに比べれば約3割ぐらいの時間短縮といったところである。PentiumII400MHzはどのくらい速いのだろう。気にはなるが、10万円もするCPUはどうも買う気がしない。お金が無いともいうが...
システムモニター
100MHz×3動作のエンコード中の様子はこんな感じである。プロセッサ使用率が100%に達していない。他にボトルネックがあるということか?闇雲にメモり関連とかの項目を増やしてはみたが、各項目の意味が分からないので、何が問題かも分からない。ただ、少なくともメモリはスワップが発生しているので、64MBでは足りないようである。