キャプチャ
「なるほど、こんなことが出来るんだ」と暫く感心して、ビデオデッキで再生している映像が、PCモニタに表示されるのを観ていたが、Rainbow Runnerはビデオキャプチャカードである。次はいよいよこの映像をキャプチャである。
とりあえず録画
色々と設定することはあるようだが、とりあえずやってみることにする。操作は簡単である。デスクトップに表示された操作リモコンの中の録画ボタンを押すだけである。
録画ボタンを押すと、映像ウインドウが1〜2秒真っ暗になるが、すぐにまた表示が開始される。つまり、録画中もオーバーレイ表示が出来るわけである。
1分少々録画してみた。録画が終了すると次のようなメッセージが表示される。
設定はデフォルトのままで、サイズ、レートは表示のとおり。キャプチャオプションの圧縮比は3.4:1である。出来たAVIファイルを見ると、ファイルサイズが61.3MB、時間が1分16.994秒であった。時間が少し違うのが何故かは分からない。それにしても大きなファイルである。VHS品質の352x240、30fpsで大まかに言って、60MB/分である。おそらくフルサイズの704x480であればこの4倍であろうから、240MB/分ということになる。
映像は、ぱっと見では元のビデオをPCモニタで見ているのと変わらないように見える。ギクシャクした動きは全然無い。画質も、言われてみればそんな気もしないでもないが、ほとんど劣化は無いように感じる。元の映像がそう綺麗なものでは無いせいもあるかもしれないが。
録画設定
今度は録画の設定項目を見てみると、次のような組合せが可能であることが分かった。ただし、下の表に書いたのは画面サイズが単純にフル、1/4、1/16で、かつ30fpsの場合だけである。
また、ここで色々いじっていて気が付いたが、設定可能範囲は生成ファイルを保存するドライブによって異なる。つまり、ドライブをIDEにした場合のみ、704x480で圧縮比6.6:1及び8.3:1が可能であり、何故かSCSIでは設定出来ない。
画面サイズ | 176x120 | 352x240 | 704x480 | |||
圧縮比と バイトレート |
圧縮比 | バイトレート (MB/秒) |
圧縮比 | バイトレート (MB/秒) |
圧縮比 | バイトレート (MB/秒) |
1 | 1.0:1 | 0.672 | 2.1:1 | 1.258 | 6.6:1 | 3.016 |
2 | 1.3:1 | 0.555 | 2.6:1 | 1.024 | 8.3:1 | 2.430 |
3 | 1.7:1 | 0.438 | 3.4:1 | 0.789 | 11.0:1 | 1.844 |
4 | 2.1:1 | 0.379 | 4.1:1 | 0.672 | 13.2:1 | 1.551 |
5 | 2.6:1 | 0.321 | 5.2:1 | 0.555 | 16.5:1 | 1.258 |
HDベンチマーク
Rainbow Runnerをインストールした時に、インストールの後半で自動的にHDベンチマークとかいうのをやっていたのを思い出した。プログラムメニューにも入っているのでもう一度やってみる。結果は、次のとおり。
HDタイプ | スピード MB/sec |
IDE C | 6.77 |
IDE D | 5.57 |
IDE E | 5.61 |
SCSI H | 2.09 |
SCSI I | 1.83 |
SCSI J | 1.93 |
以前Wintune95でもハードディスクのベンチマークはやっており、その時もSCSI HDは惨敗だったが、さらに今回は酷い。いったいこれはどうなっているのだろう。一般的にSCSIはバスマスタ転送でCPUに負荷をかけないので速いなんて言われているが.......IDE HDはUltra ATA対応だが、チップセットがHXなのでPIOで動いているし。
設定を変えて録画
この後、サイズ、レート、圧縮比を色々変えて試してみた。まだ画質の細かいチェックはしていないが、サイズを704x480としても352x240としても、映像を再生できるウインドウの大きさは同じであり、そのウインドウの大きさであれば、あまり画質の差は感じられない。ただし、176x120は、動きはおかしくないが絵としては明らかに画質が落ちる。ちなみに出来たファイルは次のようになった。
No. | フレーム サイズ |
フレーム レート |
圧縮比 | バイト レート |
時間 | ファイル サイズ |
1 | 704x480 | 30fps | 16.5:1 | 1.291MB/s | 2分7.114秒 | 160MB |
2 | 704x480 | 30fps | 16.5:1 | 1.291MB/s | 1分4.807秒 | 81.7MB |
3 | 352x240 | 30fps | 5.2:1 | 0.578MB/s | 2分23.675秒 | 81.1MB |
4 | 176x120 | 30fps | 2.6:1 | 0.339MB/s | 1分15.806秒 | 25.0MB |
5 | 352x240 | 30fps | 5.2:1 | 0.547MB/s | 4分8.415秒 | 132MB |
6 | 352x240 | 30fps | 5.2:1 | 0.552MB/s | 11分0.503秒 | 356MB |
7 | 352x240 | 30fps | 5.2:1 | 0.584MB/s | 1分47.741 | 61.4MB |
8 | 352x240 | 30fps | 3.4:1 | 0.816MB/s | 1分16.994秒 | 61.3MB |
要するに、フレームレートが同じ場合、フレームサイズと圧縮比でバイトレートが決定するわけである。とすると、バイトレートがほぼ同じになる704x480の16.5:1と352x2402.1:1のどちらがいいのだろう。なかなか奥が深そうである。