青江三奈の三大名曲 2015.8.31作成
伊勢佐木町ブルース (川内康範 作詞 、鈴木庸一 作曲 昭和43年)
「恍惚のブルース」で独特なハスキーボイスで鮮烈にデビューし、その後は”ため息路線”でまあまあのヒットを出していましたが、この「伊勢佐木町ブルース」がヒットし 大ブレークしました。(レコード売上げ100万枚とか) 青江三奈の代表曲でしょう
イントロで「アー」という刺激的な言葉で始まり、最後は ♪ズビズバー 灯がー ともる♪ とブルースと言いながら調子のよいリズミカルな歌です。編曲も良く、オブリガート(歌詞の間の伴奏)のバイオリンのメロディーがとても印象的です。
長崎ブルース (吉川静夫 作詞 、渡久地政信 作曲 昭和43年)
ご当地ソングで夜のブルース曲は青江三奈が天下一品だと認めさせるように、当時の高度成長期の日本全国の夜の繁華街に流れ渡り、これも大ヒットしました。(レコード売上げ120万)
作曲家の渡久地政信は、「♪丸山 せつない 恋あかり♪ のところはユーモレスクにしました」 と言っていました。
ハスキーボイスは声質に幅があり情感タップリで、きれいな声(声学家のような)と比べると夜のブルース曲にマッチしてるように思います。
池袋の夜 (吉川静夫 作詞 、渡久地政信 作曲 昭和44年)
池袋を題材にした歌はヒットしないというジンクスを見事に突き破り、情感タップリのハスキー青江節で大ヒットしました。(レコード売上げ150万とか)
最後のサビの ♪夜の気まぐれ 東京の ヨルッの イケーブクロー♪ の歌唱に凄い迫力を感じます。 前年の「伊勢佐木町ブルース」に続いて2年連続でレコード大賞・歌唱賞の受賞も頷けます。
昭和44年の紅白歌合戦の紅組トップバッターとして この歌を唄いました(白組は布施明「バラ色の月)。その模様を 今、ビデオで見てみると、まだ白黒テレビで、マイクも一本足のスタンドマイクで、大きな赤いリボンで飾られていました。そのマイクに向かって少し両手を広げ、顔を何度も近づけて熱唱していました。今は亡き青江三奈を思うと感動が胸にこみ上げてきます。
<選考経過>
青江三奈は1966年(昭和41)〜1999年(平成11)まで33年間も歌手活動を続けたなかで、三大名曲は結果的に昭和43、44年に集中してしまった。 ヒット曲の宿命で、その時代にピッタリとマッチしていた歌ということか。
享年59歳は残念であった。