布施明の三大名曲
霧の摩周湖
布施明の絶叫的な歌い方が良く生かされている曲です。最初の出だしは ♪霧に 抱かれて 静かに 眠る♪と語りかけるような歌い方で、まさに霧の摩周湖の静かで幻想的な雰囲気が出ています。そして ♪ちぎれた アー 愛の オー 思い出 エッ さーえーえもオー♪ と盛り上がっていきます。
また、編曲面でも、素晴らしい効果が出ています。イントロは女性コーラスで静かに始まり、上記のサビの所は、布施の声と弦楽器を主体としたオーケストラ伴奏とが掛け合い的に見事にマッチしており、壮大に盛り上げています。
この曲の編曲者・森岡賢一郎が最高に乗っていた時で、他に「君といつまでも」、「小指の思い出」など多くのヒット曲の裏方さんとして活躍していました。
積木の部屋
一つ屋根の下で、一緒に暮らした男女の生活が、積木細工の様に崩れてしまい、その後悔と淋しさを、布施が淡々と また大胆に歌い上げております。
最初はリズミカルに軽いタッチで淡々と、途中からバラード調で、後悔の念を歌っています。特に♪愛は続いていたのかーーー♪と絶叫するのが印象的です。イントロの女声コーラスも はかなさをかもし出していて印象的です。
シクラメンのかほり
小椋佳を一躍、歌謡界に躍り出させた1曲です。昭和50年度のレコード大賞曲でもあります。
上記2曲と同じように、最初は語るように静かに、そして後半は絶叫風にというパターンで、このコンビネーションの良さが布施明の魅力でしょう。
<選考経過>
「愛は不死鳥」が代表曲とあげられることも多いが、メロディーが、いまいちと思われます。