こまどり姉妹の3大名曲
浅草姉妹
昭和36年頃、双子姉妹のザ・ピーナッツが洋楽っぽい歌で人気を博していました。これに対抗するように、振袖姿で三味線をかかえた日本調の双子姉妹がこの曲でデビューしました。こまどり姉妹です。”こまどり”という名前は先輩大歌手の美空ひばりを尊敬して命名したそうです。
この曲の作曲者の遠藤実も苦しい流しの共通体験者であり、初めて出逢ったとき、3人で 「ラーメンの味のような歌を作ろう」 と、夜明けまで語り明かしたそうです。
姉妹(きょうだい)酒場
紅白初出場の曲で、作詞:石本美由起、作曲:船村徹のゴールデンコンビの名曲です。この歌の情景として、赤提灯の小さな酒場で、地方出身の労働者が、着物姿の若い姉妹にお酌をされて、仕事の疲れを癒したり、ふと ふるさとを思い出したりしている光景が目に浮かんできます。
歌の途中に、♪酒は飲め飲め 飲むならば♪ と黒田節の一節を取り込んでいるのも親しさを感じます。
ソーラン渡り鳥
こまどり姉妹の代表曲です。
北海道から上京し、浅草で流しの苦労をした こまどり姉妹の人生そのものを歌ったような名曲です。
作詞:石本美由起、作曲:遠藤実の両巨匠の作品で、流れるようなメロディーと、”チャチャチャチャ ズッチャン” というリズムも印象的です。
3番歌詞の ♪つーらい事には 泣ーかないけれど 人の情けがほしくて泣ける♪ あたりも身につまされます。
こまどり姉妹の魅力は、三味線のバチさばきに合わせて、ハリのある力強い歌声と、それに対照的なやさしく かわいらしく 艶のある高音のハーモニーではないでしょうか。
<選考経過>
こまどり姉妹は長年第一線で活躍した歌手ですが、私がメロディーを全部歌えるのは上記3曲でした。
他のヒット曲としては、下記があげられます。
・浮き草三味線
・女の恋
・恋に拍手を