三波春夫の3大名曲

船方さんよ

三波春夫のデビュー曲です。♪おーい船方さん 船方さーアん、んヨーー♪と艶のある甘い唄声が当時はフレッシュな感じで大ヒットしました。その後、国定忠治など、浪花節の題材をモチーフにした歌で、浪曲で鍛えぬいた声量と、着物姿で、中年のおば様達をとりこにし、「チャンチキおけさ」、「雪の渡り鳥」などヒットを飛ばしていきました。

大利根無情

数ある股旅歌謡の中でも5本の指に入る名曲です。出だしの♪利根ーーのー♪と三波の美声が響き渡り、♪見てはイケナイ 西空見ればーー♪でサビとなり、♪あか ア ねーえ雲オー♪と閉めます。
そして極め付けは おなじみの「止めて下さるな妙心殿 ・・・・行かねばならぬのだーー」というセリフで盛り上げて、3番歌詞♪まーぶたーー♪へつながっていく流れです。浪曲出身者のなせる極上技です。

東京五輪音頭

昭和39年の東京オリンピックに向けて、日本は経済、文化、新幹線建設など、あらゆる分野で当世の第1人者達が前面に出て、日本の技術を世界に誇示しようと熱く燃えていました。歌謡界でも、マーチ音楽ピカイチの古関裕而が「開会式入場行進曲」を作曲し、歌謡作曲界の大御所古賀政男が「東京五輪音頭」を作曲しました。そしてこの歌は、歌謡界初の試みとして、一つの歌を複数のレコード会社(=歌手)が競い合うという、今でいう競作となりました。そして、ここで一番国民の人気を獲得して、レコードが売れたのが三波春夫でした。あの甘い声と着物姿で、にこやかな顔で、手拍子を打ちながら ♪ハアー あの日ローマで眺めた月がー ・・・・オリンピックの顔と顔♪ と歌い上げたのが良かったのでしょう。後で日本の”国民的歌手”と言われるようになった所以です。

<選考経過>
「チャンチキおけさ」、「雪の渡り鳥」も代表曲ですが割愛しました。
歌謡浪曲「俵星玄蕃」もスケールが大きく、紅白歌合戦のオオトリとしても実にふさわしい歌で、入れられない残念率100%です。

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