水原弘の三大名曲
黒い花びら (永六輔作詞 中村八大作曲 昭和34年 )
昭和34年、レコード大賞の第1回目の受賞曲として燦然と輝く名曲です。
この歌の魅力は、まずイントロで、いきなり男性コーラスで ♪ワー ワワワワー♪ と始まり、その後 水原弘のハスキーボイスで ♪くーろい 花びらー 静かーに 散った♪ と静かに流れ、サビで ♪だかーら だかーら もう恋なんか したくない♪ と盛り上がります。その後の間奏のサキソフォンの咽び泣きが印象的です。まさに当時の歌謡界の度肝を抜くような音楽構成で大ヒットしたと思われます。
作詞 永六輔、作曲 中村八大のデビュー曲でもありました。
この当時、私は小学生でしたが、我が家にはテレビがなく、近くのお医者さんの家に行ってプロレスなど見せてもらっていました。その時、歌謡番組で水原弘がこの歌を、観客からのテープを浴びながら歌っているのを見たことが 懐かしく思い出されます。
君こそわが命 (川内康範作詞 猪俣公章作曲 昭和42年 )
「黒い花びら」がヒットし、紅白3年連続出場しましたが、その後は、大きなヒットに恵まれず低迷していました。そして昭和42年に突如、「君こそわが命」が大ヒットし、水原弘の名前が再び脚光を浴びました。当時、”奇跡のカムバック”などと言われ、大きな話題となりました。
この曲でレコード大賞 歌唱賞を受賞しており、歌のうまさも評価されました。
黄昏(たそがれ)のビギン (永六輔作詞 中村八大作曲 昭和34年 )
ビギンのリズムに乗って、軽快にうたっています。水原弘のまた違った味わいが出ています。
ちあきなおみ がカバーしており、いまでもTVで耳にすることがあり、古さを感じさせない生命力の強い歌です。
水原弘はハスキーボイスで歌唱力もあり、独特な味わいがありながら、過度の飲みすぎ等が災いし、42歳の若さで逝去されたのは残念なことです。
<選考経過>
「黒い花びら」と「君こそわが命」はすぐ決まりましたが、3曲目は悩みました。
他に下記のヒット曲がありますが、演歌でないポップス調の「たそがれのビギン」を3曲目としました。
「恋のカクテル」 「愛の渚」 「へんな女」 「お嫁に行くんだね」