森進一の三大名曲

花と

昭和43年、紅白歌合戦初出場の曲です。川内康範作詞の4行位の短い曲ですが、男女の恋を、花と蝶に例えて、短い命ながらも、命がけで恋をすることを歌っています。
あの森進一のハスキーで悲壮な声が、この曲の雰囲気に合っていたのでしょう。
また、編曲面でも、♪そーんなー 恋するッ(チャチャチャチャッ!)女にッ(チャチャチャチャッ!)なりたーいーー♪というあたりが印象的で効果的でした。(編曲:森岡賢一郎)

港町ブルース

43年に紅白初出場して、早くも翌年には、この曲で白組のトリを射止めました。日本の代表的な港町を、数え歌のように北海道から九州まで順々に織り込んで、ご当地ソングの詰合わせセットの様でした。また♪ーなとー ーなとーまーち♪と、ハスキーな声に少しドスもきかせた歌声も印象的でした。
この時期の歌謡界は「ブルーライトヨコハマ」のいしだあゆみ、黛ジュン、伊藤ゆかりなど、女性歌手が大活躍している頃で、男性では森だけが一人奮闘していました。

冬の旅

森の歌の世界を象徴する代表曲です。あのイントロを聞いていると、冬の冷たい夜に、真っ白い雪がゾクゾクと降りしきり、それが街灯のライトに照らされて、その中を一人旅立つ男のせつない後ろ姿が思い浮かびます。
サビの♪もーオッ あーなたの所へは かーエッら ないからー♪ の所は、セリフ、メロディー、オーケストラが正に絶唱の極みです。
森には、この曲のように暗くて切ない歌がピッタリです。「冬のリビエラ」など洋風なのがありますが、イメージ崩れの気がします。

<選考経過>
五木ひろしと同様 息の長い歌手でヒット曲も多々あり、下記の名曲は割愛しました。
「命かれても」(ヒットばく進中の通過点の貴重な名曲)、
「新宿みなと町」(森進一モードの曲)、
「北の蛍」(迫力満点の曲)
また、一般で評価の高い下記の名曲は森進一の本来の世界と違和感を感じます。
   「襟裳岬」、「おふくろさん」

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