沢田研二の三大名曲
許されない愛 (山上路夫 作詞 、加瀬邦彦 作曲 昭和47年)
タイガーズから独立し、ソロ歌手としてのデビュー曲です。
この歌を始めて聞いたとき、さすがレコード大賞・歌唱賞をとっただけあって、随分力強い熱唱だと思いました。
出だしは ♪忘れられないけど 忘れよう あなたを♪と淡々としたメロディーながら、だんだんと盛り上がっていくすごさがあります。
伴奏のトランペットなども、けたたましいほどに吠え、最後は♪どこかに奪って 逃げていきたいー♪とジュリーが両手の拳(こぶし)を握り締めてビシッと決めていた歌い姿が懐かしく思い出されます。
その後もジュリーは多くのヒット曲を出したが、それらのほとんどはリズミカルでハデな曲が多いので、この歌はメロディーは地味かも知れないがジュリーにとってメモリアルな1曲です。
勝手にしやがれ (阿久悠 作詞 、大野克夫 作曲 昭和52年)
昭和52年のレコード大賞、歌謡大賞を受賞した大ヒット曲です。
パナマ帽を投げ捨てたり、アーアーアーと歌いながら両手を万歳し腰をくねらせたりのお決まりのパフォーマンスでした。
この歌が大ヒットした頃、私はまだ独身で、男女共同生活の破綻の心情はわかりませんでしたが、今は作詞 阿久悠の表現している詞がよくわかります。男の強がりと照れをジュリーが捨て鉢になって歌っているところが受けたと思われます。伴奏もリズミカルで、上記の曲とは対称的です。
花の首飾り (菅原房子 作詞(なかにし礼 補作詞) 、すぎやまこういち 作曲 昭和43年)
タイガース時代の曲より1曲選曲しました。(注:この歌のヴォーカルはジュリーでなく、加橋かつみとのことですが、タイガースということで選曲しました。)
メルヘンチックでバイオリンの伴奏もきれいな曲です。そのエピソードとして、この歌がヒットしている頃、たまたま女子高の文化祭のコーラス部発表会を見学した時、この歌も演目に入っていました。制服姿の可愛い女の子がソロで最初のワンフレーズ♪花咲くー 娘たちはー♪と歌い、その後のアドリブ伴奏を、隣にいた二人のバイオニリストが、タララ ラララーとメロディーを奏でた時、歌と伴奏の音色の美しさ、素晴らしさに、会場から「オーー」と感嘆のどよめきが沸きあがったことを思い出します。
<選考経過>
沢田研二の歌で私が印象深い3曲を選びました。