島倉千代子の3大名曲
りんどう峠
島倉千代子には日本の情景をバックにした歌のヒット曲が多い。「逢いたいなア あの人に」の ♪島の日暮れの段々畑♪や「東京の人よ さようなら」の♪海は夕焼け 港は小焼け♪など。この「りんどう峠」もその一つで、りんどうの花が咲き乱れる峠を、子馬に乗った花嫁の行列がゆっくり、ゆっくり超えて行く情景が目に浮かびます。作曲・古賀政男のイントロや間奏、アドリブのメロディーが、何度聞いても飽きさせない魅力があります。(西条八十作詞)
東京だよ おっ母さん
昭和30年代の島倉千代子が全盛期の頃の歌です。当時はふるさと演歌の大流行の時代で、この歌も、東京で働く娘が、田舎から上京してきた母親に、二重橋、靖国九段坂、浅草観音様を案内する物語です。母娘で仲良く東京見物している時の会話が聞こえてくるような名詞、名曲です。(野村俊夫作詞、船村徹作曲)
人生いろいろ
島倉千代子にとって全く異質な歌であるが、島倉千代子を甦(よみがえ)らさせた貴重な1曲です。軽快な2拍子系リズムに乗って、人生哲学を歌い流しています。島倉千代子の過去の離婚や借金問題など、彼女自身の苦難な人生が重なって見えてきて、島倉千代子が歌ったからこそのヒット曲と思われます。
<選考経過>
デビュー曲の「この世の花」、せりふ入りの大ヒット曲「からたち日記」も入れたいところだが、島倉千代子の歌歴史から上記3曲としました。