足柄神社 神奈川県南足柄市苅野 旧・郷社
現在の祭神 瓊瓊杵尊・日本武尊
本地 聖観音

「新編相模国風土記稿」巻之二十
(村里部 足柄上郡巻之九)

苅野岩村

矢倉明神社

古は足柄峠(矢倉沢村の属)に鎮座し、足柄明神と号せり、 (今猶彼峠路の中腹に、字明神と呼べる所あり、其旧址なり) 景行天皇の御宇日本武尊東征の帰路、此神白鹿に化顕せし事、【古事記】に見ゆ、
[中略]
其後、矢倉ヶ嶽(矢倉沢村の属、今も旧地に小祠を存す)に遷座せしかば、是より今の神号を称す、 [中略] 後又神託に任せ、当所に移せしかど、神号は旧に因る、
祭神は瓊々杵尊、神躰木像(長三尺七寸)を置、 [中略] 相殿に神明・浅間の二座を祀る、 郡中十八村(当村及苅野一色・弘西寺・雨坪・福泉・飯沢・猿山・狩野・中沼・炭焼所・塚原・駒形新宿・和田河原・関本・怒田・小市・内山・平山等の村々なり)の鎮守たり、 例祭、正月十八日、
[中略]
△末社 日本武尊 素盞嗚尊 稲荷 山王 第六天 金毘羅 猟祖権現(中古猟夫の祀りし祠と云伝)
△本地堂 正観音を安ず、
[中略]
△別当弘済寺 弘西寺村にあり