愛宕神社 | 埼玉県加須市多門寺 |
---|
現在の祭神 | 軻遇突智命 |
---|
本地 | 勝軍地蔵 |
---|
歴史
社記によると、天正の末に古利根川の堤防が決壊し村中が濁流に押し流され荒廃した。 文禄年中、上新郷川を塞ぎ、これより村内を開墾した。 その折、現在愛宕山と称する古塚に慶長年中、愛宕神社を勧請し鎮守として祀った。 当社ははじめ修験藤本坊なる者が別当を務めたが退転し、寛文九年観音寺の僧専順なる者が一寺を建て、これを浄雲寺と名付け、神仏分離まで別当を務めたとあり、また、『風土記稿』に、真言宗浄雲寺は天和三年再興とある。
祭神は軻遇突智命で、内陣に勝軍地蔵像を安置している。 このほか、愛宕山縁起に登場する役小角・毘沙門天・愛染明王・地蔵菩薩・烏天狗などの各像も併せて納められており、当社に修験がかかわっていたことをうかがわせる。