東権現堂 神奈川県相模原市南区当麻 当麻山無量光寺(時宗寺院)の境内社
現在の祭神 各夜姫
本地 千手観音

「新編相模国風土記稿」巻之六十八
(村里部 高座郡巻之十)

当麻村

東権現社

千手観音の像を神躰とし、本地仏も又観音を安ず、 社伝記あり (其略曰、推古天皇の御宇、僧了海千手観音を祀て東権現と崇め鎮ぜしが年歳を経て社頭零落し、纔に祠を存し地名を東山と呼、 然るに寛永十四年二月十七日の夜、当麻山三十四世夢幻霊夢を感じて、翌日一山の僧侶を集て夢想を告ぐ、 時に寺中日詳庵主想阿弥も、同夜の夢に東権現女躰に現して云、吾誓願は衣食住の三つを満足せしむるにあり、然に此里衣類の産に乏し、故に専蚕養を守らんとす、早く里人に桑を植さすべしと告あり、 是夢幻の夢想と符合す、故に一山の僧徒一村の男女、心を合て再建の功を起す、 此時彼山中僧了海が旧跡を穿て、一寸八分銅像千手観音を得たり、是を本地仏として崇祀し、且日詳庵を此地に移して、別当所とし前東沢寺と号す)
△別当東沢寺 時宗(無量光寺末)