烏帽子嶽神社 鹿児島県鹿児島市平川町 旧・村社
現在の祭神 建速須佐之男命・天手力男命
本地 大日如来

「飯綱大明神由来之縁起」

抑烏帽子嶽飯綱大明神の由来を原に、昔天文年中、貴久公の御代、天下乱れて国家穏ならす、 所々御出陣の砌、御信心大方ならす、 是故に忠良公飯綱の尊像を御自作有て、忝も我等御先祖長野武蔵坊拝顔の蒙尊命、 大隅・日向御手可隨属御趣意にて、右本尊加世田より御遷宮有て、三鉾杉の元に奉勧請、 武蔵坊既に三十二歳より此嶽に引蘢り、確然として一度も里江下らす、捨命命奉誓願、 其後弘治年中に、吹晴の峯に宮室をうつす、今の烏帽子嶽是也、 又天正の始め、義弘公御参詣有て、兼光二尺三寸の御太刀御寄進あり、爾今格護し奉る、
[中略]
倩以に、飯綱大明神とは、本地法身毘盧遮那仏・愛宕大権現・不動明王一体分身にして、異名同体なり、 御形両翼烏面にして、白狐に乗り給ふ霊験新なる軍神にして、光を塵に和け、神冥の利生を普天の下に施したまふ