船間島にあり。 祭神一座海神宮(本地十一面観音)。 正祭、十一月十日。 当邑新田宮の末にて、上古の勧請なりといふ。 土人船を造りて始て浮る時は、必ず神前にて神楽を奏ず。 邦君高江久見崎より出帆し給ふ時は、神楽を上る故事なり、是を日和神楽といふ。 祠前に射塲を置きて、正月七日、日数の矢数を施行し、正五九月、大般若を転読す、皆海上安全を祷る、是旧例なりとす。