船津八幡神社 和歌山県岩出市岡田 旧・村社
現在の祭神 誉田別命(応神天皇)
[合祀] 手置帆負命・天忍穂耳命・天照皇大神・素戔嗚命・市杵姫命・菅原道真・菊理姫命
本地 大日如来

「大和・紀伊 寺院神社大事典」

船津八幡神社

 岡田集落の南西部にある。 旧村社。 岡田の産土神で、祭神は手置帆負神・誉田別命。 「続風土記」は村民の伝えとして、鎌倉から八幡宮の神体が流れ着いたので船津八幡と称するという。 享保14年(1729)の岩出組社方指出帳写(藤田家蔵)は、祭神を船津大明神、本地大日如来とす。 昔は舞台・籠所・御供所などがあり、社領も17町あったが(続風土記)、天正年間(1573-91)根来寺(現岩出町)の兵火に関連して焼失(紀伊国名所図会)、その後再建された。 前掲社方指出帳写によると、境内末社として大将軍社・蛭子社があり、神主が一人いて「庄仲間之内廻り持ニ相勤申候」と記す。 明治40年(1907)頃、岡田地内の八王子社・弁財天社・大神宮・牛頭天王社などを合祀した。 なお別当寺として新義真言宗神宮寺があったが、宝暦14年(1764)以降廃絶したという(続風土記)。