二荒山神社中宮祠 栃木県日光市中宮祠 二荒山神社の中宮
現在の祭神 大己貴命・田心姫命・味耜高彦根命
本地 千手観音・阿弥陀如来・馬頭観音

「日光山志」巻之四

中宮祠[LINK]

三社権現本社 銅葺、総赤塗、南向、二間に三間、大床造、箱棟、滅金かな物、高欄彫物彩色、正面三扉、黒塗、鰐口三つ掲ぐ。 瑞籬四辺を折廻し、是も赤塗、正面と東の方に門あり。 此内庭に玉石を敷けり。 勝道上人弘仁七年教旻・道珍等を伴ひ、登山し給ひける時に、男体山の頂上にて、三神の影向を拝し給ひ、下山の時、麓に社殿を造立し給ふとあるは、当社のことなり。 是則三社鎮座の草創といふ。
[中略]
拝殿 銅葺、総赤塗、四方縁有り、五間に六間、地蔵尊を安ず。
本地観音堂 拝殿より西の方。 銅葺、赤塗、本尊千手大士立木の像、一丈六尺素木、勝道上人の作。 堂内の左右は四天王の像を安ず。 坂東十八番の札所なり。

「木曾路名所図会」巻之六

日光

補陀洛山中禅寺

○立木観音堂  本尊千手観音、長一丈六尺。 ならびに四天王の像あり。 開基勝道上人、立木を其儘にて彫刻し給ふ尊像。 坂東十八番巡礼所なり。

○御本社  拝殿あり。 当社大権現は日光三社の本社にて、本地は弥陀・千手・馬頭。 延暦年中の御造立なり。